11月15日(土)と16日(日)の2日間にわたり、コスプレイベント「acosta!@大阪南港 ATC」(以下、「アコスタ」)と、同人誌即売会「acosta!マルシェ@大阪南港ATC Vol.2」(以下、「アコマル」)が、大阪府・大阪南港ATCにて開催された。およそ4ヶ月ぶりにATCへ戻ってきた「アコスタ」に加え、約1年ぶりとなる関西「アコマル」には100を超えるブースが出展。
2日間を通して南港ATCはコスプレカルチャーの魅力が凝縮された特別な空間に。「ENTAME next」では当日会場で注目を集めたコスプレイヤーさんに直撃インタビューと撮り下ろしの撮影にも応えてもらった。

【写真】Monさんの高坂麗奈コスプレ撮り下ろしカット【8点】

今回話を伺ったのは、友人と小説『響け!ユーフォニアム』併せを楽しんでいたMonさん。現役美大生で、書道師範資格も持ち、さらに祇園のコンカフェでも働くという“多刀流”の彼女はもともと歯科衛生士を目指していた進路を大きく変えたという。「本当にやりたいこと」を追い求めた理由や、これからの不安について聞いた。

――普段は学生ですか?

Monさん もともと歯科衛生士を目指す専門学校に通っていたんですけど、途中で「やっぱり本当にやりたいことはこれだ」と思って学校を辞めて、美大に入り直しました。

――大きな決断でしたね。美大ではどのようなことを学んでいるのでしょう。

Monさん 美術大学のデザイン学科に通っているのですが、主にパソコンでのイラストレーションを学んだり、基礎的なデッサンをしたり、美術に関する学問を幅広く学んでいます。将来は、絵に関する仕事に携われたらなと思っています。

――アルバイトはしていますか?

Monさん 京都の祇園にあるコンセプトカフェで働いていています。出勤は多い時で週3回くらいですね。
コンカフェって入れ替わりが激しいイメージがあるかもしれませんが、私は続けていくつもりなので、興味があったらぜひ調べてください(笑)。

――では、今日のコスプレについて教えて下さい。

Monさん 『響け!ユーフォニアム』の高坂麗奈ちゃんのコスプレしています。でも、自分の中では「もうもっとできたかな」って反省しています。麗奈自身がものすごく努力家なので、私ももっと頑張らないとって思っちゃいますよ。

――今日、一緒に来たお友達に推薦されたそうですね。

Monさん そうなんです。「絶対に似合うと思ってた」って言ってもらえて、すごくうれしかったです。

――多彩な活動をされていますが、何か特技はあるんですか?

Monさん 特技は書道です。実は師範の資格を持っていて、高校生までなら教えられるくらいの実力はあります。

――師範!でも、イラスト系の道に?

Monさん 書道でどうやって食べていくのか、あんまりわからなかったので(笑)。やっぱり、絵の道を目指したいなと。


――絵はいつ頃から好きだったのでしょう。

Monさん 幼稚園の時から大好きでしたね。でも、本格的に仕事にしたいと考え出したのは高校生になってから。絵の大会に出し始めて、意識するようになりました。水彩画を描くのが好きで、今もその技術を磨いている最中です。

――美大に入る前には、画塾にも通われていたとか。

Monさん 受験用のデッサンなどを学ぶために通っていました。その時に思ったんですが自分の実力と向き合うのがきつかったですね。デッサンって、一応“正解”みたいなものがあって、それに近づけていく作業なんですよね。だから、今の自分にどこが足りていないのか、どこがダメなのかを絶えず突きつけられる。それが、精神的にきつかったですね。今振り返ると「もうちょっと頑張れたかな」って思う部分もあります。


――さて、もうすぐ1年が終わりますが、来年に向けての目標はありますか?

Monさん 将来をちゃんと決めないとなっていう焦りがあります。美大の友達とも「私たち、このままじゃ路頭に迷うかもね」って冗談交じりに言い合ったりして(笑)。だって、美大を卒業してもすぐに就職できない人が多いみたいなん。先輩にも、バイトをしながら絵を描き続けている方がいますし、「好きなことを仕事にするって簡単じゃないんだな」と感じることもありますね。

――それでも絵の道を選んだ理由は?

Monさん “しんどいけど、やっぱり好き”なんです。やめたいと思うこともあるけど、気づいたらまた描いていますしね。だから、もう少し自分を信じて続けたいなって思っています。不安もあるけれど、それより“できることを増やしたい”という気持ちが強いです。大学の授業でも、イラストでも、コスプレでも……とにかく挑戦して、今の自分にできる幅を広げていきたい。小さい一歩でも積み重ねていけば、いつか「これが私の道だ」と胸を張れる気がするんです。

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