■ソフト99コーポレーションの事業概要
2. ポーラスマテリアル事業
子会社のアイオン(株)で展開するポーラスマテリアル事業は、1999年にカネボウ(株)から譲り受けた事業で、ポリビニルアルコール(PVA)素材をベースとしたスポンジ(機能性多孔質吸収体)のパイオニア企業として知られている。高い吸水性能を生かして、主に産業資材や生活資材向けに開発製造を行っている。
直近5年間の営業利益率は12~15%の水準で推移しており、ファインケミカル事業と比較して若干、利益率が高く、また変動率も大きくなっている。
3. サービス事業
サービス事業は、子会社で展開する自動車整備・鈑金事業のほか、自動車教習所の運営事業、生活用品企画販売事業で構成されている。2020年3月期の売上構成比で見ると、自動車整備・鈑金が46%、自動車教習所運営が19%、生活用品企画販売が35%となっている。
自動車整備・鈑金事業では、(株)ソフト99オートサービスで鈑金塗装や各種コーティング施工サービスを展開している。損保会社やカーディーラー経由で入庫される事故車両などの修理や車検整備を主に行っているが、ここ数年は安全運転システムが普及し始めたことによる事故車両の減少や損害保険料の値上げが影響して、需要が頭打ち傾向となっていることから、メイクアップ用のカーラッピングサービスや、塗装面を飛び石や虫などによるキズ・汚れから守るプロテクションフィルムの施工サービスに注力している。
自動車教習所事業は、アスモ(株)が兵庫県尼崎市で「尼崎ドライブスクール」1校を運営している。生活用品企画販売事業については、(株)くらし企画で生活協同組合向けを中心に家庭用品・雑貨の企画販売を手掛けている。また、幅広い調達先を生かしたインターネット販売にも注力しており、今後はグループのネット販売のノウハウを集約し、インターネット販売事業も拡大していく方針となっている。
4. 不動産関連事業
不動産関連事業は不動産賃貸事業と温浴事業、介護予防支援事業が含まれる。2020年3月期の売上構成比を見ると、「極楽湯」(3店舗)を運営する温浴事業が69%、不動産賃貸事業が27%、介護予防支援事業が4%となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《YM》