
RoomClipユーザーの素敵なキッチンを紹介する「憧れのキッチン」連載。
今回は、自然素材の素朴さをベースにしながらも、数々の遊びやアイデアを織り込んだ味のある暮らしづくりをされているjuriaさんに、とっておきのキッチンに込めたこだわりや工夫をお伺いしました。
築37年の2DKのマンションを、自宅兼事務所として使用しています。娘とのふたり暮らしです。古くて狭い家を、いかに快適で楽しくするか日々模索しています。まだまだ進化の過程です。
誰もが思わず心弾ませる、隠れ家カフェみたいな空間
2DKの間取りのjuriaさん宅では、玄関を入るとすぐにキッチンがあります。けれどもそこにL字カウンターが挟んであるから『よくある2DKっぽさ』がありません。それどころか、こぢんまりと心穏やかな時間を提供してくれるカフェのような雰囲気を漂わせているから素敵です。既存のキッチンに手入れをされて、このようなスタイルにされていると思うのですが、その際にテーマにしたことや特にこだわったことがあれば、ぜひ教えてください!
juriaさん「テーマは『誰も知らない小さな隠れ家カフェ』でしょうか(笑)玄関を開けたときに、家族もお客様もちょっとワクワクするような空間にしたかったんです。ちなみに、玄関から入りダイニングテーブルに座ったら、好きなカップを選んでお茶やコーヒーを飲めるシステムになっています。コーヒーカップや茶器はテーブル側からもキッチン側からも出せるので、お客さんも器を選ぶことができます。それが『楽しい』と喜ばれることもしばしば。DKにはお風呂とトイレもあるのですが、お風呂は『温泉』の雰囲気を出して、なるべく日常感を薄めています。」
■もてなすことが計算されたレイアウト

なるほど、テーマを聞いて『まさしく』と納得しました。イメージをしっかりとカタチにできるって、素晴らしいことだと感じます。さらに間取り図上でキッチンを拝見すると、キッチン&ダイニングは家庭での使用だけでなく、仕事関係での使用も兼ねた場所だということも分かります。
ここからはjuriaさんのこだわりにじっくりと迫りながら、雰囲気づくりの工夫や暮らしを楽しむアイデアを紐解いていきます。お話を聞けばきっと、『賃貸のキッチンだから自分らしくすることを諦めている、リフォームはまだ先だから妥協しながら使っている』そんな方の考え方も前向きに変わると思います。
■キーワード1 京都の町屋を思わせる、素朴で懐かしい雰囲気


「木製家具と手づくり家具が味のある雰囲気を醸し出す、カウンターを中心とした素朴なキッチンです。広いカウンターは調理がしやすくとても快適。テーブル側からもキッチン側からもカップを取り出せるカウンター上のカップボードは、京都の町屋を思わせる懐かしさで、この空間の主役的存在です。」
■キーワード2 色々あるから、軽やかでカジュアル


「キッチンは木の他にも、アイアンやステンレス素材のものもあれば、アジアンなスタンド照明、POPなポスターといったものもあるなど、さまざまなテイストが組み合わさっているんです。そうすることで、部屋のイメージを軽やかでカジュアルなものにできればと考えています。」
■キーワード3 手づくりだから、アップデートしやすい家具たち

「家具の中には手づくりしたものもいくつかあります。例えばこのカウンター、端材を使った手づくりです。棚を追加するなど、使いやすく日々アップデートしながら愛用しています。」
キッチンをもっと素敵にするためのアドバイスがあれば教えてください


「私がアドバイスするのは、おこがましいのですが……。まず、どんなイメージのキッチンにしたいかを自分の中でハッキリさせていくために、たくさんのキッチンの画像から『こんな感じが好き!』というものを集めてみると良いと思います。それにはまさしく、RoomClipがぴったり。そして、そのイメージに近づけるためには全体をどんな色合いにしていくのか、どんなテイストでまとめていくのかを考えてみると、自然と方向性が定まってくるのではないでしょうか。家具や小物、照明といったアイテム選びの基準にもなるから、好みのものをそろえやすくなるはずです。」
まとめ: 楽しむことに手を抜かない

juriaさんのキッチンづくりからは、たくさんの学びがありました。中でも一番の発見は、既存のキッチンを変えることなく、楽しめる空間にすることができるということ。
いきなりDIYはハードルが高いな……と尻込みしてしまう方も、たくさんの写真を見て好きな方向性を知ることからなら、気兼ねなく始めることができるはず。ぜひ、今回教えていただいたアドバイスやアイデアを参考に、暮らしを楽しむ空間を見つけ、そしてカタチにしてみてください。
執筆:RoomClip mag 編集部