日本代表FW中村敬斗、MF伊東純也、DF関根大輝所属のスタッド・ランスは、5月30日に行われたフランス1,2部リーグ入れ替え戦の第2戦で、メスに延長戦の末1-3で敗北。2試合合計2-4で2部降格となったが、スタジアムでランスサポーターによる暴挙が発生。
Jリーグ公式戦では例を見ない破壊行為が話題を呼んでいる。

 ランスは2024/25シーズンのリーグアンを16位で終えると、22日に行われた入れ替え戦の第1戦で引き分け。25日に国内カップ戦決勝のパリ・サンジェルマン戦に挑んだ後、中4日で運命の一戦へ。伊東やコンディションが万全でない中村がスタメン出場、関根が77分からピッチに立ったものの、日本人トリオはゴールを奪えず、チームを残留に導くことができなかった。

 2部降格が決まった直後、ランスのホームスタジアムのゴール裏に陣取っているサポーターは激怒。スタンド1回からは、一部のサポーターが椅子を外してピッチレベルに投げ入れるなど、日本で行われるサッカーの試合では考えられないような暴挙に。警官隊が出動するなど、物々しい雰囲気に包まれた。

 現時点で一部サポーターに処分が科される可能性は現地で報じられていないが、Jリーグ公式戦では無期限の入場禁止処分を受けるだけの問題行動とみなされそうだ。

 2023年8月2日にCSアセット港サッカー場で開催された天皇杯4回戦の名古屋グランパス対浦和レッズでは、試合後に浦和サポーター数十名が暴徒化。ピッチに乱入したほか、名古屋側のゴール裏に詰め寄るなど、複数の違反行為に及んだとして、一部サポーターに無期限の入場禁止処分が科された。ただそれでも、ランス戦で発生した暴挙はほとんど例を見ないだけに、日本のサッカー観戦環境がいかに安全であるか実感できそうだ。
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