レビュー

「また会いたい」と人に思ってもらえたら、仕事でも私生活でも、チャンスが増えたりいろいろなことがうまく回ったりすることだろう。本書はそんな「また会いたい」と思われる人になるにはどうすればいいかを切り口として、対人関係のスキルを教えてくれる一冊である。


著者は、司会者として活躍し、駿台トラベル&ホテル専門学校のブライダル学科長も務めていた、接遇のプロである。自身の経験の中で感じたことや見聞きしたことを中心に、エピソードを例示しながら、70もの人間関係のコツを紹介する。具体的には、優しく親切にふるまう、嫌われることを避ける、自分の好感度を上げる秘訣といった内容だ。
注目したいのは「嫌われることを避けること」という項目だ。案外、人間関係において、「減点されがちなところを消していく」ことに気が回る人は少ないのではないだろうか。このあたりのまとめ方に、接客サービスの分野で一流の仕事をしてきた著者ならではの視点が表れている。
年を重ねるとともに、人間関係を円滑に運ぶ力の重要性は、増すことはあっても減ることはない。自分の経験を通じて学ぶこともできるが、本書のアドバイスにもぜひふれてみてほしい。きっと、一段洗練されたふるまいを身につけやすくなるはずだ。

本書の要点

・目配り、気配りの基本は、自分がすぐ動くこと。その努力を重ねていけば、必ずできるようになる。
・嫌われるのを避けることと同様に、次の3点に留意が必要だ。

下品な言葉づかいをしない、「でも」や「だって」から会話をしない、そして自分の会社の悪口を言わないようにしたい。
・自分も相手も大切にできるアサーティブな態度を身につけると、自信と思いやりを印象づけられ、継続的なコミュニケーションを築くことができるだろう。



フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。既に2,100タイトル以上の要約を公開中です。exciteニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。

編集部おすすめ