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ある意味、えなこの人気の高さを物語っている状況ともいえる。えなこは本格的なグラビア活動を開始してから約9年が経つが、なぜ彼女はこれほど長く「日本一のコスプレイヤー」であり続けられるのだろうか。その秘密に迫ってみたい。
『エピローグ』は、えなこがロケ地やコンセプト、衣装まで全面セルフプロデュース。これまでのグラビアで培った表情やポーズなどの経験をすべて詰め込んだ「グラビア活動の集大成にして最高到達点」となっている。発売前に「予約完売」となったことで異様なほどの注目度の高さがうかがえたが、発売後も「想像以上の大胆さでびっくり」「絶対に買って損なし」「めっちゃ攻めてて素晴らしい」などと絶賛レビューが続出。今後の重版でさらに売り上げを伸ばしていきそうだ。
近年のグラビア界における、えなこの勢いはすさまじい。2022年から雑誌の表紙をもっとも多く飾った女性を表彰する「カバーガール大賞」で2年連続の大賞を受賞。2024年は同賞が男女混合の「トップカバーアワード」に統一されたことで惜しくも大賞を逃したが、今年3月に発表された同賞で見事に大賞に返り咲いた。
夏のワンシーズンで十数誌の表紙を飾る“えなこ夏の表紙ジャックキャンペーン”は毎年恒例となっており、雑誌グラビア界の「顔」となっている。
えなこが本格的にグラビアデビューしたのは、2016年末の「週刊ヤングジャンプ」(集英社)。それから2カ月弱で同誌の表紙を飾るという超スピード出世を遂げ、同年に冠ラジオ番組がスタートするなど、一躍スターダムにのし上がった。
一方、コスプレイヤーとしては10代のころからコスプレ界隈で知名度が高かったが、その人気を決定づけたのは日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)」で発生した“えなこウォール”だった。会場内のコスプレ広場にえなこを撮影しようとする参加者たちが大集結し、彼女を中心に十重二十重とドーナツ状に人が取り囲むことで「壁」のようになる現象のことだ。その圧巻の光景がネットに投稿され、それに触発された参加者がさらに集まり、年々「壁」は巨大化していった。
さらには2020年に内閣府から「クールジャパン・アンバサダー」に任命され、名実ともに日本のコスプレ文化を代表する存在となっている。
驚くべきは、グラビアで人気に火がついてから約9年、コスプレ界隈ではそれ以前からブレイクしていた彼女が、いまだにどちらの世界でもトップランナーであり続けていることだ。グラビアもコスプレも、基本的には移り変わりが激しい業界だが、なぜ彼女は衰え知らずの人気を誇っているのだろうか。
ある業界関係者によると、その大きな理由は「徹底したプロ意識と原作リスペクト」だという。
えなこのプロ意識を象徴するエピソードとしては、「まつ毛をすべて抜いてしまった」という逸話がある。コスプレでキャラになりきるためには、つけまつげが必須アイテムとなるが、地まつ毛の上につけると見栄えが悪くなることがあるため、ピンセットですべて抜いているというのだ。キャラに合わせて体型も変えており、あるキャラのコスプレをした時は体重を8キロも落としたという。
また、過去にあるコスプレイベントでわざと下から鼻の穴がアップで映るように撮影され、ネットに「えなこ鼻毛出てたw」などと写真を上げられたことがあったそうだが、それをきっかけに鼻毛もすべてピンセットで抜いている。ビジュアルから体型まで、彼女は完璧にキャラになりきるための努力を一切惜しまないのだ。そのプロ意識がグラビアにも生かされ、相乗効果で支持を高めていった。
そして彼女のコスプレが幅広い層にウケている背景には、強い「原作リスペクト」がある。
コスプレの世界では、セクシーな写真を撮る時に原作にない過激なポーズや衣装で人目を集めようとするケースが少なからず見受けられる。それも注目されるための一つの方法ではあるだろうが、原作ファンは複雑な気持ちになってしまうだろう。
えなこは2019年の「WEBザテレビジョン」のインタビューで、コスプレで大切にしているポイントとして「大前提として、そのキャラクターのイメージを壊さないこと」と断言。「衣装やポーズはもちろん、表現も。笑わないキャラでにこってしたら、『あれ?』って思われるじゃないですか」「私は作品のキャラクターを借りているので、それを壊すことは絶対にしたくないし、キャラクターのファンの方を傷つけないように、キャラクターを尊重してコスプレをするというのをいつも考えています」とも語り、絶対的な原作リスペクトの姿勢を明かした。
現在もセクシーな写真などを撮影する時は「キャラクターへの愛」を大事にし、原作のイメージを損なわないコスプレを心掛けているという。だからこそ、原作ファンも安心して彼女のコスプレを楽しむことができるのだ。
近年はバラエティ番組などにも進出し、認知度をさらに拡大させているえなこ。
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