レビュー
絶え間なく届くチャットやSNSの通知、愛想笑いで維持する人間関係、大量の仕事、部屋中に散乱した衣服や書類、気分が落ち込むニュース……あなたはこのようなものを抱えこんでしまっていないだろうか。無意識のうちにあらゆるものが足し算されていった結果、息苦しい日々を過ごしている人に、本書を贈りたい。
著者は作家・森の生活者・環境保護アンバサダーという肩書きを持つ四角大輔氏。レコード会社のプロデューサーとして10回のミリオンヒットを記録したのち、念願のニュージーランド移住を実現した。現在はニュージーランド湖畔の森で、場所・時間・お金に縛られない生き方をしている。
本書は、2012年に上梓されたベストセラー『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』の待望の文庫版だ。四角氏は本書で「ぼくが心から満足のいくライフスタイルを手にできているのは、身の丈を超えた物事を思い切って手放してきたからだ」「20代のうちに、自分にとって不要な物事をどれだけ捨てられたかが、もしくは捨てられなかったかが、(生き方の)カギを握っている」と語り、「物とお金」「ワークスタイル」「メンテナンス」「人間関係」「ライフスタイル」の5つのチャプターに分けて、捨てるべき50のことを示している。
書名に「20代で」とあるが、30歳を超えていても、決して遅くはない。今日が人生で一番若い日だ。四角氏のミニマルな生き方を少しでもうらやましく思うなら、本書を手に取ってみよう。
本書の要点
・大好きなモノ以外はすべてノイズだ。視界からノイズをなくすと、思考が鮮明になり、クリエイティブな時間を過ごせる。
・大切にすべきはToDoリストではなく“やりたいことリスト”だ。行きたい国、会いたい人、観たい映画、生涯かけて成し遂げたいことをリストにまとめよう。
・勝ち負けにこだわりすぎず、自分のテリトリーだけに集中しよう。誰かと競うのではなく、自己ベストを目指す生き方が最強だ。
・デバイスの壁紙に設定するなどして、叶えたい夢を常に意識しよう。
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