プレミアリーグのリバプールが注目するブンデスリーガのバイエル・レバークーゼンに所属するドイツ代表のMFフロリアン・ビルツを巡る移籍交渉が、早期の決着を見ずに難航しているようだ。

 リバプールは、レバークーゼンに所属するビルツ獲得に向けて正式なオファーを提示したものの、クラブ側はこれを拒否したと6月2日にUKメディア『Liverpool Echo』が報じた。
レバークーゼンは移籍金として1億2500万ポンド(約242億円)に近い金額を求めていると伝えられた。

 同メディアによるとリバプールは「同選手が移籍を望んでいるならば、適正な金額は支払うが、1億2500万ポンド全額を支払うつもりはない。例えば、3年以内にビルツがバロンドールを受賞すればその金額に達するような条件を提示することは可能」とした上で、金額と条件を分けた提案を行う余地があると分析した。

 また、同メディアによるとその状況にリバプールのライバルであるマンチェスター・シティで財務顧問を務めた経験を持つステファン・ボーソン氏は「選手がバロンドールを獲得するレベルに到達するならば、それはクラブにとっても全タイトル獲得に近い状況を意味する」と述べ、長期的にはクラブにとっても利益があるとの見方を示した。

 また、同氏はレバークーゼン側が「移籍金を支払わないなら残留させる」と主張する可能性にも言及しつつ、それが現実的な選択肢かどうかには疑問を呈した。契約期間が短くなっていく中で、ビルツ自身が移籍を強く希望している場合、今夏にも動く可能性が高いと考えられるという。

 現在の状況から予測される落としどころとしては、リバプールが1億ポンド(約193億6,348万円)前後の移籍金に成果報酬を上乗せする形で合意に至る可能性が高いと、ボーソン氏は見ている。

 リバプール側は、プレシーズン開始前に主要ターゲットを確保する方針を掲げており、長期化する交渉を避けるため、迅速な合意を目指しているとのことだ。
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