「ダイエット中は脂質を控えるべき」——そんなイメージを持っていませんか?実はそれ、少し古い情報かもしれません。脂質は私たちの体にとって欠かせない栄養素。

摂る“タイミング”や“質”を見直すことで、むしろ痩せやすい体に導くことができるんです。そこで今回は、脂質とダイエットの正しい関係について、朝の脂質の摂り方を中心に解説します。

脂質=太るは誤解。実は“代謝に必要な栄養素”

脂質は、ホルモンの材料になったり、脂溶性ビタミンの吸収を助けたりと、体の機能を支える重要な栄養素。完全にカットしてしまうと代謝の低下を招き、むしろ“痩せにくい体質”となってしまいます。

大切なのは、「悪い脂を避けて、いい脂を適量摂る」こと。特に朝は、1日のエネルギー源として脂質を活用しやすいタイミングです。

脂質は“朝に少量、良質なもの”がベスト

朝におすすめなのは、MCTオイル、亜麻仁油、オリーブオイル、ナッツ類などに含まれる“良質な脂”。これらはエネルギーとして素早く使われ、血糖値も急上昇しにくいため、体脂肪として蓄積されにくいのが特徴です。目安は「小さじ1杯」「ナッツなら片手に軽くのる程度」。例えば

・ヨーグルトにMCTオイルを小さじ1プラスする

・トーストにアボカドスライスをのせる

・納豆にオリーブオイルをひと回しする

といった簡単な工夫で、朝から代謝スイッチを入れられます。

“摂らない”より“摂りすぎない”が正解

もちろん、脂質の摂りすぎは体重増加につながることも。ただし、それは「量の問題」であって「脂質そのものが悪い」というわけではありません。

気をつけたいのは、スナック菓子や揚げ物、加工食品に含まれる“トランス脂肪酸”や“酸化した油”。

これらは内臓脂肪の蓄積や体調不良の原因にもなります。また、「朝にいい脂をとる」ことで、自然と間食が減ったという声も多く、食欲コントロールにも一役買ってくれるのです。

脂質を味方につければ、ダイエットはもっと楽になります。“とにかく控える”から“正しく摂る”へ。まずは、明日の朝食にほんの少し「いい脂」を取り入れてみませんか?代謝スイッチが入り、自然と“痩せ体質”への一歩を踏み出せますよ。<監修:かめやまあけみ(食生活アドバイザー)>

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