
RoomClipユーザーの素敵なキッチンを紹介する「憧れのキッチン」連載。
今回は、個性と感性を存分に活かした、機能的で美しい住まいづくりをされているmasa024さん宅から、キッチンをご紹介します。
くっと曲がった2階建てワンルームに、家族3人で暮らしています。窓がたくさんあり、光や風、視線が通る、そんな住まいです。キッチンは妻の領域です。
ミックスさせた雑然と整然
masa024さん宅のキッチンは、両サイドの掃き出し窓に、天窓、そして視界を遮らないオープンスタイル、どれをとっても開放感抜群です。暮らしの面影を感じられるエフォートレスな見せる収納に、ホッと心が温まります。けれども、ダイニングから引きで全体を眺めると、どこか凛としていて美しい。どうすれば、このように自然体を心地よく、美しく整えることができるのでしょうか?まずは、その所以たるこだわりや工夫からお伺いしてみましょう。
masa024さん「憧れのゴールデンベル(ペンダントライト)が映えるキッチンです。雑然としていても、そこに整然を感じられる。そんなキッチンを目指しています。例えば、コンロのある壁面は使い勝手を考慮し、よく使うものは天板に置いたり吊したり、しまい込まないようにしました。逆に、シンクのあるアイランド側は、調理台としても利用するので、極力ものを置かずスッキリ整然とさせておくように心掛けています。」
■見える空間としての立ち位置

masa024さん宅は、2階建てワンルームという、非常に珍しい間取りです。くっと曲がった全体のつくりが、快適なゾーニングを実現しているのも特徴でしょう。
ここからは、計算し尽くされたセパレートキッチンから、ここぞというポイントにフォーカスしていきます。『雑然と整然と』相反するふたつの要素を見事にミックスさせる秘訣を知ることができますので、メリハリのある作業空間をつくりたい!キッチンらしさも忘れない見せる空間にしたい!なんてお考え中の方は特に必見です。
■キーワード1 ぐるぐる回れるセパレートキッチン


「幅3mの空間に回遊性のあるキッチンを計画したところ、シンクとコンロを分けたセパレート型で落ち着きました。手前のシンク側は高さ90cm、コンロ側は高さ80cmとした、設計屋さんのアイデアのお陰で、使い勝手も満足しています。」
■キーワード2 コンロ側は使いやすい雑然スタイル


「コンロのある壁面側は、家電や鍋、よく使う食器や調味料がごちゃごちゃと並びます。雑然としていますが、愛着のあるものに囲まれた、楽しいキッチンです。吊収納の下に付けてもらった、棚とバーが大活躍しています。」
■キーワード3 整然を魅せる、アイランド側


「シンクのあるアイランド側は、ものを置かずスッキリさせています。調理台として利用するときも、このおかげで快適。時には、花を飾るなどしながら、お気に入りの照明である、ゴールデンベルを際立たせるディスプレイスペースとしても楽しんでいます。」
キッチンをもっと素敵にするためのアドバイスがあれば教えてください
masa024さん「我が家のキッチンは、使いながら日々変化させています。ものを引っ掛けるパイプや、壁にラックを追加したり、置く場所を変えてみたり。
まとめ: 暮らしやすさこそ、美しい

masa024さん宅のキッチンは、お話を聞けば聞くほど、使いやすく暮らしやすいことが分かります。回遊性、高さを変えたセパレートスタイル、そして収納のバランス、いずれの工夫も日々の動作に誠実だから、自然体が洗練されていくのではないでしょうか。
そして、masa024さん宅のキッチンでは、セパレートしたコンロ側とアイランド側、それぞれの使い方に寄り添い、収納スタイルもセパレートしています。これが、キッチンの在り方をより美しく導いていました。手前の凛とした雰囲気と、奥にある生活感が、空間全体の奥行きも雰囲気も深めているんです。心地よさや快適を通して、丁寧に美しく暮らしを整えていくことを教えてくれるキッチンからは、暮らしづくりそのもののヒントやアイデアをたくさんもらえます。ぜひ、参考にしてみてください。
執筆:RoomClip mag 編集部