ENEOSは3月30日、ホンダ・レーシング(HRC)のTeam HRCとともに、植物由来基油を用いた環境配慮型潤滑油の共同技術実証を開始すると発表した。実証は「ENEOSスーパー耐久シリーズ2026 Empowered by BRIDGESTONE」(スーパー耐久)第2戦より実施する。


ENEOSは、Team HRC 271号車「CIVIC TYPE R HRC Concept」に同潤滑油(エンジンオイル・トランスミッションオイル)を提供し、レース環境での検証を進める。スーパー耐久は高温・高負荷・長時間走行という過酷な条件を備えたフィールドであり、ENEOSはHRCと共同で、植物由来基油のサステナブル素材としての環境性能把握、耐久性評価、摩耗保護性能・潤滑性能の検証に取り組む。

植物由来の基油は、原料となる植物が成長過程でCO₂を吸収するため、原材料調達から製品出荷までのライフサイクルにおけるCO₂排出量を大幅に低減できるとしている。なお、今回使用する製品は性能検証を目的とした試作油であり、現時点で市販予定はない。

ENEOSは、長期ビジョンに掲げる「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立を目指しており、今回の取り組みで得られた知見を、次世代の高性能かつ環境配慮型潤滑油の開発につなげていく方針だ。
○編集部メモ

今回の実証実験は、前述のとおり過酷なレース環境における植物由来基油の潤滑油の性能検証を目的としているが、一般的な環境向けには、2023年5月に植物由来原料を使用した潤滑油・グリースとして「ENEOS GXシリーズ」が商品化されている。これに先立つ2022年には、カーボンニュートラルの実現に貢献するものとして植物由来の基油を使用した潤滑油・グリースの開発に成功したことを発表しており、そこでは基油の原料としてサトウキビや大豆を使用していること、基油が炭素と水素のみで構成されていること、この基油を100%用いた潤滑油の開発は国内初の成功事例であることが報告されていた。
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