レビュー
「やりたいこと」を「やりたい」ときに「やりたい仲間」と「やりたいだけ」やることができる人――。こんな幸せな人々を本書では「幸せな億万長者」と呼ぶ。
本書によると「幸せな億万長者」と「普通の人」の違いは「17時以降の使い方」にある。ここで、本書のプロローグにある例を紹介しよう。
定時の17時以降、自己研鑽のための予定を入れていたあなた。そこに上司がやって来て、残業を依頼されたら、どう対応するだろうか? ここで「予定があるので無理です」と断るのか、依頼を受け入れるのかによって、あなたの未来は変わる。著者はそう断言している。
本書の著者、嶋村吉洋氏はまさに「幸せな億万長者」だ。10代で起業したのち、実業家や映画プロデューサーとして活躍し、現在はテレビ東京やオリコン株式会社などの大株主となっている。エグゼクティブプロデューサーとして毎年、映画を制作しており、作品は2作連続国際映画祭で賞を受けた。東京23区などに約2000坪の土地を所有する大地主でもあるそうだ。
本書ではそんな嶋村氏が、書名の通り「となりの億万長者が17時になったらやっていること」を教えてくれる。特に注目したいのは、コミュニティ作りについて語られているパートだ。嶋村氏は、ビジネスの勝敗は商売を始める前から自分を応援してくれるコミュニティがあるかどうかでほぼ決まるという。
「幸せな億万長者」の行動習慣を知りたくない人はいないだろう。自分でビジネスを立ち上げたい人はもちろん、会社員として豊かに暮らしていきたい人にもおすすめの一冊だ。
本書の要点
・仲間がいればビジネスは失敗しない。商売を始める前にコミュニティを作ろう。
・幸せな億万長者になるには、「当たり前のことを当たり前にやる」ことが不可欠だ。その代表例は即レスを心掛けることである。
・応援される人になりたいなら「子犬作戦」が有効だ。「子犬作戦」は非常に簡単ながら、人生を成功に導いてくれる。
・自己投資は重要だ。良質なインプットと「場」への投資から始めよう。
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