●久々ラブストーリー「恥ずかしかった(笑)」「私まだこんな顔できるんだと」
Netflixシリーズ『匿名の恋人たち』(10月16日より世界独占配信中)で主演を務めた小栗旬とヒロインのハン・ヒョジュにインタビュー。久しぶりのラブストーリー出演の感想や、今の仕事に対する思いなどを聞いた。


本作は、“人に触れられない”“人の目を見られない”という、恋愛には絶望的に向かない男女の恋模様を描くロマンティックコメディ。ある理由から人と握手さえ交わせなくなってしまった潔癖な製菓メーカー御曹司の主人公・藤原壮亮役を13年ぶりのラブストーリー出演となる小栗旬が演じ、“視線恐怖症”を抱える天才ショコラティエのヒロイン・ハナ役をハン・ヒョジュが務めた。

――小栗さんは13年ぶりのラブストーリー出演となりましたが、いかがでしたか?

小栗:恥ずかしかったです(笑)。恋をするというのは、楽しいことでもあるけど、どこか恥ずかしいところもあるので。特に壮亮は恋愛をしてこなかった人なので、彼のピュアな感じを表現するのは、我に返ると恥ずかしさを感じました。

――またラブストーリーをやりたいという思いは?

小栗:オファーがあれば(笑)。皆さんに「久しぶりですよね」と言われますが、この約12年間オファーがなかったんです。ラブストーリーのオファーをもらったのが本当にこれが久しぶりで、国を守るか国を背負うかみたいな話ばかりだったので(笑)

――ラブストーリーならではのやりがいも今回感じましたか?

小栗:自分はあくまで壮亮という人物を作っていく中で、彼の考え方で行動することを意識しているので、ここでキュンキュンするよねといったことを考えることはないので、ほかの役を演じるのとそんなに大きな違いはないです。

――ヒョジュさんも久しぶりのラブストーリー出演とのことですが、いかがでしたか?

ヒョジュ:久しぶりのロマンスですごく楽しかったです。自分のお芝居をモニターで見たら、20代の頃の顔をしていて、私まだこんな顔できるんだと思いました。

――ハナとしてのチャーミングでかわいらしい表情がとても素敵でした。

ヒョジュ:ありがとうございます!

●「いつまで需要があるだろう」「セリフが覚えられる限り頑張りたい」
――第一線で活躍し続けているお二人ですが、今のお仕事に対する思いをお聞かせください。


小栗:いつまで俳優を続けられるかなと。ここのところ立て続けにいろんなことをやりすぎてしまったというのもあるかもしれないですけど、そろそろインプットする時間を作らないといけないなと思っています。でも僕らの仕事は需要がなくなれば呼ばれなくなるので、いつまで需要があるだろうということは考えます。

――ご自身としては何歳になっても演じる仕事はやり続けたいという思いでしょうか。

小栗:セリフを覚えられる限りは。セリフを覚えられなくなったら俳優は退かなければいけないと思うので。でも、100歳の役があれば100歳でもできる仕事でもあるのかなと思います。

ヒョジュ:長くやってほしいです。

――ヒョジュさんも今のお仕事に対する思いを教えてください。

ヒョジュ:私も似ていて、いつまでできるのかなと。俳優は自分がやりたいと思ってやれるものではないので、私もセリフが覚えられる限り頑張りたいです。

――本作への出演はご自身にとってどんな経験になりましたか?

ヒョジュ:日本語のセリフだったり大変なことはたくさんありましたが、その分すごく努力したので忘れられない思い出になりました。
本当に素晴らしい1年でした。

小栗:いい出会いをすごくさせてもらった作品だなと思います。あとは、この作品がどう受け止められて、どういう風になっていくかで、また変わっていくと思います。

――最後にファンの方にメッセージをお願いします。

小栗:本当に楽しんでいただけたらいいなと思っています。

ヒョジュ:ラブストーリーではありますが、それぞれ傷やトラウマなどを抱えながら成長していく物語でもあるので、そういったところも楽しんでいただけると思います。

小栗:そうですね。今生きている人たちそれぞれ、傷やトラウマを抱えながら生活をしているという中で、心の病を持っている人たちが精一杯自分と向き合い、他者と向き合い生活していく姿を見てもらえる作品になっていると思うので、ちょっと自分も頑張ってみようかなとか、そういう風に思ってもらえたらいいなと思います。

■小栗旬
1982年12月26日生まれ、東京都出身。1998年にドラマ『GTO』で初レギュラー出演。2003年以降は演出家・蜷川幸雄の舞台にも数多く出演し、舞台、ドラマ、映画と着実にキャリアを積む。2005年、ドラマ『花より男子』の花沢類役で大ブレイク。
近年の主な出演作は映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』(19)、『罪の声』(20)、『キャラクター』(21)、『キングダム 運命の炎』(23)、『キングダム 大将軍の帰還』(24)『フロントライン』(25)、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(22)など。

■ハン・ヒョジュ
1987年2月22日生まれ、韓国・忠清北道清州市出身。2005年俳優デビュー後、2006年にドラマ『春のワルツ』の主役に大抜擢され、一躍スターの座へ。2009年には主演ドラマ『華麗なる遺産』が大ヒット、翌2010年はドラマ『トンイ』でも主演を務めた。映画『監視者たち』(13)では、青龍映画賞の主演女優賞を受賞、2014年には映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』で日本映画初出演、2021年には『太陽は動かない』で2回目の日本映画出演を果たした。近年の主な出演作は映画『パイレーツ:失われた王家の秘宝』(22)、『毒戦2』(23)、ドラマ『ムービング』(23)、『支配種』(24)など。
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