あなたが今、健康のためにお金を使っているなら。それよりも、自宅のお風呂に「この温度」で「この時間」浸かることをお勧めします。
――この記事では、7万人を超える入浴を医学的に研究してきた 入浴のスペシャリスト・早坂信哉氏の新刊『入浴 それは、世界一簡単な健康習慣』(アスコム)から一部を抜粋して紹介します。

今回のテーマは『花粉症を改善する温度、悪化させる温度』。
○花粉症を改善する温度、悪化させる温度

実は、つらい花粉症の症状を制するのは、「お風呂のお湯の温度」です。

止まらないくしゃみ、鼻水、目のかゆみ。花粉症の不快な症状は、体内で過剰に放出された「ヒスタミン」という物質が引き起こしています。花粉症改善の鍵は、このヒスタミンの分泌量をいかに減らすか、ということなのです。

ヒスタミンの分泌量は、入浴時のお湯の温度に左右されます。
○花粉症を制するお湯の温度はズバリ、38~40℃

この温度帯のお湯にゆっくり浸かると、副交感神経が優位になり、体がリラックスした状態になります。すると、ヒスタミンの過剰な分泌が抑えられるのです。

一方、花粉症が悪化してしまうお湯の温度は、41℃以上。熱めのお湯に浸かると、交感神経が刺激されて、ヒスタミンの分泌量が増加しやすくなります。

お風呂の湯気も、鼻や喉の粘膜のうるおいを保って、花粉症の症状をやわらげてくれます。
鼻の粘膜の表面には、「線毛」という非常に細かい毛がたくさん生えていて、これらが動くことで、花粉やウイルスなどの異物を体の外へ運び出しています。浴室に立ちのぼる湯気を鼻から吸い込めば、粘膜がうるおいます。すると、線毛の動きがスムーズになって、異物の排出が促されるのです。

また、入浴によって血流がよくなると鼻の粘膜の充血がやわらぎ、鼻づまりも改善されます。

○『入浴 それは、世界一簡単な健康習慣』(著者:早坂信哉/アスコム)

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