「Snow Man×不二家」X'masケーキが6日で完売、ファンの“恩返し”が生んだ奇跡の爆売れ

洋菓子大手の不二家は10月6日、ブランドキャラクターを務める人気アイドル・Snow Manとコラボしたクリスマスケーキ「Smile Switchクリスマス」の店頭予約を同日で終了すると発表した。当初の店頭予約の締め切りは12月16日だったが、「予想を大きく上回るご予約」があったとして、2カ月以上も前倒して締め切られた。この驚異的な爆売れの背景には、ファンの感謝の気持ちと「不二家との絆」があるようだ。

【写真】６日で完売となった「SmileSwitchクリスマス」ケーキ

今年のSnow Manとのコラボケーキは、ホワイトとショコラの2種（各税込5400円）。予約限定・数量限定で、メンバーがペコちゃん風に描かれたイラスト入りのオリジナルプレート（陶磁器）が特典として付属する。

この特典が爆発的な人気を呼んだとみられ、店頭予約は10月1日に始まったばかりだったが、不二家は6日に「現在ご予約承り中のクリスマスケーキ『Smile Switchクリスマス（各種）』は十分の数量を用意しておりましたが、予想を大きく上回るご予約をいただきましたため、大変申し訳ありませんが、本日10月6日（月）店舗閉店時間をもって店頭予約を終了とさせていただきます」と早期終了を発表し、謝罪した。

オンライン予約も10月1日に同時スタートしていたが、なんと翌日に完売。店頭予約も1週間足らずで終了となった。

ネット上では「去年より完売早くない？やっぱりSnow Manすごいなあ」「クリスマスケーキが10月上旬に完売って人気ヤバすぎ」「スノ担の購買力すご！もちろん私も予約しました！」などと驚きの声が続出。「スノのケーキ予約できなかった…」「お店行く時間なくてしくじった」などと、予約できなかったファンからは嘆きも上がっている。

Snow Manと不二家のコラボケーキは毎年恒例となっており、メーカー側も需要の高さは把握しているはずだが、それでも生産が追いつかないほどの人気ぶりとなった。

この爆売的ヒットの裏には、Snow Manファンから不二家への「感謝の気持ち」も影響しているようだ。

2023年、旧ジャニーズ事務所の性加害問題が表面化し、多くのスポンサー企業が所属タレントのCM起用を取りやめた。Snow Manもその影響を受けたが、そんな逆風の中でも不二家は2020年から続けていたSnow Manのブランドキャラクター起用やラジオ番組のスポンサーを継続。

のちに「問題があるのは旧ジャニーズ事務所であり、罪のないタレントから仕事を奪うのはおかしい」という観点からCM起用を再開する企業も現れたが、当時は「CM見送りドミノ」と呼ばれるほど起用取りやめが相次いでいた。不二家の判断は、勇気のいるものだっただろう。Snow Manのメンバーにとっても、非常に心強かったにちがいない。

この一件をきっかけに、「ファンの気持ちを本当にわかってくれている不二家さん」「これからずっと不二家推しです！」「Snow Manを守ってくれたこと絶対忘れません」といった感謝の声が続出。「不二家に恩返しをしたい」という気持ちがファンの間に広がり、それがクリスマスケーキの驚異的な爆売れにつながっていると指摘されている。

以降はクリスマスケーキに限らず、“お祝い事や甘いものを食べたい時には不二家”というファンが増加。経済的余裕のあるファンの中には、推し活の一環として「不二家の株を買って株主になった」という人もおり、Snow Manの存在が同社の株価にも影響しているとの見方がある。

2021年には、不二家の河村宣行社長が洋菓子販売好調の理由の一つとして「Snow Manの起用が若者の来店に効果があった」と話していたが、ファンとの間に生まれた強い絆が、その効果を加速させているといえそうだ。

アイドルファンとスポンサー企業がこれほど強く結びついているケースは稀だ。不二家にとって、Snow Manは今後もかけがえのないパートナーであり続けるだろう。

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