世界最大の1on1ブレイキンバトル「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」が、2025年11月9日(日)に東京・両国国技館にて開催された。22回目を迎えるこの伝統ある大会は、日本では2016年の名古屋大会以来9年ぶり、東京での開催は2010年以来となり、伝統ある相撲の聖地で歴史的なイベントとなった。
世界各地の予選、そして7日に行われたLast Chance Cypherを勝ち上がったB-Boy、B-Girlが集結。世界一をかけた「負けられない戦い」が幕を開けた。
Little Shao / Red Bull Content Pool日本文化の聖地、両国国技館が7,222人の観客で熱狂
アメリカ・ニューヨークから広がったストリートカルチャーが、日本文化の象徴である東京の両国国技館と交わったステージは、伝統との融合が見事に表現されていた。さらに日本が誇るゲーム「ストリートファイター6」とのコラボレーションも実現。ゲーム画面をサンプリングした演出など、様々な場面でEsportsとの融合も見られた。
また、トーナメントの間に行われたゲストショーケースにはアバンギャルディが登場。米国の人気オーディション番組に出演するなど、活躍の幅を広げている。一糸乱れぬパフォーマンスを披露し、会場を盛り上げた。
B-Boyトーナメント
世界最高峰の戦いにふさわしい、豪華なメンツが出揃ったトーナメント。どのマッチアップにもストーリーがあり、ベストバウトにふさわしいバトルばかりであった。
特に1回戦で大きな盛り上がりを見せたのはISSIN vs Amir。ISSINは去年のパリ五輪の最終予選にて、あと1勝でオリンピック出場というところで敗れた相手である。
その悔しさを糧に、ISSINは初戦から自身のシグネチャームーブを惜しみなく繰り出していく。本人は、「このタイミングで倒すしかないと思い、自分の持っている一番強い持ちネタを全部ぶつけました。」と語った。
その言葉通り、気持ちの乗った迫力のあるダンスでAmirを圧倒し、見事勝利を掴んだ。
また、ワイルドカード枠で出場のHIRO10とLast Chance Cypherを勝ち上がったharutoの同郷対決も1回戦で要注目のカードであった。高難易度のパワームーブを連発するHIRO10と、クリエイティビティが光るブレイキンが魅力のharutoというスタイルウォーズ。
個性がぶつかり合う名バトルとなったが、Last Chance Cypherの勢いそのままにharutoが勝負を制した。
日本代表としてもう一人、シード枠でトーナメントに参加していたのがShigekixだ。TOP16では国際大会にてインパクトを残し続けているDjibril、TOP8では同じくRed Bullダンサーでありオリンピックにもオランダ代表として出場したLeeという、タフなバトルを勝ち抜きTOP4へと進出。
既に様々な名勝負が生まれたWorld Finalも残り3バトルとなった。TOP4に名を連ねたのはShigekix、ISSIN、Mighty Jake、harutoの4名。
Shigekix vs ISSINも、全日本選手権や国際大会でも顔を合わせている因縁の対決。日本のトップを走る2人がWorld Finalという大舞台でも実現することとなった。
ISSINは、2023年のパリ大会でも繰り出した伸身しながらエアートラックスを連発するアタックムーブを先攻で披露。さらに最終ラウンドでは大技の空中で一度体を捻るエアートラックスで隙の無い攻めを見せる。
対するShigekixも難易度の高いパワームーブのつなぎを駆使し、内容を詰め込んだ踊りで応戦。音に合わせたフリーズコンボも難なくこなしていく。Shigekixの代名詞ともいえる肩フリーズを音に合わせて崩していく技なども繰り出し、互いにすべてをぶつけた頂上決戦となった。
結果は5-0でISSINの勝利。一足先に決勝進出を決めた。
そしてもう一方はMighty Jake vs haruto。Mighty Jakeは逆立ち系のムーブを得意とし、その身体能力を生かしたパワームーブとミュージカリティでトーナメントを勝ち上がってきたB-Boy。またしてもスタイルウォーズとなった今回のマッチアップでも、ムーブの多彩さとオリジナリティ、そして終盤でも質の高いフローでharutoが勝利。決勝は日本人同士の対決となった。
同じクルー「Body Carnival」に所属する仲間でもある2人による決勝戦。World Finalに向けたバトル練習もともに行っていたという。
最後までスキルと気持ちがぶつかりあい、観客の熱量も最高潮に。ジャッジの表は最後まで割れ、結果3-2の1票差でISSINが優勝を収めた。
B-Girlトーナメント
B-Girlトーナメントでも好カードが続いた。TOP16では、日本代表のAYUが躍動。パリ五輪で金メダルを獲得したAMIの姉でもある。
フットワークを武器として戦うスタイルで、その洗練されたスムーズな動きが特徴的。惜しくも1票差で敗れてしまうも、その磨き上げられたダンススタイルで確実に存在感を残していた。
そして快進撃を見せていたのが同じく日本代表としてワイルドカードで選出されていたRikoだ。彼女は2023年のパリ大会でもTOP8入りを果たしている実力者。キレのあるムーブで初戦から会場を沸かせる。
TOP4で当たったのはLast Chance Cypherを勝ち上がってきたSyssy。オリンピックにも出場した強豪。
対するRikoは先攻で自身の持ち味を存分に発揮。チェアーロールの連発や音に合わせた多彩なアプローチで観客の心を掴む。Syssyも負けじとシグネイチャーのアタックムーブやクリエイティブなフリーズを決めてくる。非常にレベルの高い戦いとなったが、勝負を制したのはRiko。決勝の舞台へと駒を進めた。
決勝の相手となったのはNicka。Red Bullダンサーでもあり、数々の世界大会で優勝を収める相手だ。Rikoがこれまで勝てたことがなかった相手でもある。決勝で大きな壁が立ちはだかった。
B-Girlは決勝のみ3ラウンド制となることもあり、フィジカル面、精神面でも強さを問われる。
最終ラウンドでもその勢いを切らすことなく、DJが即興で作る音に合わせたヘッドスピンやパワフルなフリーズで会場をロック。初のBC One優勝を勝ち取った。
日本人がダブル優勝するという快挙を成し遂げた本大会。日本人の男女が揃って世界一となるのは「Red Bull BC One」史上初の快挙となり、歴史的な大会となった。優勝したISSIN、Riko以外にもLast Chance Cypherを含め多くの日本人が活躍し、ブレイキン大国としての層の厚さを世界に向け発信することができたのではないか。
会場以外にもパブリックビューイングなどが全国各地で開催されており、ブレイキンが持つパワーが日本中に広がっている証拠だ。今後もこの熱を冷ますことなく、ブレイキンを筆頭にストリートカルチャー全体が発展し、盛りあがっていくことを願う。
Rikoコメント
優勝した今のお気持ちを聞かせてください
まだ信じられないですけど、すごい嬉しい気持ちでいっぱいだし、日本開催のこの今回の機会で優勝できたことはすごい嬉しいです。ありがとうございます。
今回対戦したNickaに対してはどういった感情だったのですか?
Nickaとは何回もバトルしてるんですけど1回も勝てたことがなくて。
世界トップレベルのコンペティションでここまで進むことがどれだけ大変だったか、また、若いB-Boy/B-Girlに対して必要なことや辛い経験について語れることがあれば教えていただきたいです
去年1年間、本当に悔しい思いをたくさんしてきました。だから今回は、「自分のすべてをぶつけて絶対に優勝したい」という気持ちで挑みました。でも途中で気づいたのは、結果にこだわりすぎると本当の自分のダンスができなくなるということでした。そのことにBC Oneまでの道のりの中で気づいてから、マインドを切り替えられました。
結果のために踊るんじゃなくて、もう一度「自分はなぜブレイクを始めたのか」という原点に戻って、初心を大切に練習してきました。だから今は、次の世代の子たちにも新しい目標に向かって頑張るときは、結果だけを追うんじゃなくて、心を大事にして、ブレイクを楽しんでほしい。そういう気持ちを持って続けていってほしいなと思います。
Rikoさんにとってブレイキンとは何ですか?
自分を表現するものであり、感情や思いを表現するのが苦手な自分の性格だからこそ、ブレイキンで表現していることが、ブレイキンを続けている理由であり、ブレイキンだと思っています。
未来のB-Boy/B-Girlに向けて一言よろしくお願いします
これからのブレイキンシーンをもっとみんなで盛り上げていきたいと思いますし、何よりブレイキンっていうすごい素晴らしいものを みんなで楽しんでいきましょう。
ISSINコメント
優勝した今のお気持ちを聞かせてください
日本開催の決勝で自分の仲間(haruto)と当たって、最後を最高のバトルで締めくくれたのでもうめちゃ嬉しいと楽しかった気持ちでいっぱいです。
同じクルーの仲間であるharutoさんと決勝戦で戦う中で、弱点を握られてしまうのではないかという心配はありましたか?
正直、決勝戦の前によくharutoと一緒に練習していて、そのときも最後のラウンドの通し練習(通し連)は、決勝戦でやるやつを一緒にやっていたんです。
2人で、きついけど最後まで一緒に頑張ろうって言いながらやってたので、もう本番ではやるだけだなって気持ちで挑みました。
でも最後に(技を)返された瞬間、自分が前に飛びながらharutoが後ろに飛んでいくのを見て、「うわ、そうだ、haruto知ってるわ」って思って、ちょっと「やられたな」っていう感覚はありましたね。
ただ、もうお互い長年やってきて全部分かってる仲なので、そこを考え出したらキリがないんですよ。だから特に意識はしてなかったですけど、返された瞬間は「ちくしょう!」って思いながら前に飛んでました(笑)。
世界トップレベルのコンペティションでここまで進むことがどれだけ大変だったか、また、若いB-Boy/B-Girlに対して必要なことや辛い経験について語れることがあれば教えていただきたいです
本当に僕も去年はめちゃくちゃ悔しい思いをしたんです。だから今年は、唯一この悔しさを埋められるのは、BC Oneしかないなとずっと思ってました。オリンピックには出られなかったけど、それも本気で挑んだからこそ届かなかった結果で。その悲しい気持ちを乗り越えるためにも、来年のBC Oneは、どこであっても絶対に優勝するしかないって思ってました。
その過程の中で、自分の練習への向き合い方や、体づくりについてもいろいろ学びました。去年のオリンピックシーズンを通して、体力のつけ方とか、最後のひと押しを入れられるガッツの部分も、すごく鍛えられたと思います。でもやっぱり、ブレイキン(ブレイクダンス)がスポーツとしての競技と少し違うなと感じたのは、練習している時でした。練習が完璧でも、睡眠が完璧でも、食事が完璧でも、それだけで優勝できるわけじゃない。いろんなバトルを通して、改めてそう感じました。
結局、その日のステージで「自分が一番かっこいい」と思って踊れる人が、一番魅力的に見えるし、勝っていくんだと思うんです。だから、自分も「練習をやってきたから大丈夫」ではなくて、「じゃあ当日、自分の踊りをどう見せるか」というメンタルの部分を大事にしようと考えました。途中までは、練習が足りてないと不安になることもあったけど、2週間前くらいに「もうやることは全部やった」と割り切れて。そこからは、「自分が一番かっこいいと思うブレイクを、見てくれる人やジャッジの心に突き刺す」ことだけに集中できたんです。その気持ちでステージに立てたおかげで、今日は本当に羽を伸ばすように、納得のいくダンスができたんじゃないかなって思います。
未来のB-Boy/B-Girlに向けて一言よろしくお願いします
ブレイクダンスを楽しんで自分の 1 番かっこいいと思ってるものを突き詰めて、自分だけのスタイルっていうものをどんどん作って、ブレイクダンスがもっと面白くなるようにしましょう。
開催概要
名称:Red Bull BC One World Final Tokyo 2025
日時:2025年11月9日(日)開場15:00 / 開演17:00 / 終演21:00
会場:両国国技館(東京都墨田区横網1丁目3-28)
出場者:
<B-Boy>
Shigekix (日本)
ISSIN (日本)
Icey Ives (アメリカ)
Hiro10 (日本)
Mighty Jake (ベネズエラ)
Lee (オランダ)
Djibril (ベルギー)
Amir (カザフスタン)
Fe (韓国)
Fléau (カナダ)
Griimsen (デンマーク)
Jet Leg (イタリア)
Alvin (ベネズエラ) *Red Bull Last Chance Cypher Winner
haruto (日本) *Red Bull Last Chance Cypher Winner
Lorenzo (オランダ) *Red Bull Last Chance Cypher Winner
Pesto (イタリア) *Red Bull Last Chance Cypher Winner
<B-Girl>
AYU (日本)
Riko (日本)
Nicka (リトアニア)
Sayora (カザフスタン)
Swami (メキシコ)
Leona (アクアドル)
Carla (ルーマニア)
Starry (韓国)
Firebird (ブルガリア)
Kimie (フランス)
Julianna (ポーランド)
Stefani (イギリス)
Syssy (フランス) *Red Bull Last Chance Cypher Winner
FreshBella (韓国) *Red Bull Last Chance Cypher Winner
Jazzy (トルコ) *Red Bull Last Chance Cypher Winner
Logistx (アメリカ) *Red Bull Last Chance Cypher Winner
<JUDGE>
RONNIE RUEN, CLOUD, KILL, LUMA, ATA
<HOST>
AMJAD, KENSAKU
<DJ>
KHANFU
主 催:レッドブル・ジャパン株式会社
パートナー: Reebok / PHILIPS / VISA / Jeep / G-SHOCK / BEYBLADE X / イープラス / Japan Wireless
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