RoomClipに登録された新しいユーザーさんの中から、毎回お一人をピックアップしてご紹介する本連載。今回ご紹介するのは、岐阜県在住のkie.さんの背伸びしないあたたかな暮らしです。

長く住み続ける家との付き合い方やインテリアの工夫、日々を楽しむアイデアをじっくり紐解きます。



今回ご紹介するのはこの方です!

kie.さん

里山にある築40年以上の古い家で、家族と暮らしています。子どもに障がいがあり、心の余裕のなさから、なかなかインテリアに向き合えずにいました。けれども、やっぱり心地よい空間をつくりたい!と思うようになり、断捨離をしたりお気に入りのものを選んだりするように。古さを活かしつつ、暮らしを楽しめる家づくりを目指しています。



毎日を優しく、そして丁寧に


■セルフリフォームで心地良さをアップデート

「古き良さを楽しみ、心地良さで整える里山の優しい暮らし」 b...の画像はこちら >>
「古き良さを楽しみ、心地良さで整える里山の優しい暮らし」 by kie.さん

kie.さんご家族と40年以上もの時間を共にしてきたというお住まいは、2階建て6DKの間取りです。少しずつ、じっくりと、セルフリフォームもされているのだそう。玄関も、もとは黄土色だった壁を白く塗り替えられているんです。

2枚目の写真は、そんなDIYペイント中の一幕。左側の壁が元の色、右側が新しく塗り替えられた部分です。以前の落ち着いた穏やかな雰囲気もきっと素敵だったと思います。でも、北側にある玄関は薄暗さも感じられるから、パッと明るい印象をもたらしてくれる白はやはり良いですね♪

「古き良さを楽しみ、心地良さで整える里山の優しい暮らし」 by kie.さん

そんな風に、より心地良い空間を目指して、kie.さんは焦らずじっくり手間暇をかけた家づくりをされています。だから、何気ないひとコマがとても穏やか。当たり前にある眺めに癒される……優しい毎日がそこにはあります。


■空間にあふれるのは、大切にされる喜び

「古き良さを楽しみ、心地良さで整える里山の優しい暮らし」 by kie.さん

対してkie.さん宅そのものからは、大切にされている喜びがあふれているような気がします。古くなったから、使えなくなったからと処分されるのではなく、きちんと手入れされ、この先も共に過ごしていける喜びに。中でも一際それを強く感じたのは、独立型のキッチンです。使い込まれることで醸し出されるぬくもりもあれば、大切にされているからこその美しさもある空間は、眺めていると安心を覚え、なんだか心が整ってくるよう……。

「古き良さを楽しみ、心地良さで整える里山の優しい暮らし」 by kie.さん
「古き良さを楽しみ、心地良さで整える里山の優しい暮らし」 by kie.さん

ちなみにキッチンの流し台は、昭和レトロな花柄だったそうですが、シートを貼り白くシンプルにリメイクされています。隣りに並ぶ、無印良品の冷蔵庫との相性もバッチリ。ツルツル合板の古くなった食器棚も、型板ガラスの可愛さに処分を踏みとどまり、ヤスリを掛けて白くペイントされたそうです。他にもドアや壁など、丁寧に手を掛けたと話してくれました。思い入れのある空間には、こだわって選んだ使いやすい好みの道具もたくさんあるから、家の中でも『特に好きな場所』とkie.さんは語ります。


■家族ならではの生活感があたたかい

「古き良さを楽しみ、心地良さで整える里山の優しい暮らし」 by kie.さん

kie.さんには双子のお子さんがいらっしゃいます。朝、登校前にひと遊びがルーティン。ともすれば、イライラのもとになってしまう光景かもしれません。でも、kie.さん宅で見ると、ほっこりする優しい眺めになります。それはきっと、kie.さんの日々の試行錯誤の賜物。

動線を見直したり、より良い配置を考えたりしながら、ストレスの少ない暮らしを目指しているのだと話してくれました。

「古き良さを楽しみ、心地良さで整える里山の優しい暮らし」 by kie.さん

少ない動作で扱えて、サッと出し入れができる。欲しいものがすぐ見つかり、ここに戻すんだという意識ができる。そんな環境が理想だとkie.さんは語ります。でも、なかなか上手くはいかないことも……。そんなときは『まあ、いいか!』と、大らかな気持ちでリセットされるそう。この心持ち、大切だと思います。『やらなくちゃ』『こうでなくては』こうしたプレッシャーを、何も自分の毎日に自ら課すことはないのではないでしょうか。自分の暮らし、家族の暮らしなのですから、穏やかで気持ち良くいられるのが一番です。そうしていればきっと、そこで暮らすご家族ならではの生活感(動き)も『いい味』『いい雰囲気』になってくれます♪

『片付けなさーい』ではなく『ああまた……』と仕方なく思いつつも微笑むことができる、そんな余裕がkie.さんの暮らしからは感じられました。セルフリフォームへの取り組み方からも分かるように、焦ることなく目的や目標に向かって真摯に進むのがその秘訣かもしれません。優しく丁寧な暮らしづくりのアイデアはもちろん、そんなkie.さん流の意識の持ち方もまた、引き続き注目してみていただきたいポイントです。



kie.さん邸の間取り図

「古き良さを楽しみ、心地良さで整える里山の優しい暮らし」 by kie.さん

kie.さん宅は、1階にキッチンと水まわりに加え、リビングをはじめとした4つのお部屋があります。2階には2部屋の6DKの間取りです。築40年以上であるからこそ、キッチンの出窓や型板ガラスといった昭和レトロな要素もたっぷり。古き良さと現代の機能、DIYによるアップデートのコラボレーションは、ここでしか見られない唯一無二でもあります。



kie.さんのお部屋ギャラリー

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「古き良さを楽しみ、心地良さで整える里山の優しい暮らし」 by kie.さん
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執筆:RoomClip mag 編集部
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