2022シーズンの明治安田生命Jリーグ開幕(2月18日)が目前にまで迫ってきた。新シーズンの構図は昨2021シーズンと同じく、ほぼ1強状態である川崎フロンターレをどのクラブが追走するかが大方の予想になるだろう。
そんな無双状態の川崎フロンターレであっても、昨シーズンところどころで冷や汗をかかされたシーンが存在した。特に日本で活動する外国人Jリーガー相手には手を焼いた印象を持つ。そんな川崎を焦らせた3選手をご紹介したい。新シーズン3連覇を目指す川崎に対して、彼らは一泡吹かせることができるかもしれない。
マルティノス(京都サンガ)
2021年5月12日J1リーグ第20節、川崎フロンターレvsベガルタ仙台。ミッドウィークに開催されたこの試合。開始早々に川崎は小林悠のゴールで幸先よく先制するも、74分に中原彰吾に同点にされる。それでも王者の貫禄はいかんなく発揮され、83分に三笘薫が勝ち越しゴール。これで試合は川崎の勝利で終了するかに思われた。
しかし、この試合の主役はベガルタ仙台のマルティノスだった。87分からピッチに送り出されると仙台が徐々に勢いを出し始め、後半アディショナルタイムにはマルティノスが中央でボールを保持し左足一閃の豪快なミドルシュート。土壇場で仙台が同点に追いついた。
マルティノスは2022シーズンから昇格組である京都サンガに加入。この時のように川崎相手にも十分準備をしてくることだろう。
ジョルディ・クルークス(アビスパ福岡)
2021年8月25日J1リーグ第26節、アビスパ福岡vs川崎フロンターレ。川崎が開幕から無敗をキープしリーグ首位の座を守り続けていた中で行われたこの試合。前半に旗手怜央にアクシデントがあり負傷交代を強いられたものの、川崎が攻勢に出てアビスパ福岡を幾度となく脅かした。しかし福岡の徹底した守備に中々ゴールをこじ開けられない。
そんな中迎えた66分、味方のシュートのこぼれ球を受けたアビスパ福岡のジョルディ・クルークスが右サイドから強烈なシュートを放ち先制点を上げる。クロスかと思わせるボールの軌道に川崎の守護神チョン・ソンリョンも対応を誤った。福岡はこの1点を守りきり川崎から勝ち点を奪取。一方、川崎はリーグ戦初黒星を喫し、さらには「九州クラブ相手のアウェイ戦には苦戦する」というジンクスを植え付けられた。
エンリケ・トレヴィザン(FC東京)
2021年12月19日天皇杯準決勝。
川崎がこれ以上攻撃に出ないことが分かると、大分はゴールを奪いに行こうと攻撃の枚数を増やす。そして迎えた120分、右サイドからのクロスに大分のエンリケ・トレヴィザンが頭で合わせてボールはゴール右上隅へ。キーパもノーチャンスの同点弾で試合を振り出しに戻した。120分で決着はつかずPK戦の末、大分が勝利し国立競技場への道を切り開いた。
エンリケ・トレヴィザンは2022シーズンからFC東京へ移籍。早速2022シーズンのオープニングマッチである「多摩川クラシコ」で2月18日川崎と対戦することになった。