「朝も昼も夜もバナナだけ」「キャベツスープだけで1週間過ごす」──そんな“単品ダイエット”を試したことがある人は少なくないでしょう。手軽で痩せられそうに見えても、実際には栄養バランスが崩れ、代謝が落ちたりリバウンドを招いたりと、逆効果になることも少なくありません。
栄養不足で代謝ダウン!太りやすい体に変わる
単品ダイエットは特定の食品しか食べないため栄養が偏り、ビタミンやミネラル、タンパク質など必須の栄養素が不足します。その結果、体の代謝機能が低下し、脂肪が燃えにくい体に。肌荒れや便秘、疲れやすさといった不調も起こりやすく、見た目の印象まで悪化してしまいます。
「食べているのに痩せない」「痩せたのに体調が悪い」という声の裏には、栄養不足による体のSOSが隠れているのです。
痩せても戻る!?リバウンドが避けられないワケ
単品ダイエットをすると、体重は一時的に減って見えるかもしれません。しかしそれは脂肪ではなく、水分や筋肉が落ちているケースがほとんど。筋肉量が減れば基礎代謝が下がり、普通の食事に戻した瞬間に体重が増える“リバウンド”につながります。
さらに制限していた反動で抑え込んでいた食欲が爆発し、ドカ食いに走ってしまう人も。「一時的に痩せたのに、以前より太りやすくなった」という失敗は、この典型パターンです。
無理なく続けるなら“バランスダイエット”一択!
本当に食事管理に必要なのは「何かを食べないこと」ではなく、「栄養のバランスをどう取るか」。主食・主菜・副菜を意識し、野菜やタンパク質をしっかり摂りながら、糖質や脂質を適度にコントロールすることが基本です。
どうしても単品ダイエットを取り入れたい場合は、「朝食だけヨーグルトにする」「夜は具沢山のスープにする」といった“一部だけ置き換え”にとどめるのがベター。
単品ダイエットは一時的に数字を減らせても、体も心も消耗してしまう危険な習慣。健康的に痩せたいなら、まずは“栄養バランス重視”にシフトすることが大切ですよ。<監修:かめやまあけみ(食生活アドバイザー)>