この機能を使えば、iCloudを通じて同じApple IDでサインインしているデバイスと写真や動画を簡単に共有できるのでとても便利です。
しかし、何らかの原因で写真や動画が正常にアップロードされない場合もあります。
そこで今回は、iCloudフォトライブラリにアップロードされない原因と対処法について解説していきます!
困っている方はぜひこの記事を内容を確認して対処してみて下さい。
【iCloud】フォトライブラリにアップロードされない!原因は?
iCloudフォトライブラリにアップロードされないのは、以下の3つの原因が考えられます。
- iCloudに問題がある
- スマホ・PCに問題がある
- 通信環境に問題がある
では、以上の3つの原因をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
iCloudに問題がある
アップロードに失敗してしまうのは、iCloudの設定や空き容量、システムに問題がある可能性があります。
そもそもこの機能を利用するには、使用しているデバイスで「iCloud写真」の設定を有効にする必要があるので、設定が無効になっている場合はアップロードできません。
また、iCloudフォトライブラリに写真や動画を保管するとその分iCloudストレージの容量も消費するので、空き容量が不足すると新たに写真・動画をアップロードできなくなります。
この場合は、不要な写真・動画を削除するか、月額の有料プランに加入して空き容量を増やす必要があります。
システムに障害が発生していてアップロードできない場合は、システムが正常に稼働するまでしばらく待つしかありません。
スマホ・PCに問題がある
iCloudのストレージ容量やシステムに問題がないのにアップロードできない場合は、使用しているスマホ・PCに問題があるのかもしれません。
バッテリーの消費を節約する設定が有効になっていたり、スマホ・PCに一時的な不具合が起きていたりすると、iCloudフォトライブラリが正常に動作しないことがあります。
この場合は、原因となっている設定を無効にする、デバイスの再起動やOSのアップデートなどの対処法を試すことで問題が解決する可能性が高いです。
通信環境に問題がある
iCloudフォトライブラリに写真・動画をアップロードするには、安定した通信環境が必要になります。
そもそもネットに接続されていない場合や接続が不安定になっている場合は、アップロードが実行されません。
そのため、場所を移動してからネットに接続する、速度制限にかかっている場合はWi-Fiに接続するなどして通信環境を改善する必要があります。
【iCloud】フォトライブラリにアップロードされない!まずはこれを試して
iCloudフォトライブラリにアップロードされない時は、まず以下の4つの対処法を試してみて下さい。
- ファイル形式を確認する
- 進捗状況を確認する
- 未使用のアプリを終了する
- システム状況のページを確認する
では、以上の4つの対処法をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
ファイル形式を確認する
まずは、アップロードしようとしていた写真や動画のファイル形式を確認してみましょう。
iCloudフォトライブラリにアップロードできるのは、以下のファイル形式の写真・動画のみです。
- GIF
- JPEG
- HEIF
- HEVC
- MP4
- PNG
- RAW
- TIFF
参照:Appleサポート
それ以外のファイル形式だとアップロードできないので、写真・動画編集ソフト使ってファイル形式を変換してから再度アップロードしましょう。
進捗状況を確認する
iCloudフォトライブラリへのアップロードは、写真の枚数・動画の本数が多いほど時間がかかります。
まだiCloud上に写真・動画が表示されないのは、アップロードが完了していないのが原因かもしれないので、一度進捗状況を確認してみましょう。
進捗状況は、「写真」アプリを起動して「ライブラリ」→「すべての写真」の順にタップし、一番下まで画面をスクロールさせれば確認できます。
未使用のアプリを終了する
バックグラウンドで多数のアプリが動いていると、メモリが不足してデバイスの動作が遅くなり、アップロードに時間がかかる場合があります。
そのため、写真・動画をアップロードする時は、バックグラウンドで動いている未使用のアプリを以下の手順で全て終了させておいて下さい。
iPhone SE(第二世代)を除くiPhone X以降の場合
iPhone 8以前の場合
システム状況のページを確認する
iCloudフォトライブラリにアップロードできないのは、ユーザー側ではなくApple のシステムに何らかの問題が発生している可能性があります。
そのため、Appleのシステム状況のページも一度確認しておきましょう。
ここでは、iCloudやApp Store、iOSの標準アプリ・機能などAppleが提供しているサービスの稼働状況を確認できます。
システム状況のページはコチラ
緑色の丸印が表示されている場合は、サービスが正常に稼働していることを表しています。
赤色や黄色で表示されている場合は、そのサービスに何らかの問題が発生していることを表しています。
「iCloudアカウント」や「写真」に問題があると、iCloudフォトライブラリが正常に機能しないことがあるので、システムが復旧するまでしばらく時間をおきましょう。
【iCloud】フォトライブラリにアップロードされないときの対処法《設定》
iCloudフォトライブラリに写真や動画をアップロードするには、「iCloud写真」の設定を有効にしておく必要があります。
設定はiPhoneなら「設定」アプリ、Macなら「システム環境設定」、Windowsなら「iCloud for Windows」アプリで変更することができます。
では、iPhone・Mac・Windowsで設定を有効にする方法をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
【iPhone】有効にする方法
iPhoneで「iCloud写真」の設定を有効にする手順は以下の通りです。
操作手順
これで設定完了です。
【Mac】有効にする方法
Macで「iCloud写真」の設定を有効にする手順は以下の通りです。
操作手順
これで設定完了です。
【Windows】有効にする方法
Windowsで「iCloud写真」の設定を有効にする手順は以下の通りです。
操作手順
これで設定完了です。
【iCloud】フォトライブラリにアップロードされない!対処法《空き容量》
iCloudフォトライブラリにアップロードするには、iCloudストレージの空き容量を十分に確保しておく必要があります。
ここでは、空き容量の確認方法や空き容量を増やす方法について解説していきます。
iCloudストレージの容量を確認する
写真や動画がアップロードできない時は、iCloudストレージに十分な空き容量があるか確認しておきましょう。
iPhoneの場合
参照:Appleサポート
Macの場合
参照:Appleサポート
不要な写真・動画を削除しよう
先ほどご紹介した手順でiCloudストレージの容量を確認して、空き容量が残り少なくなっていた場合は、まず「写真」アプリを開いて不要な写真・動画を削除しましょう。
ここでは、iPhoneで写真・動画を削除する手順をご紹介します。
操作手順
これで削除完了です。
ただ、削除してから30日間は「最近削除した項目」というフォルダに保管されます。
このフォルダからも削除しないとiCloudストレージの空き容量は増えないので注意して下さい。
「無効化して削除」には注意!
iCloud写真で「無効化して削除」を実行することで、iCloudストレージの容量を増やすことができます。
しかし、これを実行すると30日間の猶予期間を経た後に、iCloudにアップロードされている全ての写真・動画が完全に削除されてしまいます。
削除された写真・動画は復元できないので、大切な写真・動画はPCやiCloud以外のクラウドストレージなど別の場所にバックアップをとっておくようにしましょう。
なお、実行してから30日以内であれば、「無効化して削除」を取り消すことが可能です。
容量が足りなければ増やすのもアリ
iCloud上に保管されている不要な写真や動画を削除しても容量が足りないようなら、追加でストレージを購入して空き容量を増やすのもひとつの手段です。
ストレージの料金プランは以下の通りです。
ストレージ容量月額料金
50GB130円
200GB400円
2TB(2,000GB)1,300円
ストレージを購入する場合は、以下の手順で操作を行って下さい。
iPhoneの場合
参照:Appleサポート
Macの場合
参照:Appleサポート
【iCloud】フォトライブラリにアップロードされない!対処法《Apple ID》
iCloudフォトライブラリにアップロードすれば、iPhoneやiPad、Macなど同じApple IDにサインインしている複数のデバイスで写真・動画を共有できます。
もしiPhoneでアップロードした写真・動画が他のデバイスで表示されない場合は、サインイン中のApple IDを一度確認しましょう。
サインインしているApple IDを確認しよう
iPhoneやiPad、Macなど複数のデバイスで写真・動画を同期したい場合は、全てのデバイスで同じApple IDにサインインされているか確認して下さい。
例えばiPhoneとMacでそれぞれ異なるApple IDでサインインしていると、iPhoneでアップロードした写真・動画はMacのライブラリに表示されませんし、その逆もまた然りです。
もし違うApple IDでサインインしていた場合は、同じApple IDにサインインすることで、iCloud経由で写真・動画を同期させることができます。
【iPhone】サインアウトをしてサインインする方法
iPhoneでApple IDからサインアウト・サインインする手順は以下の通りです。
操作手順
【Mac】サインアウトをしてサインインする方法
MacでApple IDからサインアウト・サインインする手順は以下の通りです。
操作手順
【iCloud】フォトライブラリにアップロードされない!対処法《通信環境・本体の設定》
通信環境や本体の設定が原因で、写真や動画が正常にアップロードされないこともあります。
この場合は、以下の4つの対処法が有効です。
- 通信環境を改善する
- ネットワーク設定をリセットする
- 「省データモード」をオフにする
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をオフにする
では、以上の4つの対処法をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
通信環境を改善する
iCloudフォトライブラリにアップロードするには、デバイスをネットに接続する必要があります。
ネットに接続されていない場合や電波が微弱で接続が不安定な場合はアップロードできないので、まずはネットに接続されているか、接続が不安定になっていないか確認してみましょう。
なお、カフェや商業施設などにある公共Wi-Fiに接続している時は、セキュリティ上の理由によりアップロードされないことがあるため、その場合は別のネットワークに接続して下さい。
【iOS 11以降】Wi-Fiに接続されていなくても同期される
iOS 11以降にアップデートされているiPhoneなら、Wi-Fiでもモバイルデータ通信でもネットに接続されていれば写真・動画が自動的に同期されます。
ただし、モバイルデータ通信で接続中に同期するには、以下の手順で「モバイルデータ通信」の設定を有効にしておく必要があります。
操作手順
これでWi-Fi環境がなくても写真が自動同期されるようになります。
ただ、モバイルデータ通信を有効にすると、キャリアや料金プランごとに決められているデータ利用量の上限を超えてしまう可能性があるので注意して下さい。
【iOS 10以前】Wi-Fiに接続されないとアップロードできない
iOS 11以降ならモバイルデータ通信でも設定次第で写真がアップロードされますが、iOS 10以前の場合はWi-Fiに接続していないとアップロードすることができません。
そのため、iOS 10以前のiPhoneを使っている方は、Wi-Fiの設定がオンになっているか、安定したWi-Fiに接続されているか確認してみましょう。
ネットワーク設定をリセットする
Wi-Fiに接続されているのにアップロードできない場合は、接続中のWi-Fiに何らかの不具合が生じている可能性があります。
そのため、一度ネットワーク設定をリセットしてから再度接続してみて下さい。
ここでは、iPhoneで設定をリセットする手順をご紹介します。
操作手順
これでリセット完了です。
「省データモード」をオフにする
iOS 13以降にアップデートしているiPhoneを使っている方は、「省データモード」がオフになっているかどうか確認してみて下さい。
Wi-Fiで接続している場合
モバイルデータ通信で接続している場合
「コンテンツとプライバシーの制限」をオフにする
Appleデバイスには、デバイスの使用状況を確認したり、アプリの使用を制限したりできる「スクリーンタイム」という機能があります。
このスクリーンタイム内の「コンテンツプライバシーの制限」という設定が有効になっていると、iCloudフォトライブラリが正常に動作しなくなる場合があります。
そのため、以下の手順で設定を無効にしてから再度アップロードしてみましょう。
iPhoneの場合
Macの場合
これで設定完了です。
【iCloud】フォトライブラリにアップロードされない!対処法《再起動・アップデート》
スマホ・PCの不具合が原因でアップロードされないこともあります。
この場合は、以下の2つの対処法を試すことでアップロードできるようになる可能性が高いです。
- スマホ・PCの再起動をする
- OSのアップデートをする
では、以上の2つの対処法をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
スマホ・PCの再起動をする
まずは、写真・動画をアップロードできないスマホ・PCの再起動を試してみましょう。
iPhone SE(第二世代)を除くiPhone X以降の場合
参照:Appleサポート
iPhone SE(第二世代)、8、7、6の場合
参照:Appleサポート
iPhone SE(第一世代)、5以前の場合
参照:Appleサポート
Windowsの場合
Macの場合
OSのアップデートをする
OSのバージョンが古いとiCloudフォトライブラリが正常に機能しないことがあるので、バージョンが古い場合は以下の手順で最新版にアップデートしておきましょう。
iPhoneの場合
参照:Appleサポート
Macの場合
参照:Appleサポート
Windowsの場合
そしたら、OSのアップデートが完了するまでしばらく待ちましょう。
アップデート後に再起動を促された場合は、デバイスの再起動を行って下さい。
【iCloud】フォトライブラリにアップロードされない!対処法《バッテリー》
iCloudフォトライブラリにアップロードされないのは、バッテリー残量が不足しているのが原因かもしれません。
バッテリー残量は80%以上が望ましい
iPhoneのバッテリー残量が20%を下回っていると、写真・動画のアップロードは実行されません。
バッテリー残量が20%以上あっても、アップロードの途中で20%を下回ってしまうと失敗することがあります。
写真の枚数が多いとアップロードが完了するまで時間がかかり、その分バッテリー残量も消費するので、できれば80%以上充電しておくことをおすすめします。
低電力モードは解除して
「低電力モード」とは、デバイスの一部の機能を制限して消費電力を抑えることでバッテリーを長持ちさせてくれる機能です。
この低電力モードが有効になっていると、バッテリー残量が20%以上あってもアップロードが始まらないので、以下の手順で設定を解除しておきましょう。
操作手順
【iCloud】フォトライブラリにアップロードされないなら他のサービスを使おう!
iCloudフォトライブラリが使えない場合は、他社が提供しているクラウドストレージサービスに写真や動画をアップロードしてみてはいかがでしょうか?
Amazon Photos
Amazon Photos

開発:AMZN Mobile LLC
掲載時の価格:無料
Ver:iOS 7.13.0 / Android Varies with device
iPhoneアプリを
App Storeでダウンロード
Androidアプリを
Google Playでダウンロード
「Amazon Photos」は、大手オンライン通販サイトのAmazonが提供している写真用のクラウドストレージサービスです。
Amazonのプライム会員(有料)のみ利用できるサービスで、容量無制限で写真をクラウド上に保存できます。
また、どんなに容量が大きい写真でも、アップロードする時に自動で圧縮されないので、高解像度のまま保存しておくことが可能です。
スマホやタブレット、PCなど全てのデバイスからアクセス可能でアップロードも簡単に行えるので、すでにプライム会員になっている方はこちらのサービスを利用されることをおすすめします。
Send Anywhere
Send Anywhere (ファイル転送・送信)

開発:ESTmob Inc.
掲載時の価格:無料
Ver:iOS 21.7.1 / Android 21.6.3
iPhoneアプリを
App Storeでダウンロード
Androidアプリを
Google Playでダウンロード
「Send Anywhere」は、デバイス間で写真や動画、連絡先などのファイルを簡単にやり取りできるファイル転送サービスです。
会員登録やログインが不要で、アプリをインストールすればすぐに利用を始められます。
転送したいファイルを選択し、6桁のキーを受信側のデバイスで入力するだけで転送が完了します。
アプリだけでなくWebブラウザ版もあるので、スマホからPCへのファイル転送もスムーズに行えます。
iCloudフォトライブラリにアップロードできない時は、スマホからPCへ写真や動画を転送して、PCのHDDや外付けのUSBメモリなどにバックアップを取っておくのも良いでしょう。
iCloudフォトライブラリにアップロードできない時は対処法を試してみよう!
iCloudフォトライブラリに写真や動画がアップロードされないのは、iCloudストレージの空き容量が不足している、通信環境や本体の設定に問題がある、スマホ・PCの一時的な不具合などが原因として挙げられます。
まずは、なぜアップロードできないのか原因を知り、この記事の内容を参考にして適切な対処法を試してみて下さい。
また、iCloudだけでなくGoogle フォトやAmazon Photosなど便利なクラウドサービスはたくさんあるので、どうしてもアップロードできない場合は他社のサービスを利用してみるのも良いでしょう。