日本製鉄は9月11日、同社が提供するGXスチール「NSCarbolex Neutral」が、9月4日付で国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録されたことを発表した。

○取り組みの概要

NSCarbolex Neutralは、日本製鉄が実施した削減プロジェクトによるGHG(温室効果ガス)やCO2の排出削減量を組織内でプールし、その削減量を製品ごとに配分して証明書と共に供給する鉄鋼製品で、日本鉄鋼連盟のガイドラインに準拠している。


購入者は証明書に記載されたGHG排出削減量を、組織レベルの排出量(GHGプロトコル Scope3 category1)や製品レベルの上流排出量からの控除できる。

NETISは、国土交通省が民間企業などで開発された新技術を公共工事に積極的に活用することを目的に、技術情報を広く公開・提供する仕組みであり、登録技術を用いることで公共工事の総合評価方式入札において加点対象となる。

NSCarbolex Neutralはすでに公共工事での採用実績があるが、今回の登録によって認知度がさらに高まり、社会インフラの新設や更新における活用を通じて脱炭素化への一層の貢献が期待されている。

また、政府のGX2040ビジョンでは公共工事におけるグリーンスチールなどの活用が示されており、今回の登録を契機にGXスチールの供給拡大を通じた公共事業の脱炭素化が進むとみられる。

さらに、「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050」に基づき、鉄鋼製造プロセスの変革を通じたCO2削減や安定供給体制の強化を進め、脱炭素社会の実現と持続可能な未来への貢献を目指す考えだ。
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