年齢を重ねるにつれて「体重が落ちにくくなった」と感じる方は多いはず。ホルモンバランスや基礎代謝の変化により、若い頃と同じダイエット法ではなかなか結果が出にくいのが現実です。

そこで今回は、3ヶ月で8kgの減量を実現した40代女性に、ダイエットするにあたって「実践したこと」と「やめたこと」について教えてもらいました。

朝食を欠かさず、タンパク質の摂取を意識する

「ダイエット中でも、朝ごはんは必ず食べるようにしました」と話す彼女。事実、朝食を抜くと、エネルギー不足から代謝が落ち、かえって太りやすくなるリスクがあるといわれています(※1)。

中でも意識したのは、筋肉量の維持にも重要な栄養素であるタンパク質をしっかり摂ること。卵や納豆、豆腐などを中心に、食物繊維が豊富な野菜や海藻もセットで摂取するスタイルにシフトしたそうです。「毎朝決まった時間に朝食を摂るようになったら、その日1日の食欲コントロールが楽になりました」とのことです。

ジム通いをやめ、「日常の中で動く」を徹底する

以前はジムの会員になっていた彼女ですが、忙しい生活の中でなかなかジムに行くことができていなかったそう。そこで発想を転換し、「日常生活でこまめに動くこと」を重視するスタイルに変更したと言います。「歩くときは歩幅を大きく、階段を選ぶ、掃除や洗濯をしながら体を意識的に動かす」など、スキマ時間に積極的に体を動かすことを意識したとのこと。

「運動が特別なものじゃなく、生活の一部になったので続けやすかったです」と笑顔で話してくれました。事実、専門家によれば、まとまった運動時間を確保できなくても、1日の総消費エネルギーを増やすことがダイエットに非常に効果的だとされています(※2)。

完璧を求めず「リカバリー思考」で続ける

これまでのダイエットでは「厳しい食事制限をしては挫折」というパターンを繰り返していたという彼女。今回のダイエット成功の鍵は「完璧主義を手放すこと」にあったと言います。「甘いものを食べてしまっても、次の食事で調整すればOK」と、柔軟なリカバリーを心がけたそうで、無理のない範囲で続けることが、結果的に成功への近道になったようです。

ストレスによる過食リスクを避けるためにも、適度に自分を許すスタイルは重要と言えるでしょう。実際、最近の研究でも「短期的な食べすぎを自己調整できれば、長期的な体重管理に大きな影響はない」と報告されています(※3)。

40代からのダイエット成功には、「基礎を押さえつつ、無理なく続ける工夫」が鍵。今回紹介した3つのポイントを押さえれば、体も心も無理なくダイエットに取り組めるはずなので、ぜひ参考にして自分に合った続けやすい方法を見つけてみてくださいね。<監修:かめやまあけみ(食生活アドバイザー)>

参照:※1:朝食摂取と肥満リスクの関係(Journal of Nutrition, 2014) ※2:NEAT(非運動性熱産生)の重要性(Mayo Clinic Proceedings, 2007) ※3:短期的なエネルギー過剰摂取と体重管理(Obesity Reviews, 2015)

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