2025明治安田J2リーグは5月3日に第13節までが終了。勝ち点24で現在リーグ3位につけるRB大宮アルディージャは、5月6日に国立競技場で開催されるジェフユナイテッド千葉(現1位)との第14節を前に囲み取材を行った。


第13節でカターレ富山(現14位)と対戦した大宮は、前半5分にコーナーキックからフリーで待っていたDF市原吏音が頭で合わせ幸先よく先制に成功。しかしその後、前半29分にMF泉柊椰のパスミスを起点に富山MF髙橋馨希がドリブルで敵陣に侵入すると、右サイドでパスを受けたMF松岡大智のミドルシュートが突き刺さり1-1の同点となる。一時は2-1と勝ち越しに成功するが、後半16分にFW碓井聖生のミドルシュートが決まって2-2。再び富山が追いつき試合はそのまま終了した。大宮はこれで2試合勝ちがない状況だ。ここでは、囲み取材で大宮のMF泉柊椰が語った富山戦の振り返りや次節千葉との上位対決について紹介する。

RB大宮MF泉柊椰「千葉の勢いを止めたい」【J2千葉戦直前取材】

「安い失点だった」富山戦

ー昨日の富山戦での引き分けはどのように受け止めていますか?

泉:僕の感覚では勝ち点3を獲れなかったという感覚の方が強いですかね。もちろん退場者も出て難しいゲームではありましたが、勝ち点3は取れた(試合だった)と思っていますし、失点シーンも安い失点だったという感覚もあります。もっと点も獲れたなという風に思っています。率直に「勝ち点1しか取れなかったな」という気持ちです。

ー気持ちの面では連敗したような?

泉:連敗したまではいかないですけど、失ったものが大きいと感じています。

ー先程「安い失点」とありましたが、次節に向けてどのように修正をしていきますか?

泉:昨日の1失点目は自分のところで剥がされて失点しているので、対応は修正しないといけないと感じています。(ボールの)失い方を結構意識していて、今年トライしている中での崩し、中へのボールについても効果的なパスも昨日は何度かあったんですけど、逆にボールを失ってしまうとあれぐらい失点のリスクもあるという所で、よりこだわって(プレー)していかないといけない。
攻撃のバリエーションが増えていくのは良いことなんですが、自分の武器である中への楔のパスやドリブルしながら中へ潜っていくシーンなどの質をこだわった上で、トランジション(※)のところですぐ奪い返すという所が出来ればあそこまで侵入されることもないと思います。昨日は失った後の対応が少し遅かったのかなと思います。

※攻守の切り替え

ー攻守コンプリートの為に、ボールを失った後の対応の他に意識されていることは?

泉:ずっと攻撃の時間を作りたいという所は自分のプランというか、引き込んでの守備は自分のストロングではないと思っています。もちろん守らないといけない時間帯もあるとは思うんですけど、そこでも前からプレッシャーをかけてボールを奪ってからのショートカウンターというのが自分や自分らの武器だと思っているので、仕掛けて失ったら即時奪還というのはより拘っていくことがチームの攻撃時間を増やすために大事だと思っていますし、失点の減少にもつながると思っているのでそういったことを意識しています。

RB大宮MF泉柊椰「千葉の勢いを止めたい」【J2千葉戦直前取材】

「対策されて留まるようではドリブラーではない」

ー注目される首位・千葉との試合となります。泉選手のドリブルについて千葉は当然対策してくると思いますが、どのように乗り越えていきたいですか?

泉:1戦ずつ対策されている感はありますし、左サイドを消せば(大丈夫)という空気感も正直感じて難しいところもありますが、ドリブラーは対策されてからが一番の見せどころだと思っています。対策されて留まるようではドリブラーではない。それくらいの責任を持って左サイドを突破するという仕事を回数多く、質高く、かつ得点に繋げられていければなと思います。

RB大宮MF泉柊椰「千葉の勢いを止めたい」【J2千葉戦直前取材】

「インテンシティで負けないことが大事」

ー千葉の印象と勝負のカギになりそうなところを教えてください。

泉:インテンシティも高くてサイドに早い選手もいて、サイドアタックがストロングにあるのかなという印象はもっていますね。僕らもベースのところは大事にしていますし、インテンシティの高さはリーグでもトップレベルだと思っていますので、そこで負けないことが大事だと思います。あとは、自分はサイドの選手なので、(サイドから)優位な展開を作れれば良いゲーム運びが出来るのかなと思います。

ー千葉戦に向けて、チームで共有したことはありますか?

泉:間も短いですし、もちろん戦術面で修正もしましたけど、どちらかと言えばメンタル的なところの方が大事だと思っています。
首位を駆け抜けているチームとの戦いなので、止めたいなというところと優勝する為には落とせないと思っているので、メンタル的なところの方が大事なのかなと思っています。

ー4日時点で6万人近い来場者が見込まれています。いつもと違う雰囲気や環境でやることについてどのようなことを意識していますか?

泉:もちろん緊張はすると思いますし、声も通らなかったりで環境はいつもと違うんですけど、自分としてはもっともっと上でやりたい気持ちがありますし、高いレベルに行けば行くほど観客数は多いと思うので、そういった意味では6日の国立での試合は楽しみです。逆にそういった環境で浮足立ってしまう選手だとこの先は上に行けないという気持ちはあるので、そこは責任感とやりがいをもってプレーしたいと思っています。

ー男子の試合前(12時キックオフ)には女子の試合も開催されるダブルヘッダーとなりますが、その辺りはいかがですか?

泉:面白いですよね。(男子も女子も)両方勝てば良いと思っています。

ー国立競技場での思い出はありますか?

泉:僕はユース育ちなので国立でプレーしたことはないですし、正月(全国高校サッカー選手権大会)に羨ましいなと思っていたくらいです(笑)
編集部おすすめ