高級腕時計の代表格として、多くのファンを持つロレックス。その人気は新品だけではなく、現在は販売していないモデルが数多く取引される中古市場でも根強い。


そこで今回はオークファンプロPlusを使って、ヤフーオークションで2025年5月中に取り引き去れたロレックスの商品(最低金額8万円以上)を価格順にランキング化。最も高額で取引されたモデルと、その特徴を解説する。

2025年5月中に8万円以上で取引されたロレックスの商品は合計652点。平均取引価格は43万6,655円だった。

中でも高額取引価格を記録したモデルは次の3本。「ターノグラフ Ref.6202 ギルトロング針ビッグドットCal.645」(390万円)と「デイトジャスト YG×SS 15223 E598034 ゴールド文字盤 AT/自動巻 0024750 5MGT KTU」(364万1,047円)、そして「コスモグラフデイトナ AT WG/750 116509/Z230370 ブラック文字盤 0236643 5ANT KMR ABC」(354万4,002円)だ。なお、ここで取り上げている商品名は基本的に出品時の表記に沿っている。

5月に最も高額で落札された「ターノグラフ Ref.6202 ギルトロング針ビッグドットCal.645」の出品画像を見てみると、黒い文字盤のシンプルなロレックス、というような雰囲気だ。このモデルの何が高額落札を裏付けるのだろうか? 時計ジャーナリストの渋谷康人氏に解説してもらった。

「ターノグラフは、赤い秒針と回転ベセルが特徴の『デイトジャスト』のスポーティ仕様として2004年~13年に発売されていたモデルが知られていますが、こちらはその原型ともいえる、2つの特徴を備えた最初のモデルとされ、また後に登場するダイバーズモデル『サブマリーナー』のデザインソースになったとされる1953年~54年製造のコレクターズアイタムです。自動巻きローターの分、ケースの裏蓋が盛り上がった、いわゆるバブルバックモデルのひとつで、あくまでロレックスコレクター向けのものです。コンディションによっては600万円台の価格で取引されることもあるので、特に高額な落札価格だとは言えないでしょう。」
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