1. 2024年10月期の業績概要
タイミー<215A>の2024年10月期の業績は、売上高が26,880百万円(前期比66.5%増)、営業利益が4,247百万円(同117.0%増)、経常利益が3,924百万円(同103.9%増)、当期純利益が2,797百万円(同55.2%増)と、大幅な増収増益となった。
売上高に関しては、深刻な人手不足を背景に新規利用企業の増加や既存利用企業のさらなる利用により大幅な増収となった。
売上総利益は、大幅増収を主因に前期比65.5%増と増加した。売上総利益率が95.3%と原価のかからない収益構造が特徴である。
急成長しつつも健全な財務基盤を確立。自己資本比率は34.2%で借入拡大余地あり
2. 財務状況と経営指標
2024年10月期末の総資産は前期末比8,774百万円増の26,575百万円となった。そのうち流動資産は8,530百万円増であり、現金及び預金の4,242百万円増加と立替金の3,251百万円増加が主な要因である。立替金残高が9,747百万円と多いのは、給与即日払いを行っていることによる。固定資産は244百万円増であり、大きな変化はなかった。
負債合計は前期末比5,880百万円増の17,479百万円となった。そのうち流動負債は6,027百万円増であり、短期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の3,392百万円増加と未払法人税等の1,262百万円増加が主な要因である。固定負債は146百万円減であり、長期借入金の減少が主な要因である。
経営指標では、流動比率が151.9%(前期末157.7%)、自己資本比率が34.2%(同34.7%)となっており、短期及び中長期の安全性に懸念はない。収益性・効率性の指標では、ROEが36.7%(前期は34.1%)、ROAが17.7%(同14.5%)、営業利益率が15.8%(同12.1%)といずれも高水準かつ上昇傾向であり、同社の成長ぶりがうかがえる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)