日本の女性がさらに活躍しやすい社会を実現する「BeliEVE Project」を発足し、2025年3月に新たなブランドスローガン「痛みよ、私よ、とんでゆけ。」を掲げたエスエス製薬株式会社の解熱鎮痛薬ブランド『EVE(イブ)』。
メディア向けに開催された発表会にマイナビウーマン編集部も参加し、そこで気になった点をエスエス製薬のマーケティング部本部長・元島陽子さんに聞いてみました!
▼元島さんが登壇したメディアラウンドテーブルの様子はこちらから
https://news.mynavi.jp/woman/article/20250313-3152729/
○30代女性が抱える“申し訳ない”という思い
――「BeliEVE Project」内で女性のキャリアに関するさまざまなアンケートを取られていたと思いますが、最も心に残ったのはどんな項目ですか。
とても心が痛く感じた項目は「現在ではなくこれからの未来に向けてどう思うか、希望を感じれるのか」という項目です。
そこでの女性の結果--特にキャリア10年目の女性における結果では、 “今後の仕事において理想のキャリアが築けると信じている”と回答した女性が36%しかおらず、かつその結果が男性と比べて22%も差があったことは衝撃でした。
――集まった AIVOICE(※)の中にも、印象的だった声はありましたか。
育児をしながら働いている30代の女性が“申し訳ない”という思いを本当にたくさん思いながら日々を過ごされていたことが印象的です。
「長く遅くまで働けなくて申し訳ない」「子どもを迎えに行かないといけなくて会議に出れず心苦しい」「子どもが熱を出して休むのが申し訳ない」といった、何度も“申し訳ない”と周りに思っている声が非常に心に残っています。
※エスエス製薬は本プロジェクトにて働く女性の「見えない痛み」をAIによって集め、解析し、言語化する対話型×生成型AIツール「BeliEVE Your Voice AI」を開発。2024年3月8日より、女性たちが社会へ抱くモヤモヤや本音を集めた。
○小さくても良い。まずは一歩、自分から
――イベントの中で、「女性たちは自分自身を信じることができていない」という言葉が印象的でした。その背景にロールモデルの少なさ、社会制度が利用しづらいなどの要因があったと思いますが、日本で生きるいち女性がこれらの課題を乗り越えるためにはどんな行動をすべきでしょうか。
日々の生活をしていく中、職場やプライベートで相談ができたり意見を客観的に見てアドバイスをもらえる人がいないというのはすぐに解決できることではないと思います。
ですが、できることも私はあると思っていて、それは自分から人のつながりの輪を広げるということです。
それは女性のキャリアに関するExpoや勉強会のような、多くの人が集う場でもいいですし、リアルではなくてもSocial Mediaなどを通じて出会うのでもいい。
大事なのは面倒と思わず、一歩、自分から動くこと。小さくてもいいので。その一歩だけは誰かに作ってもらった場ではなく自分自身が原動力となり得たものとなり、そして自らの輪を超えた出会いは自分が潜在的に陥る思考回路に気づかせてくれる出会いとなると思います。
――ラウンドテーブルでもさまざまな意見が出ていました。女性のキャリアギャップ改善のために社会が変革していくべきという前提はありつつも、女性たち自身は自分の明るい未来、キャリアのためにどんな行動、マインドセットをしていくべきでしょうか。
よくお伝えするのは、キャリアとは一時的なものではないですし、そしてそれが“良い”のかどうなのかは特定の断面で判断するものではないと思うことかなということです。
中学生の時に自分自身や自分の状況の“良し悪し”を何か思っていても、世界が広がり高校生になったら別の見方が生まれる、そしてまた時期が変わって大学生になったらさらに変わる。そんな経験を皆さんお持ちだと思います。
社会人というのは学生のように始まりと終わりが明確ではないですし、年数で次のステージに行くものでもありません。だからこそ、キャリアというのは長く、いつ何を経験しどう選択するか、そしてそれがどう次につながるかは決まっているものもなければ誰かが用意するものでもありません。
もし今悩んでいる人がいたら“今”ですべてを判断せず、スピードが速い時も遅い時も、他に優先するものがあるときも、逆にキャリアが最重要と捉えるときも、キャリアは山も谷もありながら長く続いていくものだととらえてほしいです。そして気づきは変化とともに得るものですから、焦らず、人と比べず自分を大切にしていただければと思います。
――ありがとうございました!
(協力:エスエス製薬、構成:ミクニシオリ、編集:マイナビウーマン編集部)