レビュー

自分はわりと「いい人」だと思うし、まわりからも「いいヤツだ」と褒められる。だけど、なぜかいつも損をしている気がする――。

そうモヤモヤしている人が本書を読めば、目からウロコが落ちるだろう。
本書の著者、けーりん(唐仁原けいこ)氏も、かつては冒頭のような〈残念ないい人〉だったという。みんなの業務を肩代わりすることも多く、後輩への指導は丁寧に行い、同僚から感謝されることも多い。だけどガツガツいくのは苦手で、つい遠慮してしまう。転職に挑戦したことはあるが、イマイチな結果に終わったそうだ。
そんな〈残念ないい人〉だった著者は、≪戦略的いい人≫になることで、人生がガラリと変わった。本書から引用すると、「自分は得意な仕事だけをし、苦手な仕事はチームに丸投げしても周囲からは感謝され、協力者がどんどん増えていき、立ち上げた会社は2年で年商5億円までに成長」したというから驚きだ。
本書における≪戦略的いい人≫とは「誰とも戦わずに、人の力を借りまくって成功する生き方・働き方をする人」「自分だけでなく、最終的にみんながトクする考え方をする人」を指す。
ここまで読んで「誰かの力を借りまくるなんて、自分には無理」と尻込みしてしまった人も、安心してほしい。本書で指南されるノウハウはごくシンプルだ。毎日のコミュニケーションに取り入れてみれば、周囲があなたを見る目が変わり、大きな成功を手にできるだろう。

本書の要点

・成功する人は、≪戦略的いい人≫として、誰かを幸せにしている。

がんばっているのに報われないと思ったら、「誰を幸せにしているのか?」と考えてみよう。
・人と人をつないだり、人や組織の価値を言語化したりする「Bポジ」を全うすると、周囲に感謝され、力を貸してもらいやすくなる。
・≪戦略的いい人≫になって成功をつかむには、Bポジに徹するとともに、「イージーモード3原則」を意識するとよい。すなわち「人に頼り、お願いする」「人の手柄を周囲に伝える」「巨人の肩に乗せてもらう」だ。



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