体重計の数字が全く動かない。努力が実を結ばない日々。
「停滞期」はカラダの賢い“防衛反応”
ダイエットを始めると、最初の2~3週間は順調に体重が減少します。しかし突然、体重減少のペースが鈍るか、まったく減らなくなることも。これが「停滞期」です。
実はこれ、あなたの体が「飢餓モード」に入ったというサイン。カロリー摂取を急に減らすと、カラダは生存のために代謝を下げて、少ないエネルギーで効率よく動こうとします。進化の過程で身についた賢い“防衛反応”なのです。また、初期段階では体内の水分や糖質(グリコーゲン)が減少することで体重減少が起きますが、脂肪燃焼が本格的に始まるとペースが遅くなるのは自然なこと。焦る必要はありません。
停滞期を見極める。本当に「変化がない」状態なのか?
体重計の数字だけに囚われていませんか?実は体重が変わらなくても、体組成は変化しているかも知れません。
なので、体脂肪率や筋肉量、体のサイズ(特に腹囲やヒップ)を測ってみましょう。体重は同じでも、脂肪が減って筋肉が増えていることも。「見た目の変化」や「服のフィット感」も大切な指標です。
また、体重は生理周期による水分貯留、食事のタイミング、睡眠不足などが影響して、日によって1~2kg変動してしまうもの。一時的な停滞なのか、長期的な停滞なのかをしっかり見極めましょう。
停滞期の「賢い乗り越え方」2つ
停滞期はダイエットの道のりにおける必然のステップ。ここで諦めず、戦略的に乗り越えることが成功への近道です。まずは下記2つを試してみてください。
(1)食事の質とタイミングを見直す
停滞期だからと言って、さらに極端な食事制限をするのは逆効果。逆にタンパク質や食物繊維が豊富な食品の摂取量を増やすことを意識して、食事の満足感を高めながら代謝を上げることに注力しましょう。また、最近注目の「間欠的断食」も効果的。16時間の断食と8時間の食事時間を設けるなど、食べるタイミングを工夫することで、停滞期を突破できることもあります。
(2)心と体のケアを徹底する
睡眠不足は空腹ホルモンを増やし、食欲を刺激するので要注意。質の良い睡眠を心がけてホルモンバランスを整えましょう。また、ストレスはコルチゾールの分泌を促して腹部の脂肪蓄積の原因になるので、瞑想やヨガ、深呼吸など、自分に合ったリラクゼーション法を取り入れるのもおすすめです。
停滞期で動かない体重計の数字ばかりに捉われることなく、停滞期だからこそ、より健康的な生活習慣を築くことに意識を向けていけば、必ず結果はついてきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。<監修:かめやまあけみ(食生活アドバイザー)>