レビュー

仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!――このタイトルに反論がある人はほとんどいないだろう。だが、「では、完璧な段取りとスケジュールで仕事を進めてみてください」と言われたら、ほとんどの人が困ってしまうのではないだろうか。

それは“完璧な段取りとスケジュール”を実現する具体的な方法を知らないからだ。
著者の飯田剛弘氏は、2024年4月、flierの月間ランキング1位に輝いた『やることを8割減らすダンドリ術』の著者でもある。国内のベンチャー企業から外資系企業に転職し、「長時間働くやり方では世界で通用しない」と実感した飯田氏は、仕事のやり方を徹底的に見直し、改善していった。本書では、その過程で身につけた段取り術とスケジュール管理術が惜しみなく明かされている。
特に注目したいのは、仕事のやり直しを防ぐテクニックだ。作業の抜け漏れがあったり、依頼者とゴールイメージが共有できていなかったりして、仕事をやり直さざるを得なくなった経験は誰にでもあるだろう。自分だけでなく、周囲の人の時間をも無駄にしてしまったあの悪夢を繰り返したくないなら、ぜひ本書を読んでほしい。
段取り術とスケジュール管理術は、時代や仕事が変わっても通用するポータブルスキルだ。気持ちよく仕事をし、自分の市場価値を上げたい方におすすめの一冊である。

本書の要点

・大きな仕事は小分けにすると取り組みやすくなる。小さく分けられたら、各作業の具体的な成果内容とデッドラインを決めよう。
・退社前に「復習」と「予習」をすると、時間効率が上がる。

「振り返る」「作業仕分けで、明日に備える」「スキマ時間にやる作業をリスト化する」の3つを毎日のルーティンにするとよい。
・ゴールまでの全体像を把握すると、作業の抜け漏れがなくなるとともに、適切な進め方が見えてくる。WBSとフローチャートを活用し、全体像を整理しよう。



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