KDDIは10月6日、ビジネスパーソン1,000名を対象に実施したオフィス外でのPCインターネット接続に伴うストレスと幸福度についての調査結果を発表した。この調査によれば、外出先でPCのインターネット接続が中断することによるタイムロスは、1年間の累積では約22時間となり、1日弱が無駄になっているという。
この調査は、武蔵野大学教授・慶應義塾大学名誉教授の前野隆司氏の監修のもと、仕事・業務での外出時にPCを使用し、インターネットに接続する全国のビジネスパーソン1,000名を対象として実施されたもの。
○「ほぼ毎日」「週に4~6日」外出先でPCを利用する人は全体の65.3%
調査ではまず、オフィス以外の場所で仕事をするモバイルワーカーの外出先でのPC利用状況を聞いている。外出先で仕事のためのPC利用が「ほぼ毎日」という回答が42.3%、「週に4~6日」という回答が22.8%にのぼり、合計は65.3%。その際のインターネット接続(複数回答)については、モバイルWi-Fiルーターを利用している人が49.4%、スマホでのテザリングを利用しているという人が40.7%。SIM対応PCでのSIMカード/eSIMカードによる通信も26.2%と、全体の4分の1ほどが利用している。
そんな中で、モバイルWi-Fiルーターやスマートフォンを介したインターネット接続において、携帯忘れ/バッテリー切れ/データ容量制限などに起因するPC作業の中断を経験したことがあるという人は67.2%。全体の71.3%が外出先でのインターネット接続の手間をストレスに感じているという。
モバイルWi-Fiルーターやスマートフォンのテザリングを利用したインターネット接続がうまくできなかったことによるPC作業の中断は、1日平均で約18分になっているとのこと。
○eSIM内蔵PCの導入が生産性向上・幸福度向上につながる
こういったインターネット接続トラブルへの対応のひとつが、eSIM内蔵PCの導入だ。eSIM内蔵PCでも電波が届かないなどの理由でインターネット接続がうまくいかない可能性はゼロではないが、モバイルWi-Fiルーターやスマートフォンを介するよりもトラブルの発生を減らせる可能性は高い。
今回の調査でも、eSIM内蔵PCによって生産性が向上するかどうかを尋ねたところ、「とても生産性が向上すると思う」が32.3%、「やや生産性が向上すると思う」が42.8%で、合わせて75.1%、4人に1人が生産性が向上すると答えている。eSIM内蔵PCで幸福度が向上するかという問いにも、「非常に上がる」28.1%、「上がる」50.3%という回答で、78.4%がeSIM内蔵PCが幸福度の向上につながると答えている。
前野教授は今回の調査結果について、「テクノロジーの進歩は利便性をもたらす一方、『外出先でインターネット接続することが手間』『移動するたびに再接続することで仕事も中断される』といった新たなストレスを生み出していることが明らかになりました」「ストレスや時間を削減し、効率性を高めることは、仕事環境の整備にもつながり、ワークライフから得られる充実感という『長続きする幸せ』に繋がります」とコメントしている。
この調査を行ったKDDIでは、eSIMによる5G/LTE通信機能を内蔵したConnectIN採用PCを通して、接続タイムロスを解消していくことで、企業の持続的な成長や社会課題の解決に取り組んでいる。