3. 介護事業
AHCグループ<7083>の介護事業では、要介護認定者や要支援認定者を対象に、身体機能の維持・回復・改善を支援するデイサービス事業所を展開する。2007年の開設以来、「クラス」「グリーンデイ」「あいである」「トリコロール」などのブランドで首都圏に35事業所(2024年11月期末)を展開する。
介護事業の売上高は安定しているものの、利益面では苦戦してきた。特に2022年11月期から2024年11月期までの3年間は、コロナ禍からの稼働率の回復が遅れたことでセグメント利益はわずかに損失となった。サービスの質の向上による利用回数の増加を図るとともに、新規利用者の獲得に注力している。また、経営効率化を目的に事業所数の適正化を図り、2024年11月期には前期から3事業所減少し35事業所となった。2025年11月期も1事業所減少する計画である。
4. 外食事業
外食事業では、東京都内(豊島区、千代田区)で6店舗の飲食店を運営している。主業態である「ねぎま三ぞう」のメニューコンセプトは伝統と革新の融合であり、伝統的な和食メニューである「串焼き」「煮込み」「刺身」「揚げ物」等のカテゴリーを軸に毎月厳選した創作料理を投入し、常に進化しながら高い顧客満足度を実現している。
外食事業の業績は、コロナ禍の影響を大きく受けた2020年11月期から2022年11月期までの3年間は売上高・利益とも落ち込んだものの、その後回復した。2024年11月期は、売上高で前期比9.6%増の1,192百万円、営業利益で同69.9%増の80百万円となり、コロナ禍以前の水準に戻った。物価高騰や人件費の増加等の要因はあるものの、人流の活発化やインバウンド需要の増加により客数が増加し、売上高は好調に推移した。店舗数はコロナ禍以前(2019年11月期末)の9店舗から6店舗(2024年11月期末)に減少し、2025年11月期の新規出店は計画していない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)