AC長野パルセイロは15日、明治安田生命J3リーグ第9節・松本山雅戦で0-0の引き分けに終わっている。Jリーグの舞台で初めて「信州ダービー」が開催されたことで話題を呼ぶ中、AC長野パルセイロのシュタルフ悠紀リヒャルト監督が試合終了のタイミングに対して不満をあらわにしている。

 長野Uスタジアムに13000人以上の観客が詰めかける独特の雰囲気の中で行われた一戦では、ダービーならではの激しい攻防が展開。松本山雅は前半に2度決定機を迎えたものの、いずれもFW横山歩夢(19)がシュートを決め切れず、前半を0-0で終える。

 後半に入っても松本山雅がやや優位に試合を進める中、AC長野パルセイロは79分にDF池ヶ谷颯斗(30)がフリーキックから無回転シュートを放つものの、GKビクトル・イバニェス(33)のセーブに遭う。終盤には両チームともにチャンスを作ると、後半アディショナルタイムにはAC長野パルセイロがパワープレーに。95分30秒にAC長野パルセイロのDF水谷拓磨(26)が右サイドからゴール前にクロスを放り込んだが、松本山雅のディフェンス陣がヘディングでクリアし、試合終了のホイッスルが鳴った。

 すると、シュタルフ悠紀リヒャルト監督は第4審判に対して激怒。

「13000人が来ているんだぞ。サッカー理解してくれよ。そういうもんなんだよ。テレビ見ろよ」という声が集音マイクを通じて確認できる。

 そんなシュタルフ悠紀リヒャルト監督は試合後にインスタグラムを更新。「最高な応援ありがとうございました。

期待に応えられず申し訳ない」とサポーターにメッセージを送っている。

 そして試合終了直後の言動について「試合直後の私のコメントを不快に思われた方がいらっしゃると伺いました。賛否はあると思いますが、私のコメントの真意をご理解いただけないままに批判されるのは悔しいので解説します」

 「アディショナルタイムの表示はミニマムです。4分間の表示があれば、94分から94分59秒までの間に試合が終わることを意味します。アディショナルタイム中に相手選手の負傷により試合が1分20秒程度中断されました。ルール上この時間は追加されなくてはいけません。

試合終了の笛は95分19秒から96分18秒の間に吹かれるはずです」

 「我々は95分35秒に良い位置でのロングスローのチャンスを手にしました。試合終了の笛を吹くのはルール上問題ありません。しかし、ホームチームの指揮官としては相手が一名足りない試合終了間近の絶好機を前に笛を吹かれるとなると理解できない気持ちになります」

 「分かりやすくするために、ロスタイムが1分間表示された試合で、90分16秒にホームチームがペナルティーエリアの横からロングスローのチャンスを得たのに試合終了のホイッスルが鳴り響いた状況を想像してみてください」

 「しかも、その試合はコロナ禍にも関わらず13000人以上の観客にご来場いただいたJリーグ初の信州ダービーです。私はかなりの国で、かなりの試合を観てきましたが、このタイミングの笛は見たことがありません。不快な気持ちにさせた方々には心よりお詫び申し上げます」とコメント。試合終了のタイミングに関する自身の考えを述べている。