RoomClipユーザーの素敵なキッチンを紹介する「憧れのキッチン」連載。
今回は、スッキリとナチュラルにまとめられたモダンな住まいづくりをされている、hiroさん宅の、シンプルで美しいキッチンをご紹介していきます。
昨年から、この30坪ほどと大きくはない、シンプルハウスでの暮らしをはじめました。30代共働き夫婦とちびっこの、3人家族です。現在妻は育休中。キッチンのメーカーは自分の意見、ディティールとテイスト、素材感は信頼できる妻に決めてもらいました!
思い出のテーブルが馴染む空間
hiroさん宅のキッチンは、優しい木の色合いと質感をベースにしたナチュラルでシンプルな空間です。そんな優しく朗らかな質感を、ダークなグレーで凛と引き締めているのが特徴的。黒ではなくニュアンスのあるグレーを選ぶことで、木の質感の良いところはそのまま、優し過ぎずクール過ぎない、心地良い中間を見出しているのが素敵です。まずはこのバランスにたどり着いたいきさつや、キッチンづくりのテーマからお伺いしてみましょう。
hiroさん「結婚するとき、夫婦でDIYした思い出のダイニングテーブルをそのまま使う予定だったことから、テーマは『WOOD×GRAY』です。木目のキッチンに、グレーのタイルを合わせています。タイルは味もあり、経年変化も楽しめる焼き物です。キッチンのタイプは、夫婦で立つこともあるのでセパレートタイプにしました。」
■作業分担がしやすい、セパレートキッチン

シンク側は、リビングに対面したペニンシュラ、コンロ側は壁に沿ってダイニングまで伸びるロングタイプと、あらゆるキッチンタイプの良いとこどりをしたようなカタチなんですね。これならご夫婦で同時にキッチンに立たれたとしても、作業がぶつかる心配もなく、上手く連携をとることができそう。シンク側の横には思い出のテーブルが横付けされているので、作業台の拡張にもなり配膳もよりスムーズと、かなり機能的です。
ここからは、そんなキッチンに秘められた、とっておきのこだわりをピックアップしていただきました。
■キーワード1 実用性と遊びを得られる飾り棚

「カウンターと吊り戸棚の間に、飾り棚をつけました。よく使うものを置いておける実用性もありますが、季節に合わせて好きな雑貨を入れ替えるなど、ディスプレイづくりが楽しいスペースです。」
■キーワード2 キッチンに合わせて作った吊り戸棚


「キッチンはデザイン性もありながら、コストも抑えられるグラフテクトのものです。吊り戸棚には、収納力よりもすっきりさを求めていたので、グラフテクトの既存の商品ではなく、造作してもらいました。柄はキッチンの木目と馴染むよう、面材メーカーのショールームで悩み抜いて選んだものです。」
■キーワード3 ジレンマを解消してくれた、キッチンペーパー収納


「キッチンペーパーはよく使うので、すぐそばに置いておきたいです。でも、スッキリさせたい気持ちもあります。可能なら、ほとんど目に入らないくらいに。その悩みを設計士さんに相談したところ、専用の収納を吊戸棚につくってくれました。使い勝手は抜群で、理想通りのスッキリ具合です。」
キッチンをもっと素敵にするためのアドバイスがあれば教えてください




「LDKが一体になっている間取りの話に限られてしまうかもしれませんが、キッチン以外の空間のテイストに合わせて、色味や素材感を大切に、統一感のあるものを探して選んでいくのがいいのかなと個人的には思います。」
まとめ: 心地よく快適なスッキリはつくれる

キッチンは、スッキリ・シンプルを目指すと、使うときの手間が増えてしまうことがあります。使いやすい快適と心地の良いスッキリ、その両立が意外と難しい空間ではないでしょうか。でも、hiroさんご夫婦のキッチンは、見事に両立されていましたね。
また、ご夫婦の結婚式のウェルカムスペースとしてDIYされたという、思い出深いテーブルにそろえた空間づくりは、ぬくもりたっぷり。これから変化していく暮らしの中で、もしかしたらテーブルは姿を変えるかもしれません。でも、きっとお二人の大切な思い出は、キッチンという空間に根付き続けます。機能も見た目もシンプルに美しく、思い出をこれからへつなぐhiroさんのキッチンづくり、ぜひ参考にしてみてください。
執筆:RoomClip mag 編集部