新型コロナウイルス拡大によって、多くの人にとって2020年は記憶に残る年となったことだろう。

サッカー界でも新型コロナウイルスが発生してから多くの試合が延期となり、大会が中止となることもあった。

そして、多くのレジェンド選手が引退したこともあり、サポーターにとって2020年はとても寂しい1年となったに違いない。

ここでは、2020年に引退したレジェンド選手9人を紹介しよう。

2020年に引退したレジェンド選手9選

デ・ロッシ

2001年から2019年にかけてローマでプレーし、バンディエラ(クラブのシンボル)となったダニエレ・デ・ロッシは、レベルの高い技術とファイターのような性格でイタリア国民だけではなく世界中のサッカーファンに愛された。

ローマの選手としてはコッパ・イタリアで2度(2006/07、2007/08)優勝し、イタリアスーパーカップ(2007/08)も手にした。また、2008/09にはセリエAシーズンMVPに選ばれ、2006年にはイタリア代表のメンバーとしてワールドカップ優勝も果たした。

2019年5月、多くの怪我が原因でローマと契約更新を行うことができなかったデ・ロッシは、同年の7月にアルゼンチンのボカ・ジュニアーズと1年契約を結ぶこととなった。しかし、同クラブに移籍してから約6ヶ月後の2020年1月に自身のキャリアに終止符を打つことを決意した。

2020年に引退したレジェンド選手9選

コンパニ

元ベルギー代表DFバンサン・コンパニは、2008年から2019年にかけてマンチェスター・シティの選手として活躍し、プレミアリーグ4度の優勝(2011-2012、2013-2014、2017-2018、2018-2019)など、多くのタイトルを手に入れた。

2019年5月に同クラブを離れ、ユース時代に所属していたアンデルレヒトに選手兼任監督として加入した。

しかしながら、両方の役割を果たすのが難しかったのか、2020年8月にコンパニは選手を引退し、監督業に専念することを発表した。現在もアンデルレヒトの指揮官を務めている。

2020年に引退したレジェンド選手9選

マスチェラーノ

今年、多くのサポーターを寂しませたのは、かつてリバプール(2007-2010)やバルセロナ(2010-2018)などでプレーしたアルゼンチン代表MFハビエル・マスチェラーノの引退だろう。

同選手はチャンピオンズリーグ(CL)での2度の優勝を含める24のタイトルの持ち主であり、その多くはバルセロナの選手として獲得したものである。

マスチェラーノは2018年1月にバルセロナを離れ、河北華夏幸福へと移籍。そして同クラブで約2年を過ごした後、母国アルゼンチンのエストゥディアンテスへと移籍し、2020年11月にプロの世界から退くことを発表した。

2020年に引退したレジェンド選手9選

カシージャス

スペイン代表選手として2010年ワールドカップ、そして2008年と2012年EURO優勝を経験した元レアル・マドリードのレジェンドGKイケル・カシージャスも、2020年に引退を迎えることとなった。

1990年にマドリードの下部組織に加入。1999年に同クラブでプロデビューを果し、1999年から2015年の16年間にはリーガで5度(2000/01、2002/03、2006/07、2007/08、2011/12)、CLで3度(1999/00、2001/02、2013/14)の優勝を果たし、多くのタイトルを手に入れた。

2015年にはポルトへと移籍し、5年間にわたり同クラブを支えた。ポルトでも1度リーグ優勝(2017/18)を果たすなど良い成績を残したものの、2020年8月に引退を発表した。現在はマドリードへと戻り、ゼネラル・ディレクターのアシスタントを務めている。

2020年に引退したレジェンド選手9選

ルッシオ

多くのサポーターは忘れかけているかもしれないが、2002年にブラジル代表をワールドカップで優勝に導いたバイエルン・ミュンヘンとインテルで活躍したDFルッシオは少し前までに未だにプロ選手として活躍していた。

2009/10シーズンにインテルの選手としてリーグ、スーペルコッパ・イタリアーナ(イタリア・スーパーカップ)、そしてCLを優勝し、トレブル(1シーズンで3つの主要大会で優勝すること)を達成した。

2012年6月にはユベントスへと移籍したものの、インテルでのようなパフォーマンスを見せることができなかったため同年の12月にユベントスを退団。その後は地元ブラジルに戻り多くのクラブでプレーしたが、2020年1月に41歳で引退を迎えた。

2020年に引退したレジェンド選手9選

ベロゾール

トルコでボスポラス海峡のマラドーナと呼ばれるほど高く評価されていたMFエムレ・ベロゾール。1994年、U-15の時代からトルコ代表を支え、2019年まではトップチームの主六メンバーの1人として活躍した。

ガラタサライで100試合以上に出場した後、イタリアのインテル(2001-2005)、イングランドのニューカッスル・ユナイテッド(2005-2008)、そしてスペインのアトレティコ・マドリード(2012/13)でプレーしたが、トップレベルのリーグではトルコで見せたような活躍をすることはできなかった。

一方、トルコでは人気をほとんど失わず、良いパフォーマンスを続けてきたという。そして、2020年8月、3度目のフェネルバフチェへの移籍の後に、引退を発表。

10月から同クラブのスポーツ・ディレクター(SD)を務めている。

2020年に引退したレジェンド選手9選

ビジャ

EURO2008で得点王となったスペイン代表FWダビド・ビジャは、スペインだけではなくJリーグサポーターにも愛されるような存在となった。

「エル・グアッヘ(ビジャの愛称で、少年を意味する)」は1999年から2014年にかけてバルセロナやバレンシアなど複数のスペインクラブでプレーし、多くのタイトルを獲得した。

その後、ビジャはアメリカに渡る。2014年から2018年にかけてニューヨーク・シティの選手として活躍。2015/16はMLSリーグのシーズンMVPも受賞した。

2018年12月にバルセロナでチームメートだったアンドレス・イニエスタの所属するヴィッセル神戸へと移籍し、2020年1月に行われた天皇杯で優勝。プロ選手としてのキャリアに幕を閉じた。

2020年に引退したレジェンド選手9選

ピサーロ

ロベルト・レヴァンドフスキに続き、ブンデスリーガの外国人選手最多得点記録を持つ元ペルー代表FWクラウディオ・ピサーロも2020年に引退を発表した。

バイエルン・ミュンヘンやヴェルダー・ブレーメンなど、複数のドイツクラブに勝利をもたらしたピサーロは、DFBポカール(ドイツ・カップ)得点王(2005、2006)やヨーロッパリーグ(EL)得点王(2009/10)など個人賞も多く獲得した。

そんなピサーロは2018年に4度目のブレーメンへの移籍を果たした。そして2019年5月に同クラブと1年間の契約更新に合意したものの、2019/20シーズンが選手としての最後のシーズンになることも口にした。正式な引退発表は2020年7月に行われた。

2020年に引退したレジェンド選手9選

シュールレ

18歳でデビューを果たし、23歳という早い段階でドイツ代表選手として2014年ワールドカップ優勝を果たしたアンドレ・シュールレ。

この大会のアルゼンチンとの決勝戦の延長後半にはマリオ・ゲッツェのゴールをアシストし、ドイツの東西統一後初となる優勝に貢献した。

同選手はマインツ(2009-2011)そしてバイエル・レバークーゼン(2011-2013)でプレーした後、2013年6月にチェルシーへと移籍。同クラブではスタメン争いが激しかったものの、ジョーカーとして多くの試合に出場した。

2015年2月に地元ドイツのヴォルフスブルクへと移籍を果たし、DFBポカール(2014/15)とDFLスーパーカップ(2015/16)を手にした後、2016年7月にボルシア・ドルトムントへの移籍を決断した。

筋肉的な負傷が多いこともあって少しづつパフォーマンスが落ちることとなり、フラム(2018-2019)そしてロシアのスパルタク・モスクワ(2019-2020)へのレンタル移籍を経験した後に、2020年7月に自身のSNS上にて30歳という若さでの現役引退を表明した。

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