アヤックスとフェイエノールト、ファンの気質に大きな違い？

2025年05月04日(日)15:30

　今2024/25シーズン、オランダ1部のエールディビジでは、アヤックス・アムステルダムが31試合を終えて勝ち点74で首位。日本代表FW上田綺世が所属するフェイエノールトは30試合を消化し、勝ち点62の3位に位置している。

　シーズンが終盤を迎える中、両クラブのファンの気質の違いについて、アヤックス（2006-2007）や多数のクラブで監督を務めた経歴を持つヘンク・テン・カテ氏が語った内容が注目を集めている。

　オランダ発のYouTube番組『Matchday（Supergaande）』に出演したテン・カテ氏は、今シーズンのアヤックスについて「今のアヤックスの試合を観て楽しいか？まったく楽しくない」と率直意見を述べながらも「おそらくアヤックスは優勝するだろう」との見解を示した。

　テン・カテ氏は、アヤックスとフェイエノールトのファンにある「基準の違い」にも言及。「フェイエノールトの観客はとにかく勝ってくれればいい。でもアヤックスのファンは、技術的に優れた美しいサッカーを観たかったんだ」と語り、勝利さえすれば満足するフェイエノールトのファンと、内容のクオリティにこだわるアヤックスのファンの姿勢の差を明確に指摘した。アヤックスのファンは、単なる勝ち負けだけでなく、試合内容そのものに対しても厳しい目を向ける存在だという。

　しかし、今シーズンのアヤックスについては「とにかく勝てばいい、優勝さえすればいい、UEFAチャンピオンズリーグ（CL）に出られればそれでいい。“最近”はそういう考え方なんだ」と語り、アヤックスのファンが昨2023/24シーズンの深刻な低迷（18チーム中5位）を受けて、「勝利至上主義」に傾いていると分析している。

　ただし、こうしたアヤックスファンの「勝利至上主義」の状況が永続するとは限らないとして、「いずれこの妥協は終わりを迎えるだろう」とテン・カテ氏は警鐘を鳴らしている。「その時が（現アヤックスの）フランチェスコ・ファリオーリ監督と共にか、別の監督と共にかは分からない」と、現体制の持続可能性にも疑問を投げかけた。

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