1. 会社概要
アイエックス・ナレッジ<9753>は、独立系の中堅システムインテグレーターである。IT戦略提案、IT化推進などのコンサルティングからシステム開発、検証、保守・運用までシステムのライフサイクルを通じて一貫したサービスを提供している。
2. 沿革
日本ナレッジインダストリ(株)(1979年6月設立)と(株)アイエックス(1964年7月設立)が1999年10月に合併し、アイエックス・ナレッジ(株)が誕生した。
合併後は、2003年7月に教育訓練業務に特化した子会社(株)IKIアットラーニングを設立したのに続き、同年12月には関連会社であったアイ・ティ・ジェイ(株)※の営業譲受を目的に、子会社アイ・ティ・ジャパン(株)を設立(2004年2月にアイ・ティ・ジェイから営業の一部を譲受)し、2004年3月期から連結決算へ移行した。2004年5月に各種パッケージによるソリューションサービスを提供する子会社アイケーネット(株)を(株)アクロネットと合弁で設立したほか、同年8月には新たな地方戦略を目的に、パートナー会社として北洋情報システム(株)(札幌市、現 HISホールディングス(株))と資本・業務提携した。さらに、2007年4月には子会社アイ・ティ・ジャパンとときわ情報(株)が合併し、アイエックスときわテクノロジーを誕生させたほか、2010年9月にはオフショア開発の中国現地法人、大連愛凱系統集成有限公司(以下、大連IKI)を設立するなど、積極的な子会社展開を行う。
※ (株)マツヤデンキの子会社で2003年9月に大阪地裁へ民事再生法を申請し、同日財産保全命令を受けた。
しかし、2009年3月期に不採算案件が発生し業績が悪化したアイエックスときわテクノロジーを、2009年10月に同社へ吸収合併。
2016年11月には、子会社である大連IKIの出資持分を大連共興達信息技術有限公司(大連CNC)へ譲渡した。
1988年5月に日本証券業協会に株式店頭登録し、2013年7月の東京証券取引所(以下、東証)と大阪証券取引所の市場統合に伴い東証JASDAQ市場に上場。2018年12月に、J-Stock銘柄(JASDAQ上場銘柄のうち時価総額及び利益額などについて一定の基準を満たした銘柄)に選定された。2022年4月には東証市場区分再編に伴い、スタンダード市場へ移行した。なお、2019年10月に前身の2社が経営統合してから20周年を迎えた。2023年2月には、土木建築業界に特化してシステム開発を行うシーアンドエーコンピューターを子会社化するなど業容を拡大している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)