TSIホールディングスが、CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」を提供するプレイドとの協業を発表した。初回の取り組みとして、「ナノ・ユニバース(nano・universe)」の3店舗(ラゾーナ川崎プラザ店、ららぽーとTOKYO-BAY店、ららぽーと横浜店)で、「顧客の"タッチ"から始まる店舗体験」の実証実験を開始。

オンラインの顧客行動データと店舗在庫データを繋ぐことで、総合的な顧客データの活用基盤を構築し、一貫した顧客体験の実現を目指す。

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 TSIホールディングスは、KARTEのサービスを2015年3月の正式リリース直後となる同年4月から利用している。今回の協業ではKARTEの対象領域をECサイトだけではなく実店舗にも拡張し、オンラインとオフラインを統合した顧客体験の向上を目的としている。

 実証実験ではチェックインシステムを通じて、来店者に合わせてパーソナライズされたコンテンツを配信。店頭に設置した筐体に顧客が自身のスマートフォンをかざすと、ECでお気に入り登録した商品のうち、チェックインした店舗に在庫がある商品が表示される。また、過去にECで閲覧していた商品データをベースに、店舗に在庫がある商品のレコメンド情報や、チェックインした店舗のベストセラー商品などを紹介する。

チェックイン機能は、実証実験の結果および顧客からのフィードバックのなかでアップデートを行い、新たな機能を実装していく予定。今後、チェックインした顧客のデータを店舗スタッフが閲覧し接客に活かすことも視野に入れている。将来的には実証実験の成果をもとに、ナノ・ユニバースの他店舗およびTSIグループの他ブランドの店舗にも同システムの展開を計画しているという。