2020年6月10日イタリア時間の夕刻に、ミラン所属のFWサム・カスティジェホがミラノのある広場で銃を持った2人組の強盗犯に囲まれ、高級時計を奪われるという事件が起こった。

カスティジェホはすぐに警察に行き事件を報告。

強盗犯は捕まり、奪われた時計はすぐに見つかったものの、武器で襲われた恐怖はそれほど簡単に消えるものではない。

残念ながら、カスティジェホのみならず、このような事件によって悪夢を見た者は少なくない。今回はスリ、暴行、誘拐など、酷い犯罪に巻き込まれたサッカー選手たちをまとめてみた。

カスティジェホだけじゃない!強盗事件に巻き込まれたサッカー選手たち

キャロル

2016年11月3日。当時ウェストハムの選手だったアンディ・キャロルは、練習の帰り道を車で走っていた。ある信号で止まると、バイクに乗った2人の男に銃を向けられ「止まって時計を渡せ」と命令されたという。 

恐怖を感じたキャロルは急いでアクセルを踏み逃げようとしたが、強盗犯たちはしばらくの間彼を追った。幸いにも、捕まることなく練習場に戻ることができ、セキュリティ担当者に助けを求めて事なきを得た。

キャロルは事件について「命を落とすと思いました。2人の強盗犯が25分ほど私を追っていました。最初は家に向かっていましたが、近所についたときに家族まで危機にさらすと思い至り、逆走して練習場に戻りました。全ての信号を無視し、事故のリスクもありましたね」と語っている。

カスティジェホだけじゃない!強盗事件に巻き込まれたサッカー選手たち

エジルとコラシナツ

2019年9月24日。アーセナル所属のメスト・エジルとセアド・コラシナツが車に乗っていたところ、ヘルメットをかぶってナイフを振りかざす2人組の男に襲われた。

コラシナツが勇敢に立ち向かって追い払い、その間にSUV(スポーツ用多目的車)に乗っていたエジルが近くのレストランに逃げ込んだという。両選手に怪我はなかった。

ロンドンではナイフを使った暴行事件が多発している。イギリスの首相ボリス・ジョンソン氏は首相に選出される前、警察官を40,000人ほど増やして問題を解決すると市民に約束した。現在実行されつつあるという。

カスティジェホだけじゃない!強盗事件に巻き込まれたサッカー選手たち

ミリク

2018年10月4日。チャンピオンズリーグ(CL)グループステージのリバプール戦での見事な勝利(1-0、ロレンツォ・インシーニェのゴール)の直後、ナポリのアルカディウシュ・ミリクがスリ事件の被害者となった。 

自宅に戻ろうとしていたミリクが銃を持った2人組に襲われ、およそ600万円の価値があるロレックスを奪われたという。

ナポリでこのような事件に巻き込まれたのはミリックだけではない。彼の前にもインシーニェが財布と時計を盗まれ、マレク・ハムシークは2008年と2013年に2度も街中でのスリにあったという。

選手の家族や親戚が被害者となったスリ事件も合わせると、数え切れないほどの数となる。

カスティジェホだけじゃない!強盗事件に巻き込まれたサッカー選手たち

ボヌッチ

2012年10月20日。ユベントス所属のイタリア代表DFレオナルド・ボヌッチは、家族を連れてフェラーリ店に車を見に訪れた。そして店舗を出た直後に銃を持った男に襲われることとなった。

しかしボヌッチは、パニック状態とはならなかった。男が時計を奪おうと腕を掴んだ際、ボヌッチはその男を強く殴った。びっくりした男は逃げながら「お前は頭がいかれている!打つぞ!」を叫んだが、ボヌッチは恐怖で固まっていた妻の前で泥棒を追いかけたという。

なんともボヌッチらしいリアクションだ。サポーターはSNSを通じて「泥棒の方がかわいそうだった」など、事件を大きな話題にした。

カスティジェホだけじゃない!強盗事件に巻き込まれたサッカー選手たち

カゼミーロ

2019年9月29日。レアル・マドリード所属のブラジル代表DFカゼミーロは、アトレティコ・マドリード相手の重要なダービー戦に挑んでいた。しかし、その試合中に家族がとんでもない危機にさらされていたのだ。

泥棒グループがカゼミーロの自宅に侵入し、妻と娘の目の前で多くの貴重品を奪った。幸いにも家族は、口では脅されたものの、肉体的な暴行は受けなかったという。

自宅に泥棒が入ったレアル・マドリードの関係者はたくさんいるのだが(カリム・ベンゼマ、ルーカス・バスケス、ジネディーヌ・ジダンなど)、この事件は一番深刻だったと言われている。さらに全ての事件は同じ犯罪グループが計画したもののようだ。

カスティジェホだけじゃない!強盗事件に巻き込まれたサッカー選手たち

メクセス

2008年7月25日。

当時ローマの選手であったフィリップ・メクセスと妻が悪夢のような事件の被害者となった。家族で外出中、2人は銃を持った男2人組に襲われ、車を盗まれた。

しかし、深刻なことはそれではない。盗まれた車の中には2歳児の娘エヴァが乗ったままだったのだ。警察はローマ中にパトロールを送り、すぐにメクセスの車を探し始めた。そして、警察への報告からわずか15分後、ローマのある広場に車が捨てられていることが通報された。

幸いにも娘はまだ車の中におり、無事だった。おそらく強盗たちは子供が車内にいたことに気がつき、怖くなって逃げたのだろう。

しかし、本当のことは未だ不明のままだ。10年以上が経っているが、犯人は見つかってない。

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