明治安田生命Jリーグ2022シーズン。J3リーグが開幕した3月には、J1リーグの第3~5節、第10節の一部、J2リーグの第3~7節、J3リーグの第1~3節が行われた。

ここでは毎月月初めに、前月のJリーグで特に活躍した選手11名を取り上げ紹介する。3月はJ1から5名、J2から4名、J3から2名をピックアップ。

J1(3月全試合終了時点)では、7試合消化している川崎フロンターレが首位、横浜F・マリノスが2位。5試合消化の鹿島アントラーズが3位につけている。一方、北海道コンサドーレ札幌ヴィッセル神戸サンフレッチェ広島湘南ベルマーレが未勝利と苦戦。とはいえ10位~18位が勝ち点差3と、1つの白星で順位が大きく入れ替わる状況だ。

J2では全チームが7試合消化しており、勝ち点19と荒稼ぎしている横浜FCが首位。町田ゼルビアが2位、東京ヴェルディが3位。3連敗中のFC琉球が21位、唯一未勝利の大宮アルディージャが最下位となっている。

J3では、3試合もしくは4試合消化の中、J2からの降格組(SC相模原、愛媛FCギラヴァンツ北九州、松本山雅)が苦戦。唯一3連勝の福島ユナイテッドが勝ち点9で首位。長野パルセイロ、藤枝MYFC、鹿児島ユナイテッド、JFLから昇格したばかりのいわきFCの3チームが勝ち点7で追走と、上位に降格組が1つも入っていない。

未勝利のY.S.C.C.横浜、ガイナーレ鳥取は早期の浮上を狙う。

【Jリーグ2022】3月に大活躍した11選手

GK朴一圭(J1・サガン鳥栖

3月の3試合でわずか1失点のサガン鳥栖GK朴一圭。それも名古屋グランパス浦和レッズ、横浜F・マリノスと地力のあるクラブを相手にこの成績は見事だろう。なかでも悪天候の中行われた横浜FM戦、喜田拓也のミドルシュートを防いだセーブは、2022シーズンを振り返る際に取り上げられるべきほどの場面だった。

DF森重真人(J1・FC東京

開幕戦では欠場したが、3月の3試合にはフル出場したFC東京の森重真人。その3試合でチームが全勝だったことからも分かるように、守備面で大きな安定感をもたらした。さらにサンフレッチェ広島戦では持ち前の高さをいかし、FKに合わせて貴重な同点ゴールを奪っている。

MF鈴木雄斗(J1・ジュビロ磐田

右WBの位置から積極的に攻守に絡み、3試合で3得点を挙げたジュビロ磐田の鈴木雄斗。ここまでのJ1で最大のサプライズを起こしている選手だろう。昨年のJ2で8得点を記録したとはいえ、J1では大きく得点数を減らす選手が多い中ですでに今季4得点。3月の全試合終了時点で、リーグ得点王に立っている。サイドでボールを持ってから縦にも中にも行けるため相手は対応しづらく、思い切りの良さも大きな魅力だ。

【Jリーグ2022】3月に大活躍した11選手

MF橘田健人(J1・川崎フロンターレ)

暫定とはいえ首位まで浮上してきた川崎フロンターレの中盤において、橘田健人はプロ2年目ながら「君臨」といえるだけの存在感を示している。出足が速く、足元の技術とパスセンスを兼ね備えているため、パスを受けほぼ確実に味方へ繋ぐことができる。川崎がリーグ3連覇を果たすために、欠かせない選手だ。

FW上田綺世(J1・鹿島アントラーズ)

鹿島アントラーズの上田綺世。第5節の湘南ベルマーレ戦で「らしい」形から先制点を奪取した。他の試合ではゴールはなかったが、DFをわずかに外してシュートコースを作り出すのが抜群に上手い。多くのシュート数を記録しており、鈴木優磨との2トップは相手にとって大きな脅威となっている。好調を維持し日本代表でも徐々に存在感を増している、今後が楽しみな選手の1人だ。

DF谷口栄斗(J2・東京ヴェルディ)

東京ヴェルディでは、国士舘大学から入団したばかりのルーキー谷口栄斗が、早速結果を残している。CBとして守備面はもちろん、積極的に縦パスを狙う強気のスタイルが魅力。モンテディオ山形戦では劇的な同点弾を決めている。J1クラブが早めに目を付けそうだが、小学生年代から東京Vでプレーしており、ヴェルディ愛は強い。

MF遠藤康(J2・ベガルタ仙台

右サイドを主戦場とするレフティー遠藤康が、故郷のクラブ、ベガルタ仙台で再び輝きを放っている。非常に多くのシュートを打てており、3月は2得点で計3得点。サポーターをワクワクさせられる選手で、なかでも第5節、モンテディオ山形戦での直接FK弾は今後も語られることだろう。

【Jリーグ2022】3月に大活躍した11選手

MF佐野海舟(J2・町田ゼルビア)

将来の日本代表候補、佐野海舟が町田ゼルビア好調の1つの要因となっている。3月の5試合を含む、今季の7試合全てにフル出場。以前からの武器であるボール奪取能力の高さにパスの精度が加わっており、出場し続けることの大切さを示してくれている。

FW小川航基(J2・横浜FC)

3月の5試合で5得点。今季ここまで6得点と、1得点に終わった昨季からV字回復の活躍をみせている横浜FCの小川航基。各年代別の日本代表でプレーした実力は伊達でなく、ゴールに近い位置でボールを呼び込むことさえできれば、高さと落ち着きで得点を量産できるだけの能力を持つ。

DF藤原優大(J3・SC相模原)

昨年の6月に浦和レッズから育成型期限付き移籍でSC相模原に加入し、スタメンに定着した藤原優大。相模原はJ3に降格となってしまったが、今季も育成型期限付き移籍を延長し、不動のCBとして活躍をみせている。チームが発展途上のなか、ビルドアップ能力に長ける藤原は貴重な存在だ。

FW高橋潤哉(J3・福島ユナイテッド)

福島ユナイテッドの高橋潤哉。モンテディオ山形からアスルクラロ沼津に期限付き移籍した昨シーズンは左サイドを主戦場としていたが、福島に期限付き移籍した今季は本来のFWで出場。分かりやすい動き出しをし、気持ちのこもったプレーをする総合力の高いストライカーだ。3月の3試合で2得点1アシストと、チームの3連勝スタートに大きく貢献している。

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