
RoomClipユーザーの素敵なキッチンを紹介する「憧れのキッチン」連載。
今回お話をお伺いしたのは、素材の風合いや色の持つ優しい印象を活かして、すっきりとナチュラルな暮らしづくりをされているemiliさんです。
昨年建てた一軒家に、夫婦と双子の4人で暮らしています。基本はなるべくシンプルに、インテリアや雑貨で季節を感じられる暮らしを目指しています。
シンプルだけど、印象に残る空間
emiliさん宅のキッチンは、気持ちまで整いそうな落ち着きと優しさを備えたナチュラルな空間です。目に見える厳選された物たちのどれもが、ちょっと個性的でさりげなく主張しているのも魅力的。装飾性ではなく、形や表情で物語る佇まいは、ついじっと眺め続けてしまいそうになります。コーディネートのセンスが光っていると感じるのですが、インテリアとしてのテーマは決めておられるのでしょうか?まずは気になるその辺りから教えてください!
emiliさん「木目×グレー×ホワイトをベースにした『シンプルだけど印象に残るキッチン』を目指しました。インテリアや雑貨で変化をつけたかったので、基本はシンプルです。タイルや面材の色を変えるといったスパイスで、個性を演出しています。帰宅時や来客時、キッチンは必ず目に入るところにあるため、部屋全体のコーディネートを考え、リビングとの調和を設計時から意識したのもこだわりです。」
■家具のように、空間に溶け込む対面スタイル

emiliさん宅のキッチンはオープンな対面スタイルで、LDKの一番奥で全体を見通せる場所にあります。そのため、リビングに入ると自然と視線が向きますね。そのときに、美しく整えられたキッチンや背面があると、暮らしの丁寧さや日々のぬくもりまで伝わってくるのが素敵です。ここからは、emiliさんのこだわりである『シンプルさ』と『個性』の演出方法に注目しながら、実際のキッチンの様子を拝見していきましょう。『生活感は出したくないけれど、好きなものに囲まれたい!』と考える方は、特に必見です。
■キーワード1 別色にした、背面収納とワークトップの面材

「収納の面材はすべて木目でそろえたかったのですが、節約のためにリビング側からは見えないワークトップ側の色は、グレードを落とした中で選べるグレーにしています。冷蔵庫や床材もグレーなので違和感なく馴染んでくれたので良かったです。また、色を変えたからこそ、我が家のキッチンの個性になりました。」
■キーワード2 アクセントは、ヘリンボーン柄のタイル

「全体として色数を限定しシンプルにまとめていますが、タイルの質感やヘリンボーン柄で個性を出しています。特にタイルは掃除がしやすいですし、窓から差し込む光が反射すると凹凸がキラキラと輝いて見えるところも気に入っています。目地をライトグレーにしたので、キッチン全体のカラーともよく馴染んでいると思います。」
■キーワード3 日々大活躍、大容量の並列パントリー


「食器や雑貨の収集癖があり物が多いため、パントリーの面積をしっかりと確保しました。キッチンと並列にしたことで使い勝手が良く、間のロールカーテンを降ろせば、お客様の視線からも隠すことができます。ごちゃごちゃ&個人情報たっぷりなので、物がある状態をお見せすることはできませんが、日々大活躍しています。」
キッチンをもっと素敵にするためのアドバイスがあれば教えてください


「シンプル過ぎかなとか、特徴がないかなと思っていても、ちょっと違う質感を加えたり雑貨を変えたりするだけで、ガラッと雰囲気が変わることがあります。私は見せる収納が不得意なので、とことん隠して、お気に入りの物をちょこっと置くようにしています。」
まとめ: じわりと光る『違い』が良い

『すっきりと、でも私らしく』emiliさんのキッチンづくりは、この難題をさらりと解決しています。そのカギになるのが、さりげなく採用されている『違い』です。背面のヘリンボーン柄タイルは、その最たるもの。視線を集めることができるそれがLDKの一番奥にあることで、空間全体の奥行きも深めていました。
また、カラーコーディネートも絶妙。
執筆:RoomClip mag 編集部