レビュー

本書は、中国のスタートアップ企業の成長のロジックを解説する本だ。本書の特徴は以下の3点である。


1つ目は、「システムシンキング」と「ピクト図解」で中国スタートアップの急成長のロジックを解明し、一目でわかるように図示したことだ。「システムシンキング」とは、その企業の企業価値を生み出す源泉である「バリュードライバー」を中心に据え、それぞれの要素をループ図で図示したものだ。これにより、中国スタートアップがどのように好循環を生み出し、成長を遂げたのかが直感的に理解できる。加えて、ピクトグラムや矢印などでビジネスモデルを図解しているため、ヒト・モノ・カネや時間の流れを追いやすい。
2つ目は、中国スタートアップ企業を3つの世代に分け、前の世代のイノベーションを次の世代がどのように利用してビジネスモデルを構築したのかが説明されていることだ。前の世代が築いたインフラを上手に利用しているからこそ、中国スタートアップは少ない資金でも急成長できたのだ。
3つ目は、急成長した中国スタートアップの共通点がわかることだ。これはそのまま、日本企業にも応用できるだろう。
要約では漫画アプリ「快看漫画」のビジネスモデルを取り上げたが、本書では9社のビジネスモデルが丁寧に解説されている。ぜひすべての事例を熟読していただければと思う。

本書の要点

・「快看漫画」の事業展開のプロセスは、大きく4つに分けられる。「スマホ最適化によって投資を受けるステージ」「ビッグデータを活用して利用者を拡大するステージ」「漫画家を支援してエコシステムを創出するステージ」「漫画コンテンツの2次利用を通じて将来を切り開くステージ」である。


・「快看漫画」は、ビッグデータの使い方をネットフリックスから学んで「制作とレコメンドの最適化」を行った。その結果「コンテンツの質」が上がり、ますますたくさんの「利用者」を呼び込むことができ、コンテンツ収入が伸び、ビッグデータの質と量が向上した。



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