接続エラーが起きてしまうと、ファイルの転送やバックアップ、同期などが行えなくなってしまうので困りものです。
では実際にこのエラーが発生した場合、一体どのように対処すれば良いのでしょうか?
今回は、接続時にエラーメッセージが表示される時の対処法について説明していきます。
「システムに接続されたデバイスが機能していません」とは?
まずは、このエラーメッセージがどういった時に出るのか、なぜ出るのか確認していきましょう。
スマホやタブレットなどをPCに接続すると出る
「システムに接続されたデバイスが機能していません」は、スマホやタブレット、USBメモリ、SDカードなどをWindowsのPCに接続した時に出るエラーメッセージです。
このエラーが表示されると、接続したスマホやタブレットとPC間でファイルを転送できなくなったりPCでバックアップをとれなくなってしまいます。
エラーが出る原因は?
接続時にこのエラーメッセージが表示される原因としては、以下が挙げられます。
- ケーブルの接触不良
- 非純正のケーブルを使用している
- 空き容量が不足している
- 転送するファイルの形式に問題がある
- 転送先のフォルダに問題がある
- デバイスの一時的な不具合
- PCのデバイスドライバーの一時的な不具合
- OS・アプリのバージョンが古い
- SDカード・USBメモリのフォーマットが正しく行われていない
【システムに接続されたデバイスが機能していません】まずは接続を確認!
接続時にこのエラーメッセージが表示された場合、ケーブルやUSBポートなどに問題が発生している可能性があります。
このようなケースでは以下の対処法が有効です。
- 別のケーブルを使う
- 別のUSBポートに接続してみる
- 他のUSBデバイスを取り外す
- SDカード・USBメモリをフォーマットする
では、以上の4つの対処法をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
別のケーブルを使う
このエラーメッセージが出るのは、断線・劣化しているケーブルを使用しているのが原因かもしれません。
まずは、家族や友達から借りたケーブルを接続してみて、エラーが出ないか確認してみて下さい。
他のケーブルではエラーが出ない場合は自分のケーブルに原因がある可能性が高いので、新しいケーブルを購入してデバイスを接続してみましょう。
ちなみに、Appleの純正ではないケーブルを使用していた場合もこのようなエラーが出ることがあります。
非純正品は純正品と比べて安く手に入りますが、以下のような様々なトラブルが起こりやすくなります。
- ケーブルが損傷しやすい
- 正常に充電・同期できない
- iOSのアップデートで使用できなくなる
- iOSデバイスが故障する可能性がある
新しくケーブルを買い替える際にはApple純正のケーブルか、「MFi認証」のロゴがある他社製のケーブルを購入しましょう。
別のUSBポートに接続してみる
このエラーメッセージが表示された時は、別のUSBポートにケーブルを接続し直してみましょう。
USBポートを変えてエラーが出なくなった場合は、エラーが出た時にケーブルを接続していたUSBポートに原因があると思われます。
USBポートに汚れや小さなゴミが溜まっているとケーブルが接続不良を起こしてデバイスが正常に動作しないことがあるため、綿棒や綺麗なタオルなどで丁寧に掃除してみて下さい。
他のUSBデバイスを取り外す
PCに複数のUSBデバイスを接続していると、他のデバイスが原因でエラーが出ることもあります。
そのため、使用していない他のUSBデバイスは全て取り外しましょう。
SDカード・USBメモリをフォーマットする
SDカードやUSBメモリを接続した時にこのエラーが表示される場合は、SDカードやUSBメモリのフォーマットが正しく行われていない可能性が高いです。
そのため、再フォーマットした後に接続して、エラーが出ないかどうか確認してみて下さい。
なお、フォーマットし直すとSDカードやUSBメモリ内に保存されていたデータが全て消えてしまうので、それだと困る場合はデータを別の場所に移してからフォーマットしましょう。
フォーマットの手順は以下の通りです。
操作手順
そうしたら、フォーマットが完了するまでしばらく待ちましょう。
【システムに接続されたデバイスが機能していません】iPhoneへの対処法
iPhone側に原因があってエラーエッセージが表示される場合は、以下の4つの対処法が有効です。
- 空き容量を充分に確保する
- ファイル形式を変換せずに転送する
- 「位置情報とプライバシーをリセット」する
- iPhoneを再起動する
では、以上の4つの対処法をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
空き容量を充分に確保する
PCからiPhoneへデータを転送しようとした時、iPhoneストレージの空き容量が不足しているのが原因でエラーメッセージが表示されることがあります。
操作手順
そうすれば、iPhoneストレージの空き容量を確認することができます。
空き容量が残り少ない場合は、不要なアプリや写真などのデータをiPhoneから削除したりiCloudなどのクラウドストレージなどにデータを移したりして、空き容量を充分に確保してから再度転送してみましょう。
ファイル形式を変換せずに転送する
iPhoneの写真や動画をPCへ転送する時にこのエラーが出た場合は、ファイルの形式に原因がある場合もあります。
iOS 11以降のiPhoneから、写真と動画の標準ファイル形式が「JPEG」から「HEIF」、「MP4」から「HEVC」に変更されています。
これらのファイル形式はWindowsに対応していないため、Windows搭載のPCに転送する時は自動的に互換性のあるファイル形式に変換されるのですが、それが原因でエラーが発生することもあります。
この場合は、ファイル形式を変換せずに転送することで解決する可能性が高いです。
元のファイル形式で転送するには、以下の手順で設定を変更して下さい。
操作手順
「元のフォーマットのまま」に変更すると、写真はHEIF形式、動画はHEVC形式で転送されるようになります。
「位置情報とプライバシーをリセット」する
iPhoneとPCを初めて接続すると「このコンピュータを信頼しますか?」という確認メッセージが表示されます。
この時に「信頼しない」を選択してしまったことが原因でエラーが出てしまうこともあります。
この場合は、再び確認メッセージを表示させて「信頼」を選択することで解決します。
確認メッセージを再表示するには、以下の手順で「位置情報とプライバシーをリセット」を実行して下さい。
操作手順
これでリセット完了です。
iPhoneを再起動する
エラーメッセージが表示された場合は、一応iPhoneの再起動も試してみて下さい。
iPhone SE(第2世代)を除くiPhone X以降の場合
参照:Appleサポート
iPhone SE(第2世代)、8、7、6の場合
参照:Appleサポート
iPhone SE(第1世代)、5以前の場合
参照:Appleサポート
【システムに接続されたデバイスが機能していません】PCへの対処法
PC側に原因があってエラーエッセージが表示される場合は、以下の6つの対処法が有効です。
- PCを再起動する
- デバイスドライバーの再インストール
- Windows Updateを確認する
- ファイルのコピー先を変更してみる
- iTunesを最新にする
- iTunesを再インストールする
では、以上の6つの対処法をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
PCを再起動する
このようなエラーが出た時は、まずPCの再起動を試してみましょう。
WindowsのPCは以下の3つの方法で再起動できます。
- 画面左下のスタートボタンをクリック→電源アイコンをクリック→「再起動」を選択
- 画面左下のスタートボタンを右クリック→「シャットダウンまたはサインアウト」を選択→「再起動」を選択
- 「Alt」キーと「F4」キーを同時に押す→「再起動」を選択
- 「Ctrl」キー・「Alt」キー・「Delete」キーを同時に押す→画面右下の電源アイコンをクリック→「再起動」を選択
Windows Updateを確認する
WindowsのOSやデバイスドライバーなどのバージョンが古いと、PCの不具合によってエラーが出てしまう場合もあります。
そのため、以下の手順でWindows Updateの画面を開いて、更新できるプログラムがないか確認してみましょう。
操作手順
更新可能なプログラムがあった場合は、自動的に更新が始まります。
更新後に再起動を促されたら、PCを再起動して下さい。
ファイルのコピー先を変更してみる
iPhoneからPCへファイルをコピーする際、PC側のフォルダに問題があるのが原因でこのエラーが表示されるケースもあります。
特に、他のドライブ上やネットワーク上の共有フォルダへファイルをコピーする時にエラーが発生することが多いです。
そのため、コピー先をローカルフォルダに変更して、エラーが出ないようになるか確認してみて下さい。
デバイスドライバーの再インストール
「デバイスドライバー」とは、PC内部の装置やUSBポートなどに接続されている機器を正しく動作させるために必要となるソフトウェアです。
このデバイスドライバーに何らかの不具合が生じていると、ケーブルを接続しても正常に動作せず、エラーが出てしまうことがあります。
このようなケースでは、デバイスドライバーを再インストールすることで解決する可能性が高いです。
操作手順
アンインストールが完了したら、デバイスマネージャーを閉じてPCを再起動して下さい。
再起動すると、自動的に最新版のデバイスドライバーが再インストールされています。
iTunesを最新にする
iTunesとiPhoneを同期しようとした時にエラーが表示される場合は、iTunesが最新バージョンにアップデートされているか確認してみましょう。
操作手順
そうしたら、アップデートが完了するまでしばらく待ちましょう。
完了後に再起動を促された場合は、「はい」を選択してPCを再起動して下さい。
iTunesを再インストールする
最新バージョンにアップデートしてもエラーが解消されない場合は、以下の手順でiTunesの再インストールを試してみて下さい。
操作手順
そうしたら、以下の6つのソフトを上から順にアンインストールします。
順番を間違えるとアンインストールに失敗してしまう場合があるので注意して下さい。
- iTunes
- Apple Software Update
- Apple Mobile Device Support
- Bonjour
- Apple Application Support(32ビット)
- Apple Application Support(64ビット)
全てアンインストールしたら、以下のリンク先にアクセスしてiTunesを再インストールしましょう。
「iTunes」のインストールはコチラ
WindowsのPCを使用している場合は、「for Windows」と書かれているバージョンをインストールして下さい。
【システムに接続されたデバイスが機能していません】HEIF・HEVC形式のファイルを開くには
iPhoneからWindowsへHEIF・HEVC形式のファイルを転送しようとした時、「システムに接続されたデバイスが機能していません」と表示されることが多いです。
この場合、フォーマットを変換せずに転送するのが有効な対処法となりますが、WindowsだとHEIF・HEVC形式のファイルを開くことができません。
では、WindowsでHEIF・HEVC形式のファイルを開くにはどうすれば良いのでしょうか?
WindowsはHEIF・HEVC形式に対応していない
先ほども説明しましたが、HEIF・HEVC形式のファイルはWindowsに対応していないので、Windows標準の写真・動画アプリでは閲覧することができません。
WindowsでHEIF・HEVC形式のファイルを開くには、Windowsに対応しているファイル形式に変換してから転送するか、HEIF・HEVC形式のファイルを開ける他社製のソフトをインストールする必要があります。
「CopyTrans HEIC」を使って読み込む
HEIFやHEVC形式のファイルはWindowsに対応していないので、通常はファイルを開くことができません。
しかし、「CopyTrans HEIC」というソフトを使えば、HEIFやHEVC形式のファイルを開けるようになります。
このソフトをPCにインストールすれば、Windowsのエクスプローラー上でサムネイルが表示されるようになります。
ファイルを開けば、「Windowsフォトビューアー」から写真や動画を閲覧することも可能です。
また、エクスプローラー上でHEIF・HEVC形式のファイルを右クリックして「JPEGに変換」を選択すれば、JPEG形式へサクッと変換してくれるのでとても便利です。
「CopyTrans HEIC」のインストールはコチラ
「CopyTrans Photo」を使用する
「システムに接続されたデバイスが機能していません」と表示されて写真を転送できない時は、「CopyTrans Photo」を使って転送できるか試してみましょう。
「CopyTrans Photo」を使えば、写真をドラッグ&ドロップするだけでiOSデバイスからPCへ、PCからiOSデバイスへ写真を簡単に転送することができます。
また、HEIC形式にも対応しているため、このソフトをインストールしておけばWindowsでもHEIC形式の写真を閲覧できます。
「CopyTrans Photo」のインストールはコチラ
接続時にエラーが起きた時は冷静に対処法を試してみよう!
スマホやタブレットとPCを接続した際に「システムに接続されたデバイスが機能していません」というエラーが出るのは、ケーブルの接触不良やファイル形式、デバイスの一時的な不具合などが原因として挙げられます。
接続エラーが起きてしまうと、ファイルのやり取りやバックアップ、同期などが行えなくなってしまうため、今回ご紹介した対処法を試して早急に問題を解決しましょう。