私が28歳の時、同じ会社の隣の部署に異動してきた彼に一目惚れ。

仕事ができて、笑顔が素敵で、何より私に優しく話しかけてくれる。

ようやく食事に誘うことができた日のことは今でも鮮明に覚えています。

「知って欲しい病」が招いた悲劇

その食事デートでのこと。

「私のこと、もっと知ってほしい!」の一心で、お店に着いてから帰りの電車に乗るまでの3時間、ほぼ一方的に自分の話をし続けていました。

子供の頃の夢から前職での失敗談、前の彼氏との別れ話まで…。

「でさ、私って実は超ドジなんだよね。前の会社でプレゼン資料間違えて上司に怒られたこともあって…」

彼の表情が微妙に固まったのは、自分の短所を延々と語った時だったかも。

彼は「へぇ~」と相槌を打ちながらも、次第に目が泳ぎ始めました。

気づけば彼の話を聞く時間はほとんどなく、私のモノローグが終わった時には、彼の目から「次はないかも」というサインが…。

今思えば完全なる自爆モードです。

「間」の大切さを学んだ恋の教訓

その後、同僚から「あの人、落ち着いた雰囲気の女性が好みらしいよ」と聞いた時のショック!

私の一方的な自己開示が、彼の中で「落ち着きのない女性」という印象を植え付けてしまったのです。

この失敗から学んだのは会話の「間」の大切さ。

自分のことを知ってほしい気持ちは大事ですが、それは一度に全部じゃなくていいんです。

次の恋では、彼の話をじっくり聞いて、自分のことは少しずつ。

質問を織り交ぜながら会話のキャッチボールを心がけたら、不思議と関係が深まっていきました。

「まだ知らない部分がある」という余白が、次に会いたいという気持ちを育てるんですね。

自分の全てを見せるのは、信頼関係ができてから。それが私の恋愛の教訓です。<text:くみ>

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