日本語実況の試合を見るだけでははっきり言ってもったいない

毎シーズンに言えることではあるが、今シーズンのプレミアリーグは特にそのように感じられるだろう。ここでは強豪クラブにも十分通用する能力を秘めたプレミアリーグ20/21シーズンの注目銘柄をご紹介したい。

強豪だけを見るのはもはや時代遅れ!?注目すべきプレミア“銘柄”6選

トマーシュ・ソーチェク(ウェストハム・ユナイテッド)

19/20シーズンの冬の移籍市場でスラビア・プラハから期限付き移籍でウェストハム・ユナイテッドに加入し、今シーズンから完全移籍を果たしたMFトマーシュ・ソーチェクだが、彼の加入以降間違いなくウェストハムはレベルアップを果たしている。加入当初は中盤でボールを回収する潰し役の役割を果たし、デクラン・ライスと2枚のセントラルハーフは長年課題だった組織的なバランス維持に大いに貢献した。

Since he made his debut, no other Premier League midfielder has scored more non-penalty goals than West Ham’s Tomas Soucek (11)

Bruno who? pic.twitter.com/kWaLMh2bAm

— Goal (@goal) February 4, 2021

また今シーズンは攻撃的役割としても機能しており、右サイドのジャロッド・ボーウェン、左サイドのパブロ・フォルナルスと連携した攻撃を展開している。ミッドフィルダーながら今シーズンここまで8ゴールをマークし、ミカイル・アントニオと抑えチーム内得点王になっている。

強豪だけを見るのはもはや時代遅れ!?注目すべきプレミア“銘柄”6選

ブカヨ・サカ(アーセナル)

クラブの実力値を正当に測る上で「FIFAシリーズ」のレーティングは信憑性が非常に高い。ライブフォームを適用すればひと目でクラブの今が分かる。アーセナルのレートは現在4.5で、実力値ではエバートンやウェストハムたちと同じ分類だ。

そんなアーセナルで、MFブカヨ・サカだけは今シーズン飛躍的にレートを上げた人物の1人である。昨シーズンから徐々に頭角を表し、昨年末から同世代のエミール・スミス=ロウと2列目を任されてからは、流動的な攻撃を展開するアーセナルにとって欠けてはならない存在と化した。今シーズン開始当初の能力値は75だったが、2月6日現在では81とついに大台に乗せた。この能力値は今シーズン期待されて加入したウィリアンよりを上回っている。

強豪だけを見るのはもはや時代遅れ!?注目すべきプレミア“銘柄”6選

エベレチ・エゼ(クリスタル・パレス)

今シーズン、QPRからクリスタル・パレスに加入を果たしたFWエベレチ・エゼも注目株として名高いプレイヤーである。正確なボールタッチが魅力であり、積極的なドリブル突破、チャンスメイクできるパスセンス、フィニッシュなど、どれも標準以上の能力を秘めている。

Ebere Eze's goal vs. Sheffield United has been nominated for the January @PremierLeague Goal of the Month!

Vote now ➡️ https://t.co/eg2YMapxKr#CPFC | https://t.co/utMcYSlISB pic.twitter.com/zyNXBt2Lnz

— Crystal Palace F.C. (@CPFC) February 5, 2021

クリスタル・パレスは4-4-2が定番だったが、エゼが4-4-2の左サイドハーフ、4-2-3-1の2列目、またトップ下でもプレーできることにより、ロイ・ホジソン監督が考える戦術に選択肢が加わった。またウィルフレッド・ザハの起用方法にも変化が生まれ、対戦相手に応じてエゼと縦関係・横関係どちらかを選択することにより、ザハ一辺倒だったクリスタル・パレスの攻撃に深みが増した。

強豪だけを見るのはもはや時代遅れ!?注目すべきプレミア“銘柄”6選

パトリック・バンフォード(リーズ・ユナイテッド)

昨シーズン2部のチャンピオンシップで16ゴールを挙げ、リーズ・ユナイテッドをチャンピオンシップ優勝・17年ぶりとなるプレミアリーグ復帰へ導いたFWパトリック・バンフォードだが、彼のフィニッシュセンスは当然プレミアリーグでも通用することを今シーズンは示している。今シーズンもここまで11ゴールと依然好調で、イングランド人の中ではハリー・ケイン、ドミニク・キャルバート=ルーウィン(ともに12ゴール)に続くゴール数だ。

️ Time to get voting again! Patrick is up for the @PremierLeague's Goal of the Month award!

— Leeds United (@LUFC) February 5, 2021

ただ今シーズンは得点能力だけでなく周囲を有効的に活かすプレーが目立ち、2列目からスペースへ抜け出すプレーヤーへボールを展開して、ゴールへ迫る考え方も持ち始めている。第21節のレスター・シティ戦(1月31日)はまさにそれを表す試合となった。

強豪だけを見るのはもはや時代遅れ!?注目すべきプレミア“銘柄”6選

ジェームス・ジャスティン(レスター・シティ)

ベン・チルウェルのチェルシー移籍でレスターはどうなるかと懸念する見方もあったが、その不安は結果的にリーグ開始後数試合で解消された。そこにはDFジェームス・ジャスティンの献身性が大いに関係していると言っても過言ではない。ジャスティンは今シーズンここまで素晴らしい働きを見せている。

Iheanacho’s turn
Maddison’s feet
Justin’s finish

This goal from Leicester vs Fulham pic.twitter.com/sfRQYVu1to

— Goal (@goal) February 4, 2021

リカルド・ペレイラの負傷離脱に代わる形で出場機会を増やしたジャスティンだったが、昨シーズンは不安定さ露呈する格好になった。しかし、今シーズンはブレンダン・ロジャーズ監督の徹底した規律の下、攻守において安定したプレーを披露している。特に自信を持って前を向ける姿勢が2列目により多くの選択肢を与えていると考える。ハーヴィー・バーンズやマーク・オルブライトンはサイドへの意識が強い印象だったが、ジャスティンが前線に攻撃参加できることで、彼らは中央へ侵入する意識が増し、レスター全体の攻撃に厚みをもたらすことになった。

強豪だけを見るのはもはや時代遅れ!?注目すべきプレミア“銘柄”6選

エミリアーノ・マルティネス(アストン・ビラ)

長年過ごしてきたアーセナルからアストン・ビラへ移籍を決断したGKエミリアーノ・マルティネス。昨シーズンのFAカップ制覇を置き土産に旅立ったマルティネスは、新天地でも早速実力を遺憾なく発揮している。

決してブレない集中力と継続性でリーグ戦ここまで10回ものクリーンシートを達成。昨シーズンのリーグ戦75失点(ワースト2位)から考えれば、見違えるような記録に貢献していることになる。

ジャック・グリーリッシュの存在により既に攻撃もメソッドは確立されているため、守備面の不安を完全に払拭できたことでアストン・ビラは十分上位を狙える位置を確保することに成功した。彼より多くのクリーンシートに成功したGKはマンチェスター・シティのエデルソンだけである。

編集部おすすめ