サッカー選手として最もあるべき姿は、コンスタントに試合に出場し勝利に貢献することである。そのためには時に「環境を変える決断」をしなければならない。
移籍金の相場が異様な上昇を見せる昨今、ここでは1人あたりのクラブ移籍にかかった累計移籍金が高いサッカー選手たちをランキング形式でご紹介したい。サッカー界の「ドル箱プレーヤー」は一体誰なのか?

10位:アントワーヌ・グリーズマン
累計移籍金額:約222億3500万円(約1億6000万ユーロ)
年齢:31歳
クラブキャリア:レアル・ソシエダ(2009-2014)アトレティコ・マドリード(2014-2019)バルセロナ(2019-)アトレティコ・マドリード(2021-期限付き移籍)
10位にはアントワーヌ・グリーズマンがランクインした。フランス人ながら単身でスペインに乗り込み名を挙げてからのキャリアは順風満帆だったが、バルセロナへの移籍は彼にとって本当に正しかったのか意見が分かれるところだ。とはいえ、これまで約222億円ものマネーをもたらしている。

9位:ズラタン・イブラヒモビッチ
累計移籍金額:約234億8500万円(約1億6900万ユーロ)
年齢:40歳
クラブキャリア:マルメ(1999-2001)アヤックス(2001-2004)ユベントス(2004-2006)インテル(2006-2009)バルセロナ(2009-2011)ミラン(2010-期限付き移籍、2011-2012完全移籍)パリ・サンジェルマン(2012-2016)マンチェスター・ユナイテッド(2016-2018)ロサンゼルス・ギャラクシー(2018-2019)ミラン(2019-)
40歳になった今でも現役を続けるズラタン・イブラヒモビッチも多くの移籍金を生み出した。所属するクラブでタイトルを獲得する非常に縁起の良い選手でもあり、名だたるビッグクラブが欲しがる選手でもあった。熟練したプレーが奏功し、昨2021/22シーズンには11年ぶりとなるスクデット(セリエA優勝)をミランにもたらした。

8位:ウスマン・デンベレ
累計移籍金額:約243億1900万円(約1億7500万ユーロ)
年齢:25歳
クラブキャリア:スタッド・レンヌ(2015-2016)ボルシア・ドルトムント(2016-2017)バルセロナ(2017-)
プレー以外での素行に注目が集まりがちなウスマン・デンベレだが、天性の才能を持つデンベレにも多くの移籍金が発生している。特にボルシア・ドルトムントからバルセロナへの移籍は約173億7100万円(約1億2500万ユーロ)もの移籍金が発生したとされている。今シーズンからの去就に注目が集まったが、クラブ残留を決断した。

7位:アンヘル・ディ・マリア
累計移籍金額:約248億9500万円(約1億7900万ユーロ)
年齢:34歳
クラブキャリア:ロサリオ・セントラル(2005-2007)ベンフィカ(2007-2010)レアル・マドリード(2010-2014)マンチェスター・ユナイテッド(2014-2015)パリ・サンジェルマン(2015-2022)ユベントス(2022-)
技巧派としての地位を恣にしているアンヘル・ディ・マリアは、これまで約248億円もの移籍金をクラブにもたらした。マンチェスター・ユナイテッドでのキャリア(リーグ戦27試合出場10アシストするも3ゴールに留まる)はあまり思い出したくないところだが、世界各国のスター選手たちに囲まれた幸せなキャリアだったと言えるかもしれない。

5位:キリアン・ムバッペ
累計移籍金額:約250億1400万円(約1億8000万ユーロ)
年齢:23歳
クラブキャリア:モナコ(2005-2018)パリ・サンジェルマン(2017-期限付き移籍、2018-完全移籍)
5位には2選手ランクインしており、その1人はキリアン・ムバッペである。モナコでキャリアが始まり、ラダメル・ファルカオとの強烈な2トップはヨーロッパを驚かせた。パリ・サンジェルマンへの移籍のみだが、高額な移籍金をモナコにもたらした。この夏レアル・マドリードへの移籍の噂が取り沙汰されたが結果的にはパリに残留。もしレアル・マドリードに移籍していればもっと上の順位になっていたかもしれない。

5位:フィリペ・コウチーニョ
累計移籍金額:約250億1400万円(約1億8000万ユーロ)
年齢:30歳
クラブキャリア:インテル(2008-2013)ヴァスコ・ダ・ガマ(2009-2012期限付き移籍)エスパニョール(2012期限付き移籍)リバプール(2013-2018)バルセロナ(2018-2022)バイエルン・ミュンヘン(2019-2020期限付き移籍)バルセロナ(2020-2022)アストン・ビラ(2022-期限付き移籍の後、完全移籍)
同率5位としてフェリペ・コウチーニョもランクインした。リバプールで印象的なプレーを数多く見せたコウチーニョは、本人も希望したバルセロナへ拠点を移した。しかし、新天地では思うような結果を残すことができず現在はアストン・ビラの主力として再始動している。

4位:アルバロ・モラタ
累計移籍金額:約262億6500万円(約1億8900万ユーロ)
年齢:29歳
クラブキャリア:レアル・マドリード(2010-2014)ユベントス(2014-2016)レアル・マドリード(2016-2017)チェルシー(2017-2020)アトレティコ・マドリード(2019-期限付き移籍、2020-完全移籍)ユベントス(2020-2022期限付き移籍)
4位にはアルバロ・モラタがランクイン。若くしてすでにブレイクを果たしたモラタは、スペイン、イタリア、イングランドと様々なクラブでプレー経験を持つ。前途有望な人材であることや、多彩な攻撃オプションとして評価されこれまで多くの移籍金を計上することができた。

3位:クリスティアーノ・ロナウド
累計移籍金額:約340億4700万円(約2億4500万ユーロ)
年齢:37歳
クラブキャリア:スポルティング・リスボン(2002-2003)マンチェスター・ユナイテッド(2003-2009)レアル・マドリード(2009-2018)ユベントス(2018-2021)マンチェスター・ユナイテッド(2021-)
キャリアは終盤に向かい始めているクリスティアーノ・ロナウドだが、近年のフットボールを語る上で必要不可欠な存在になることは間違いないだろう。マンチェスター・ユナイテッドからレアル・マドリードに移籍してからの彼は、世界屈指の点取り屋としての称号を手に入れた。ユナイテッドに支払った当時史上最高額と言われた移籍金は十分に元を取ったことになる。しかし、さらに恐ろしいことはユベントスへ移籍したときの移籍金がそれを上回っていることである。

2位:ネイマール
累計移籍金額:約430億8000万円(約3億1000万ユーロ)
年齢:30歳
クラブキャリア:サントス(2009-2013)バルセロナ(2013-2017)パリ・サンジェルマン(2017-)
ネイマールは相対的に移籍回数が少ないものの、1回あたりの移籍金が莫大であることに特徴がある。中でもパリ・サンジェルマンへの移籍に伴った移籍金は史上最高額であり、これを越える取引の実現は簡単ではないだろう。

1位:ロメル・ルカク
累計移籍金額:約464億1500万円(約3億3400万ユーロ)
年齢:29歳
クラブキャリア:アンデルレヒト(2009-2011)チェルシー(2011-2014)ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(2012-2013期限付き移籍)エバートン(2013-期限付き移籍、2014-2017完全移籍)マンチェスター・ユナイテッド(2017-2019)インテル(2019-2021)チェルシー(2021-)インテル(2022-期限付き移籍)
最も高額移籍金を生み出した選手はロメル・ルカクである。期限付き移籍を含めて様々なクラブを渡り歩き、エバートンで大成してからは高額移籍金の伴う移籍が続くことになった。移籍先でのパフォーマンスはクラブごとに異なる点が玉にきずだが、それでもこれだけの移籍金を積み上げることができたのは彼に対する期待値の高さであると考える。