サッカーゲーム「FIFA22」。中でも人気のキャリアモードや「ULTIMATE TEAM」モード(通称FUT)では、自クラブを好きにカスタマイズすることができる。
カスタマイズのクラブ移籍であれば、簡単に選手を任意のクラブに集めることができ、いろいろな「もしも」を試すことが可能。そこでこの記事では、かつてJリーグに所属し海外挑戦を果たしていった選手たちを元のJクラブに戻したら、どのクラブが一番戦力アップするのかを検証していく。
検証条件
- 対象は2022シーズンもJ1に所属しかつFIFA22に収録されているチームのみ(計16チーム)
- 期限付き移籍から海外移籍を果たした選手は移籍元のクラブへ戻す
- フォーメーションはデフォルトのものを使用し適正ポジションにのみ戻した選手を配置する
- スタメンの入れ替えは総合値で比較してデフォルトより高い場合のみ戻した選手を配置する
- 適正ポジションや数値の都合でスタメンに入れられない選手はサブに含める
- デフォルトと加入後のチーム総合値の合計を比較した数値の差で順位付けする
16位:湘南ベルマーレ(戦力アップ+0点)

- デフォルト数値:ATT/65 MF/66 DEF/63
- 海外組含み数値:ATT/65 MF/66 DEF/63
- 戻した海外組選手:鈴木冬一(ローザンヌ・スポルト)
残念ながら最も効果が薄かったのは湘南ベルマーレ。海外移籍していった選手も少なく、現状ではスイス1部のローザンヌ・スポルトに所属する鈴木冬一1名のみとなった。その鈴木も単純な総合値のみで比較すると、同ポジションでデフォルトのスタメンに入っている高橋諒と同じなため、数値上の変化はなかった。
13位タイ:清水エスパルス(戦力アップ+1点)

- デフォルト数値:ATT/67 MF/67 DEF/66
- 海外組含み数値:ATT/68 MF/67 DEF/66
- 戻した海外組選手:岡崎慎司(カルタヘナ)北川航也(SKラピード・ウィーン)松原后(シント=トロイデンVV)
戻した選手は3人いるものの、数値は伸び悩んだ清水エスパルス。とはいえ元日本代表の岡崎慎司と北川航也が入ることで、サブも含めれば攻撃陣の厚みはさらに増す。守備陣では、残念ながら松原后の適正ポジションがLWB(左ウイングバック)で、清水のデフォルトのシステムではLSB(左サイドバック)なため、入れ替えができず、スタメン入りは叶わなかった。
13位タイ:横浜F・マリノス(戦力アップ+1点)

- デフォルト数値:ATT/69 MF/69 DEF/68
- 海外組含み数値:ATT/70 MF/69 DEF/68
- 戻した海外組選手:前田大然(セルティック)遠藤渓太(ウニオン・ベルリン)オナイウ阿道(トゥールーズ)
一見すると前線の強力な選手たちが入る横浜F・マリノス。しかし、海外組(前田大然、遠藤渓太、オナイウ阿道)のポジションが被る関係上、全員をスタメンに配置できなかった。また、既存のメンバーでも特に攻撃的なポジションはエウベルや仲川輝人を中心に数値が高く、3人を戻したところで数値上は伸び悩んでしまった。
13位タイ:サンフレッチェ広島(戦力アップ+1点)

- デフォルト数値:ATT/68 MF/67 DEF/69
- 海外組含み数値:ATT/68 MF/68 DEF/69
- 戻した海外組選手:浅野拓磨(VfLボーフム)川辺駿(グラスホッパー・クラブ・チューリッヒ)
近年目立って海外移籍を果たした選手が少ないサンフレッチェ広島。とはいえ、浅野拓磨が戻ってくることで攻撃陣のスピード感は十分に増すだろう。しかし、数値の面ではやはり数が少ないことに加えて、川辺駿は同ポジションで広島の心臓部を支える青山敏弘と同数値のため、戦力アップにはつながらなかった。
10位タイ:名古屋グランパス(戦力アップ+2点)

- デフォルト数値:ATT/68 MF/69 DEF/67
- 海外組含み数値:ATT/68 MF/69 DEF/69
- 戻した海外組選手:菅原由勢(AZアルクマール)前田直樹(ユトレヒト)吉田麻也(サンプドリア)
戻した選手は3人ながらも、現役日本代表のセンターバック吉田麻也が入る名古屋グランパス。サイドバックには菅原由勢が入ることで、最終ラインはかなり強固な印象になる。しかし、前線はもともとが強力なこともあり、昨年まで在籍していた前田直樹が戻っても、数値には大きな影響を及ぼすことはなかった。
10位タイ:北海道コンサドーレ札幌(戦力アップ+2点)

- デフォルト数値:ATT/65 MF/66 DEF/68
- 海外組含み数値:ATT/67 MF/66 DEF/68
- 戻した海外組選手:鈴木武蔵(KベールスホットVA)
戻るのは鈴木武蔵1人のみだが、数字の伸びがあった北海道コンサドーレ札幌。デフォルトで在籍しているトゥチッチや興梠慎三など、同ポジションの総合値が低いことから、鈴木1人の加入でも十分な戦力アップになっている。札幌の場合はむしろ、金子拓郎や小柏剛など若手の有力株も多く、彼らの海外移籍によって次のFIFAタイトル発売までに、戦力ダウンがないことを祈るほかない。
10位タイ:ヴィッセル神戸(戦力アップ+2点)

- デフォルト数値:ATT/69 MF/70 DEF/68
- 海外組含み数値:ATT/71 MF/70 DEF/68
- 戻した海外組選手:古橋享梧(セルティック)森岡亮太(シャルルロア)
戻した選手は少ないが、選手層の厚いヴィッセル神戸にあって、古橋享梧と森岡亮太の2名ともにスタメンに入れる総合値を誇る。特に古橋は、大迫勇也を引きずり降ろしてのスタメン入りであり、その数値から評価の高さがうかがえる。森岡も同ポジションの、セルジ・サンペールや扇原貴宏を抑えてのスタメンということもあり、サブも含めてMFの総合値はJ屈指の高さとなった。
6位タイ:FC東京(戦力アップ+3点)

- デフォルト数値:ATT/69 MF/68 DEF/68
- 海外組含み数値:ATT/69 MF/70 DEF/69
- 戻した海外組選手:原大智(シント=トロイデンVV)中島翔哉(ポルティモネンセ)久保建英(RCDマジョルカ)田川亨介(CDサンタ・クララ)室屋成(ハノーファー96)渡辺剛(KVコルトレイク)
戻した選手は6名と多いFC東京。特に中島翔哉、久保建英両名の入る中盤はかなり厚く、デフォルトでスタメンに入っているレアンドロや東慶悟をしのぐ総合値なため、結果的にサブも厚くなっている。守備面でも、昨年まで所属していた渡辺剛や、2020年まで所属していた室屋成を戻すことで、数値のアップが見られた。
6位タイ:アビスパ福岡(戦力アップ+3点)

- デフォルト数値:ATT/65 MF/65 DEF/65
- 海外組含み数値:ATT/65 MF/65 DEF/68
- 戻した海外組選手:冨安健洋(アーセナル)
戻した選手は1名のみだが、6位タイとなるチーム総合値の伸びを見せたアビスパ福岡。その理由は明確で、日本人でも屈指の総合値の高さを誇る代表DF、冨安健洋であるために他ならない。適正ポジションがRSB(右サイドバック)のみとなっているため、中央でのスタメン入りではないが、その数値の高さから十分すぎる効果を得る結果となった。
6位タイ:柏レイソル(戦力アップ+3点)

- デフォルト数値:ATT/72 MF/65 DEF/66
- 海外組含み数値:ATT/74 MF/66 DEF/66
- 戻した海外組選手:伊東純也(KRCヘンク)中村航輔(ポルティモネンセ)中山雄太(PECズウォレ)
戻した選手3人ともスタメン入りは叶わなかった柏レイソル。守備陣の中山雄太と中村航輔は、現在スタメンの選手たちに数値で及ばなかった。また伊東純也は、数値は十分すぎるレベルだが、デフォルトのシステムと合わず、適正ポジションが合わなかった。全員がスタメン入りできなかったものの、数値に変化が出るだけに、サブとはいえ伊東の存在は大きいと言える結果となった。
6位タイ:鹿島アントラーズ(戦力アップ+3点)

- デフォルト数値:ATT/70 MF/69 DEF/64
- 海外組含み数値:ATT/70 MF/69 DEF/67
- 戻した海外組選手:町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)柴崎岳(CDレガネス)植田直通(ニーム・オリンピック)
いずれも代表クラスの3選手を戻せる鹿島アントラーズ。守備陣はデフォルトの数値が特に低く、植田直通、町田浩樹の両選手を戻すことでかなり数値の伸びが見られた。柴崎岳は、残念ながら三竿健斗とピトゥカの総合値を超えられず、スタメン入りは叶わなかった。
4位タイ:ガンバ大阪(戦力アップ+4点)

- デフォルト数値:ATT/68 MF/66 DEF/69
- 海外組含み数値:ATT/68 MF/68 DEF/71
- 戻した海外組選手:井手口陽介(セルティック)堂安律(PSVアイントホーフェン)食野亮太郎(GDエストリル・プライア)中村敬斗(LASKリンツ)
戻した4人中2人がスタメン入りしたガンバ大阪。食野亮太郎と中村敬斗の若い2人が入らなかったのが残念だったが、井手口陽介、堂安律2人のスタメン入りのみで、十分数値の伸びがあった。ただし、堂安以外の3選手は、総合値がデフォルトの選手たちと差異が少なく、今後の評価アップに期待がかかる。
4位タイ:サガン鳥栖(戦力アップ+4点)

- デフォルト数値:ATT/64 MF/66 DEF/65
- 海外組含み数値:ATT/66 MF/68 DEF/65
- 戻した海外組選手:林大地(シント=トロイデンVV)鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト)
戻した選手は2人のみだが、大きな数値の変化があったサガン鳥栖。しかしスタメン入りは林大地のみという結果だった。とはいえ、この数値に大きな影響を与えているのは、適正ポジションとデフォルトシステムの都合でスタメンに入れなかった鎌田大地の存在だろう。サブでも絶大な効果を発揮する鎌田の評価は、改めて高いものだと証明される検証結果となった。
1位タイ:浦和レッズ(戦力アップ+5点)

- デフォルト数値:ATT/72 MF/68 DEF/69
- 海外組含み数値:ATT/72 MF/72 DEF/70
- 戻した海外組選手:原口元気(ウニオン・ベルリン)橋岡大樹(シント=トロイデンVV)長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)遠藤航(VfBシュトゥットガルト)
戻した4人中3人がスタメンに入る浦和レッズ。特に原口元気、長谷部誠、遠藤航3人が入る中盤中央は、他クラブを見てもかなりの分厚さとなった。残念ながら橋岡大樹は、同ポジションのスタメンに酒井宏樹がいることからサブになった。
1位タイ:セレッソ大阪(戦力アップ+5点)

- デフォルト数値:ATT/66 MF/69 DEF/67
- 海外組含み数値:ATT/69 MF/70 DEF/68
- 戻した海外組選手:香川真司(シント=トロイデンVV)坂本達裕(KVオーステンデ)南野拓実(リバプール)瀬古歩夢(グラスホッパー・クラブ・チューリッヒ)田中亜土夢(HJKヘルシンキ)
香川真司と南野拓実というビッグネームを戻すことで、大きく数値を伸ばしたセレッソ大阪。残念ながらデフォルトのシステムでは、南野の置き場がなくサブに回っているが、十分すぎる効果を発揮している。まだ海外へ出たばかりだが、坂本達裕や瀬古歩夢の存在も数値を高めることに一役買っており、次作が出るころにはさらに数値の伸びが期待できる。
1位タイ:川崎フロンターレ(戦力アップ+5点)

- デフォルト数値:ATT/71 MF/69 DEF/70
- 海外組含み数値:ATT/72 MF/71 DEF/72
- 戻した海外組選手:旗手怜央(セルティック)川島永嗣(RCストラスブール)守田英正(CDサンタ・クララ)三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)三好康児(ロイヤル・アントワープ)板倉滉(シャルケ04)田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)
戻した選手が全クラブ中最多の7名となった川崎フロンターレ。そのほとんどが代表クラスの選手ということもあって、もともとJリーグ1位のチーム力にさらに磨きがかかった。デフォルトと比較した上で、7名中5名(川島永嗣、守田英正、三笘薫、板倉滉、田中碧)がスタメン入りしたことから、結果的にサブも含めてそのほとんどが総合値70を超えるような構成となった。