フリーアナウンサーの田中みな実をカタログのイメージモデルや企画のヴィジュアルに起用するアパレルブランドが増えている。今年の春以降、「スナイデル(SNIDEL)」や「マーキュリーデュオ(MERCURYDUO)」「ピーチ・ジョン(PEACH JOHN)」「トッコ・クローゼット(tocco closet)」などがモデルに起用しており、ファッション界でも存在感を高めている。

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 田中は2009年にTBSテレビに入社し、2014年からはフリーアナウンサーとして活動。美意識が高いことから若い女性を中心に支持を集め、昨年12月に宝島社から刊行された自身初の写真集は発売から1ヶ月で50万部を突破した。現時点で累計発行部数は60万部を超えており、宝島社の写真集としては創立以来過去最高の発行部数を記録。写真集のPR目的で開設したインスタグラムのフォロワー数は一時200万人を突破していた。写真集は現在も「オリコン週間BOOKランキング」の「写真集」のジャンルで未だにトップ10入りを果たしている。ビューティ誌にも度々登場しており、田中が愛用するコスメを紹介すると、真似をして購入する女性が相次いだことから「田中みな実買い」という言葉が誕生し、「@cosmeベストコスメアワード2020 上半期新作べストコスメ」のトレンドワードに選出されるほどの注目を集めている。

 スナイデルでは、今年3月から田中を起用した企画を実施。スナイデルのアイテムを私服で着用していたことや、テレビ番組で着用していたアイテムの売上が好調だったことを受けて、ブランドの顧客との親和性の高さを感じて起用に至ったという。スナイデルの広報担当者によると「具体的な数字は非公開だが、過去に芸能人を起用した企画と比較しても最も売れ行きがいい」と話す。

 2020年秋冬シーズンもアパレル各社が田中を起用する動きは継続しており、JUNグループが展開する「ビス(ViS)」から今年8月にデビューしたルームウェアライン「ビサージュ(Visage)」や、バロックジャパンリミテッドの「リエンダ(rienda)」が新たに田中をヴィジュアルに起用。アパレル業界でも「田中みな実買い」による売上への貢献に期待が高まっている。