三谷幸喜・脚本、菅田将暉・主演のドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(フジテレビ系)が10月1日、放送を開始した。同作は、1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷の半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリー。
人気作家の三谷がゴールデン・プライム帯の民放連ドラで25年ぶりに脚本を務めることで話題となっていた。

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菅田は、蜷川幸雄にあこがれ成功を夢見る劇団演出家の主人公・久部三成に扮する。物語は、怪しい商店街「八分坂」に迷い込んだ久部が、風営法改正でストリップショーが規制され寂れた「WS劇場」を中心に繰り広げられる。

通称『もしがく』と呼ばれる本作には、菅田のほか、神木隆之介浜辺美波小池栄子菊地凛子市原隼人など豪華なキャストが勢ぞろい。中でも、第1話で存在感を放ったのが女優の二階堂ふみだ。

二階堂は、ミステリアスなWS劇場のダンサー・倖田リカを演じている。第1話では、久部が訪れるスナック「ペログリーズ」の店番として登場。濃いメイクにソバージュという昭和的なビジュアルで、妖艶な“夜の女”を見事に表現した。

顔立ちのはっきりした二階堂は、昭和のメイクも髪型もよく似合い、抜群のスタイルでバブリーな衣装を華麗に着こなしている。訳アリな雰囲気を漂わせるリカというキャラクターを抜群の演技で作り上げた。なんともいえない気だるそうな演技で危険なムードをまとい、まさにハマり役といえる。

圧巻だったのは、第1話のラストで披露したダンスシーンだ。
リカに扮する二階堂は、赤いセクシーな衣装に身を包んで、WS劇場のステージで約5分間にわたり、妖艶なダンスを踊りきった。

このシーンでは、劇場の照明係が夜逃げをした後で、リカはスポットライトを満足に浴びられないまま踊ることになる。そこに久部が駆けつけスポットライトを当てるという、即興のコラボで物語を締めくくった。第1話でもっとも美しく盛り上がったシーンで、多くの視聴者の印象に残ったようだ。

主演の菅田を食ってしまいそうな存在感を見せた二階堂だが、第2話以降も間違いなくヒロインとして活躍しそうだ。今後の展開がわからない謎の多い『もしがく』だが、危険な匂いのするリカは最も過去が不明なキャラ。第1話では、スナックで三島由紀夫の小説をさびしげに読む場面もあり、なぜ場末の劇場でダンサーをしているのかわからない。今後、その過去が明かされるにつれ、物語の中心人物としてドラマを牽引していくのだろう。

また、エネルギッシュな久部とは対照的に、リカはクールでどこか人生を諦めた雰囲気を漂わせている。久部との関係性がどう変化していくのかも、見どころのひとつだ。

これまで数々のドラマや映画に出演して、名演技を披露してきた二階堂。秋ドラマの注目作でも、唯一無二の女優魂を見せつけてくれそうだ。


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