フォスター電機は、フォステクスが独自開発した全面駆動型平面振動板ドライバーの第4世代RPドライバーを搭載し、本藍染めのハードメイプルハウジングを採用したヘッドホン「T60RPmk2ai」を2025年10月上旬に発売する。価格はオープン、市場想定価格は120,000円前後。


「T60RPmk4ai」は、50年に亘り、自社技術で改良を重ねるRPテクノロジーの全面駆動型平面振動板ドライバーの第4世代となるドライバーを搭載したヘッドホンの本藍染めハードメイプルハウジングを採用したモデル。ギターの材料で知られるハードメイプルの無垢材を、藍染めで有名な徳島県の阿波藍で染め上げたものを共同開発し、熟練職人の手によりひとつひとつ丁寧に染め上げることで、ハードメイプルならではの木目が美しく現れる深い藍色に仕上げている。植物の藍のみで作られた「本藍」による染色は、ハードメイプルの硬質で比重が重く音に余計な色付けをしない特性を生かすことができ、しっかりとした深みのある低音域、クリアで伸びやかな高音域を楽しめる。

上位機種と同じ不純物を極限まで排除し伝送能力を高めた7N(99.99999%)グレードの高純度OFC(Oxygen Free Copper:無酸素銅)ケーブルを使用し、高音質化を図っている。左右のハウジングに装備した2極3.5mmコネクタによるリケーブルの対応性を向上するだけでなく、リケーブルによる高音質化にもポテンシャルを発揮。標準付属アンバランスケーブルには高音質OFC導体を採用し、別売の4.4.mmバランスケーブル(ET-TH4.4BL2Y)を用意している。

また、オプションだった東レの「Ultrasuedeイヤーパッド」が標準装備となった。蒸れにくく柔らかな肌触りで、滑らかかつ高品位な重低音域から高音域までの音質を提供 するとともに低反発のアラウンドイヤー型による優れた装着感で、長時間のリスニングでも快適に利用できる。

第4世代RPドライバーでは、平面振動板の振動領域の拡大と均一化のため、振動板を挟み込むマグネットを増量しプリンテッドコイルのパターン形状を新設計。さらに、磁気回路の構成部品も一新して磁束分布を最適化することで振動板の不要共振を抑え、鋭いレスポンスでの音の立上がりと立下がりを実現している。これまでに培った様々な技術を全面的に導入して開発された第4世代RPドライバーは、感度の向上、モニタリングしやすい滑らかな周波数特性、優れた過渡特性を同時に達成しているとのことだ。重低音域から高音域までを、正確かつ繊細に再生可能とすることで、正確な定位感と音場の再現能力を従来よりさらに向上させており、また、従来同様に自社工場での一貫製造により、高い品質を提供する。


主な仕様は以下の通り。

型式:セミオープンダイナミック型
ドライバー:RP方式平面振動板
インピーダンス:28Ω
感度:96dB/mW
最大入力:3,000mW
再生周波数帯域:10~40,000Hz
本体質量:約398g(ケーブル含まず)

本体のほか、φ3.5mm(2極)ミニプラグ×2(L/R)⇔ φ 3.5mm(3極)ステレオミニプラグ・ケーブル(2m)×1 、φ3.5mm→φ6.3mmステレオフォーン変換コネクタ×1、専用ポーチなどが付属する。
編集部おすすめ