【写真】グループ卒業・芸能界引退を控えたNGT48の3代目キャプテン・藤崎未夢【10点】
――卒業はいつから考えていましたか?
藤崎 スタッフさんに相談したのは昨年の春でした。卒業はずっと頭の片隅にはあったけど、決断したのはその頃でした。
もともと両親との約束で、同級生が大学を卒業する22歳までは自由に生きていいよと言われてグループに加入しました。ところが、21歳のときにキャプテンに指名されたので、22歳までという考えは一旦なくなって。でも、NGT48が10周年を迎えたタイミングで、自分が歴代のキャプテンとして一番長く務めたことになるので、そこで新しいメンバーに交代しようと。自分が卒業するのはそのタイミングかなという考えに至りました。今までの活動を振り返っても、やり切ったなと思いましたし。
シングルのセンターも、キャプテンも、いろいろなコンサートも、劇場公演500回出演も……。そういったひとつひとつが積み重なって、アイドルとしての終わりを迎えるのは今かなと思うようになりました。年齢も25歳を迎えるところでしたから、将来を長い目で見ても、今だなと思って。
――頭の片隅にあった思いが、ある日突然振り切れて、100になった瞬間があったんですか?
藤崎 ありました。
――卒業することを誰かに相談は?
藤崎 卒業した真下華穂ちゃん(2期生。2024年卒業)にはずっと相談していました。ただ、夏にアイドルフェスに参加したとき、これが最後だという思いを共有したいと思ったので、同期の佐藤海里と同時期に加入した2期生の大塚七海、三村妃乃には先に伝えました。1期生の2人(清司麗菜、西潟茉莉奈)には発表の1週間前に伝えました。先輩も同期も「みゆには見送ってもらえると思ってた」と言われましたが、私は先輩と同期にこそ見送ってほしい気持ちがありました。
――25歳って、中学や高校の同級生は結婚する人もいておかしくない年齢ですよね。
藤崎 それが、高校時代の親友が結婚したんです。彼女はそのタイミングで転職もして。人生の転機を迎えるタイミングがあるのはアイドルに限った話じゃないんだなと思って、私も新しい道に進もうかなと思ったきっかけのひとつになりました。
――後輩が頼もしく育ったから卒業を決意したというメンバーの話を何度か聞いたことがあります。
藤崎 昨年のシングル『希望列車』は、私が(大塚)七海とWセンターを務めさせていただいたんですけど、私はセンターになるとは思ってはいませんでした。次は後輩なのかなと思っていたのですが。もちろん嬉しくもありましたが、自分がセンターに立つことが果たして今後のグループのためになるのかなと思ってしまいました。それくらい後輩は頼もしいです。特に3期生は、私がキャプテンになってから初めてできた後輩ですけど、彼女たちの成長と、私のキャプテンとしての成長がシンクロしているようで、いろんな役割をバトンタッチしてもいいと思います。
――次期キャプテンはどうなるんでしょう?
藤崎 なんとなく頭にはありますが、スタッフさんと相談してからですね。
――藤崎さんがいなくなってからだと、次期キャプテンは相談相手に困りますね。
藤崎 そうなんです。私も角ゆりあさん(2代目キャプテン)から引き継いて2カ月くらいの準備期間がありました。私はキャプテンに向いている性格ではかったから余計に不安が大きかったです。なので、次期キャプテンのためには準備期間があったほうがいいですね。でも、まだ1期生も残っていますから、安心できる環境ではあるかなと思います。
――卒業後の準備はしていますか?
藤崎 それが決まっていないんです。次にやりたいことが見つかってから卒業するものと思っていたけど、私の場合、卒業するタイミングが先に来たんだと思います。卒業しようという気持ちに気づいていながら続けていると、楽しく活動ができなくなるのかなと思って。それは後輩のためにもなりませんから。
ひとつ言えるのは、表に出る仕事はなしにしようかなって。SNSも継続しないつもりです。でも、新潟にはいようと思っています。いずれは新潟に貢献できるお仕事がしたいです。新潟の新しい魅力を作って、発信したいなと漠然と考えています。
――その前に少し体を休める時間がほしくないですか?
藤崎 ちょっとお休みをいただきます。車の免許を持っているのにしばらく乗っていないので、運転の練習をしたいです。慣れてきたらいろんな場所に行きたいですね。
――8年間アイドルをやってみて、いかがでしたか?
藤崎 私はそこまでアイドルになりたい気持ちが強かったわけではありませんでした。ただアイドルが好きで、地元にグループができると知って、初めてなってみたいと思いました。他のグループではなく、NGT48だからアイドルになりたいと思ったんです。
ファンだった当時、私が素敵だなと思っていたのは、向井地美音さん(AKB48)や小嶋花梨さん(元NMB48)でした。ファンだった方がそのグループに加入して、グループ愛を活かして活動している方に憧れがありました。自分も好きなグループに入って、NGT48に愛を捧げたいと思っていました。
――8年の活動で忘れられない瞬間はありますか?
藤崎 2021年の朱鷺メッセでのコンサートです。荻野由佳さんの卒業コンサートだったんですけど、その前年、私が初めてセンターになった『シャーベットピンク』が発売されたものの、コロナ禍でファンの皆さんの前で披露できないままでいて。やっと披露できたのがその朱鷺メッセでした。すごく嬉しかったです。
私たちドラフト3期生はお披露目も朱鷺メッセ(2018年)でした。
――NGT48は地域密着が特徴的なグループです。その意味で思い出に残っていることは?
藤崎 幼い頃からの趣味であるアウトドアのお仕事をやらせていただいてきました。新潟ってアウトドア文化が強くあるんです。燕三条ではアウトドア産業が盛んですし、県内には山も川もありますから。地元の特徴と自分の趣味が結びついたことにやりがいを感じましたし、嬉しかったです。
――それにしても、第3回ドラフト会議の指名5巡目からのセンターはすごいことです。
藤崎 同期でビリからのスタートでした。加入できればいいやと思っていたけど、活動が始まると、指名順の上位からお仕事が回ってくるし、握手会でも私のファンの方が一番少なくて、誰もいない楽屋に最初に戻ってくるのはいつも私でした。それは苦しい経験でした。でも、一番下だったから、目指す場所は上しかなかったんです。
――そんな人がセンターやキャプテンになるから、わからないものですね。NGT48はすっかり後輩が多いグループになりましたが、現状をどう見ていますか?
藤崎 NGT48は個性が豊かなグループだと思って加入しました。今の後輩たちは劇場公演のMCで個性を爆発させていて、NGT48イズムが受け継がれているんだなと安心して見ています。
――今のNGT48の魅力ってどういうところだと思いますか?
藤崎 仲のよさです! 先輩・後輩関係なく、距離が近いです。「今のNGT48を作ったのは、みゆちゃんだよ」とファンの方に言っていただくことがあって、少しは貢献できたのかなって思います。私はキャプテンらしく引っ張ることはできなかったけど、みんなと一緒に進んでいくタイプのキャプテンだったのかなと思います。それがグループの一体感につながったのかな。
――今のNGT48の課題を挙げるなら?
藤崎 私が唯一やりきれなかったことは朱鷺メッセでのコンサートをすることです。NGT48は2期生までしか朱鷺メッセを経験していません。後輩たちにあの景色を見せることができませんでした。ただ、後輩たちが朱鷺メッセに立ちたいと思っているかどうか、わからないんです。ということは、メンバー共通の目標を持てていないことが課題なのかもしれません。
――新潟県民のNGT48に対する現在の温度はどうでしょう?
藤崎 私が加入する前は、街にNGT48が溢れていました。テレビをつけたらメンバーが出ているし、お店のポスターにもなっていました。最近は10周年に合わせて、JR東日本さんとコラボさせていただいたりして、かつての温度に戻ってきたように思います。土曜日の午前中は、メンバーが誰かしら出演するテレビ番組が放送されています。私たちは地元のお仕事がメインなので、グループにとって大事なことだと思います。
――より根づいていくためにはどうすればいいんでしょうね。
藤崎 私はロケで地元の皆さんと触れ合う機会が好きでした。新潟の皆さんはいい方ばかりで、地元愛が強いんです。県内に根づくグループであればあるほど愛していただけます。なので、交流する機会を増やすことだと思います。
あとは情報の発信でしょうね。私は新潟のカフェ巡りが好きで、SNSに上げてきました。他のメンバーももっと地元に関する何かを発信してくれたら嬉しいです。
――現在はTikTokが大きな影響を持っています。どう取り組んでいますか?
藤崎 私はまったく疎いんですけど(笑)、地元の方に刺さる動画を作ることが大事ですよね。地元の魅力を発信するためにどんな動画を撮るか、に懸かっていると思います。私は卒業後に顔出しはせず、カフェの投稿だけは続けるかもしれません(笑)。
――今後も地元への貢献を大事にしていくんですね。
藤崎 私はグループに貢献できるメンバーになりたいと思って、8年間活動してきました。ファンの皆さんや地元の方が「NGT48にいてくれてよかった」と思ってくださるなら、私がNGT48にいた意味があるのだと思います。
私はファンの方に「自慢の推しメンって言わないでね」と言い続けてきました。それは、そう言われてしまうと、その先がないように思っていたからです。私が卒業するときに初めて「自慢の推しメンだった」と思っていただけるのならば、それが本望です。卒業コンサートの日に「自慢の推しメンだった」と思っていただけるように、残りの時間をまっとうしたいと思っています。
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